朝日新聞 関西スクエア会報 No.190 2017.04
「視点/私点」 15ページに掲載
「モノと人づきあいを断捨離、団塊世代の老後対策」
太鼓持ち(幇間/ほうかん)をして、私も今年は71歳を迎えますし、お客様もご年配の方達は、そろそろ体力も落ち膝も痛くなり、お茶屋での座敷遊びも、ままなら無い状態になってきて、この頃では遊びよりも、何か老後対策をしているかを聞かれます。
私が実践しているのは、二十歳の時に母親を亡くしていますので、日常生活を維持する掃除・洗濯・料理は苦無くやれますし、買い物もバランスを見ながら買って「孫わ優しい」を基準として食べるように心がけています。
(孫わ優しい=豆類・ゴマ類・ワカメの海藻類・野菜類・魚類・椎茸のキノコ類・芋類)
運動は、朝は自分流のストレッチと夕方の散歩をなるべく心がけ、出かける時には、名前・住所・生年月日・病気手術・通院・掛かり付け医師名・お薬・保健証番号・連絡先など書いた資料と、保健証に個人番号カードと現金はカバンに入れて持ち歩いています。
5年ほど掛けてやっと家の中の断捨離が一通り終了。物は押入れの中だけで、部屋には置か無いだけで無く、部屋そのものも縮小改築してしまい、必要最小限度だけ持つようにしました。
一番大変だったのが、お墓とお仏壇の処分、親戚が集まる法事の席で、こちらも3年程かけて説得し処分、生きている友人・知人も信頼するに足り無い人は、思い切って断捨離しました。
わずかな資産ですが、分かり易くシンプルにしょうと、取引銀行は2行だけにし、保険などは最小限度に収縮、集めていた記念切手やコインなどや、相場が公表され無い骨董品は全て処分してしまいました。
家系図を作って相続人関係が分かるようにし、亡くなった人の病気も把握出来れば、自分が何の病気になり易いかの確率も分かります。
今、取り組んでいるのが、エンディングノートの作成です。痴呆になった場合の成年後見人制度を利用する時や、遺言書作成の基本資料に出来ると思い準備中です。
朝日新聞 関西スクエア会報 No.191
2017.06
「会員・読者からの寄稿」 15ページに掲載
「老後の整理と楽しみ」
太鼓持ち(幇間/ほうかん)をし人生終盤に入り、前回は断捨離を実行して、シンプルな生き方に移行している事を書きました。
シンプルにしたら、物の場所が把握でき、掃除も簡単で、災害や地震が発生した時には、体力は毎年落ちても、逃げ易いかも知れませんので、やはり断捨離した方が良いと思っています。
家の中はシンプルにして、後は人生楽しむ事です、私は5年前に膵臓ガンの手術をしたのに、今も生かされてますので、自然の恵みと神様に感謝して主な神社を巡っています、出来れば若い女性と共に行ける事が希望です。
ご年配のお客様の中には、相続の話をお座敷でされますが、財産が有っても私みたいに無くても色々と考える事が多い、無いのも困るが有るのも悩まれるんですネ。
我が家は由緒正しき貧乏な家系なので、太鼓持ちの勉強をしても、最初お茶屋などのお座敷で遊ばれる人達との繋がりが有りませんから、どうすればお金持ちや経営者の人達と、繋がる事が出来、お客様を確保すべきかを考えました。
そこで資産運用や経営に欠かせない知識はと考えて、学生時代に取った簿記実務検定2級と簿記実務検定工業簿記の知識に、不動産取引業に必要な宅地建物取引主任者と、表示登記が出来る土地家屋調査士の国家資格を取得し、ある程度の法律知識も身に付けて、やっとお客様との繋がりを作る事が出来ました。
そのご縁でしょうか、老後の始末や相続の仕方など、意見を求められますので、自分が知っている事や実践した事をお話しますが、どうせ亡くなれば全てをこの世に置いて旅立つのですから、自分の楽しみに使うとか、自分に投資してスキルを磨くか、又は相続人の中に夢と希望を持ってる人に投資するとか、ネットで調べて面白い企画に、クラウドファンディングを利用して投資するのも面白いと思います。
老後対策
この頃は、私たち団塊世代も70歳代に突入、そろそろ老後対策を考える旦那様方も増えてきて、税理士や司法書士や弁護士に相談される前段階で、太鼓持の私に相談される方が多くなって来ました。
そこで私が実践した人生終盤の対策として、実践した断捨離の事や、遺言書作成の前段階のエンディングノート作成に、残された人生と資産と体力を使って、どう楽しむかの考え方を提案、関西スクエア会報 にも掲載され、毎週レギュラーで出演しているラジオ番組「太鼓持あらいの好色浮世咄」でも、お喋りさせて頂いております。
「太鼓持あらいの好色浮世咄」で喋る項目予定表(2017年度4月から)
老後対策1~12
*現状老人
少子高齢化で老人は長生きする時代
*年金制度
年金だけで生活出来る時代では無くなった
*老後の覚悟
長生きすれば4つのスキルを磨く必要が有る
*老後始末
物の断捨離とエンディングノート・遺言書の作成
*老後対話力
会社関係は無くなり地域との人間関係は対等、コミニケーション能力
*老後資金
最低資金量と投資能力
*掃除洗濯
身の回りを清潔に保つ
*料理と台所
頭を使って料理作り
*買い物
買い物と経済物価変動を読む
*物の整理
清貧に成る程物を捨てる
*伝承物処分
お墓・仏壇の処分と家族の思い出物や写真の処分
*家系図
相続人の把握と家系から病気に掛かる確率予想
*財産目録
財産をシンプルにまとめる
*不動産
権利書と登記簿謄本の確認
*ネット社会
パソコンを開くパスワードとネット取引の実際を書類で残す
*資産管理
損益計算書の生活から貸借対照表への切り替え
*相続相談
出来る限り自分の現在の財産把握と相続の配分を考える
*遺言と相続
遺言書の作成と、付言事項に相続人に対する思いを書いておく、負債の相続もある
*相続税
ある程度の相続税の金額を知る、支払いの為の現金を用意しておく、介護負担をどうするか
*相続問題1
長男が亡くなったまま義理の親の面倒を見た嫁には相続権が無い、祭祀の相続
*相続問題2
相続財産の現状把握と相続の比率、相続で揉める対処方法
*相続問題3
会社の相続・養子縁組・プラス財産とマイナス財産の相続放棄と限定相続
*財産消費
財産は能力ある相続人に投資するか、一般からの資金集めに出資、私は使い切る
*老後介護
人生終盤の準備はするが、後は楽しむ事を見つける、最後は介護状態になる
今では「老後の整理と楽しみ」の講演依頼も来ています。
残り人生大いに楽しみたいものです。
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