bR7  懐石  その3


☆ 亭主   ◎ 正客   ○ 次客   △ 三客

K亭主は右手に銚子、左手に八寸を持って出る
☆亭主は四方回しをして八寸の向きを変えて正客の前に置き、銚子をとって酒をつぐ
◎正客は酌を受けて杯を膳に置き、八寸を手にとって取肴の趣向を拝見し軽く押しいただいて四方回しをして亭主に返す。
☆亭主は正客の吸物椀の蓋に海の物を取る。
○次客以下、四方回しをして八寸をすすめ、酌をする。
 吸物椀の蓋に海の物を取りすすめる。

L千鳥の杯
☆亭主は最初の酒と海の物をとって一巡すると、銚子と八寸を持って正客の前に戻る。  
八寸を四方回しして正客の前に置き、銚子も向きを変えて次客との間に置く。  
正客に杯をいただきたい旨所望する。
◎「ご用意のお杯のお持ち出しを」
☆「ぜひその杯にて」
◎自分の杯を懐紙で拭いて杯台にのせ、杯台ごと(丸回し)向きを変えて亭主に手渡す。
☆杯台を受けとり脇において杯をとる。
○銚子をとって酌をし、亭主はこれをいただく。
◎懐紙を四つ折りにして右向こうの隅を少し折り、海の物をとって亭主にすすめ、八寸の向きを変えて亭主の前に返す。
○亭主が酒を飲み終えるまでに、正客にあらかじめ杯を拝借することを断っておいて、亭主が正客に杯を返す前に「どうぞお流れを」と、亭主へ杯の所望をする。
☆正客にしばらく杯を拝借する旨挨拶し、杯を懐紙で拭いて杯台にのせ、杯台ごと向きを変えて次客に手渡す。
○杯台を受けとり、杯をとって亭主の酌を受ける。
☆次客に山の物をとる。
○酒を飲み終えると亭主に返杯する。 
△銚子をとって酌をし、亭主はこれをいただく。
○亭主に山の物をとる。
△亭主が酒を飲み終えるころに、亭主へ杯の所望をする。
☆三客に杯を拭いて杯台にのせ渡して酌をし、山の物をとる。
☆最後にお詰めの返杯を受ける。 
☆銚子と八寸を持って正客の前に戻って「残肴になりましたが」といってすすめる。
 「ながなが杯を拝借いたしました」と挨拶して返杯する。亭主はここで正客に山の物をとる。
◎杯を拭いて杯台にのせ「十分にいただきましたので、ご納杯を」といって杯台ごと向きを変え亭主に手渡して納杯となる。
◎「お湯をいただきたい」
☆杯台といただいた肴を八寸にのせ、銚子を持って下がる。

M湯盆(香の物鉢・湯の子すくい・湯次)を持ち出す  
客一同は吸物椀の蓋を懐紙で拭いて、次客の膳先あたりに寄せておく 。
亭主は吸物椀を全部湯盆にのせて持って下がる

N膳を片ずける                  
※ポイント  汁椀の蓋裏を拭いた(水分を含んだ)懐紙で膳の箸を置いたところを拭き、箸も拭く。
  次に汚れの少ないものから順に椀の蓋→身→向付と拭く。
※ 汁椀の中に飯椀の蓋・汁椀の蓋・杯と積み重ねる。
※ 向付など焼物の器を重ねるときは間に懐紙を挟む。


一同の片付けがすむと、正客に合わせて軽く音のするように箸を膳の手前中央に落とす。  
箸の落ちる音を聞いた亭主は、給仕口を開け、一礼して湯次を引き正客の膳から順次勝手に引く。 
このとき亭主が両手を出す前に、客は膳を持って少し前に出て渡し、主客とともに一礼する。                                   


 参照文献

 堀内 宗完著 「茶事の心得」 主婦の友社刊
           堀内 宗完 編 「茶の湯質問箱」 世界文化社