97 仙 斧 (せんふ)
画題や銘などに使われることがある事柄です。
「仙斧」は昔、中国に樵の王質という人が山中で童児の囲碁を見ているうちに千年もすぎ、斧の柄が朽ち果て、帰ってみたら知っている人はいなかった、という『述異記』の故事によったもの。
山田宗ヘン(1627〜1708)作の茶杓にこの銘がございます
またこの仙斧と同義の「爛柯」(らんか)という銘の藤村庸軒作茶杓もあります。
爛…ものの腐ること
柯…柄と同じ
参照
茶杓銘々伝 高原杓庵 著 河原書店