下根来子ども演奏団 Shimonegori Children's Band

演奏曲目

  @根来坂悠々(negori-zaka yuyu)

  A川のほとりで(kawa no hotori de)

  Bねごりホッチョセ(negori hocchose)

  Cわらべ歌(warabe-uta)

  Dねごりララバイ(negori lullaby)

 

■プロフィール

 下根来の子供たちは音楽が大好きです。村の古老から習った「根来の子守唄」を各地で演奏して大きな感動を呼びました。県内外で演奏する機会を得て、数多くのステージで発表してきました。演奏を通して郷土のすばらしさを伝え続けています。

 子どもたちが使用する楽器は、和楽器の他に韓国の楽器(チャンゴ・プク・チンなど)があり、演奏を通して韓国の楽器にも慣れ親しんでいます。

 

■下根来地区について

 下根来には、日本の名水百選に選ばれた「鵜の瀬」があります。ここで毎年3月に「お水送り」という神事が行われます。ここから送った水が奈良の東大寺の二月堂に湧き出し、奈良では、この水を汲んで「お水取り」という行事が盛大に行われます。

 奈良の東大寺を開いた良弁僧正(金鷲菩薩)の生誕の地は下根来と言われています。良弁は、赤子の時、大きなイヌワシにさらわれて、奈良の二月堂の杉にひっかっていたところを助けられたという伝説があります。今も根来の山にはイヌワシが生息しており、話を裏付けています。

 下根来の集落に「白石」があり、韓半島から渡来した人たちの子孫が住んでいると地元でも語り継がれています。集落には「白石神社」もあり、境内には幹の太さ1mを超える椿が群生しています。春先の満開の椿は見事です。落下して一面燃えるような絨毯 を敷き詰めたような風景になります。交流先の韓国保寧市の花は椿ですから、これもまたよきご縁です。

 

■演目の解説

 @根来坂悠々〜象が通った街道をゆく〜      

  この道は 日本で初めて 象が歩いた道

  オウムやクジャクを連れた 南蛮の人が通った道

  この道は 京都へと続く道

  鯖を背負った人たちが通った道

  この道は 私たちの通う道

  夢や希望が 未来に続く道

 1408年6月、小浜湊に南蛮船が着岸した。その船にパレンバン(スマトラ)の亜烈進卿という王が足利将軍に贈る献上の品も乗っていた。象1匹、孔雀2羽、オウム2羽、山馬などであった。南蛮の使者は、下根来を通って山を越え京都まで行った。行列の通った古道を想像し、太鼓や笛の音にしてみました。

 

 A川のほとりで               

  静かな山間のこの村に流れる遠敷川の畔に立つと、川のせせらぎ、鳥の声、かじかカエルの声が聞こえてきます。川の流れと一緒に時間がゆったりと流れていきます。竹のベル(アンクルン=インドネシアの竹の楽器)を使って表現してみます。

 Bねごりホッチョセ 〜ふるさとの風〜

  海で獲れた鯖を京都まで運んだ道が学校の横を通っています。いわゆる「鯖街道」と呼ばれています。この道をイメージして創った曲です。歌いながら道を行けば、山間にこだまします。「ホッチョセ」とは鶯の声です。教室の窓を開けると、毎日ウグイスの声が聞こえます。琴・太鼓・三味線・リコーダーなどを使って演奏します。

 Cわらべうた

  日本の童歌(わらべうた)を紹介します。子供たちが遊びながら歌う歌です。

 

 Dねごりララバイ〜根来の子守唄より〜

  下根来在住の古老伝承の「下根来の子守歌」をもとにアレンジしてみました。子どもたちは、古老を訪ね、直接子守唄や、唄にこめられた想いや背景、苦労話なども調べました。 子どもたちは、この子守歌を通して、ふるさと下根来に誇りを持つようになってきています。