お便りコーナー 
 
 

 このコーナーでは、第四部の内容について皆様から頂いたメールなどをご紹介します。それでは早速読ませていただきますね。

 
   本当にありがとうございます。
現在のマジックの問題点がわかりやすく理解することができ、
さらにHP運営のやる気がでました。

私は、マジックが永久に続くゲームとは思いませんが、
最低でも10年は発売され続けるゲームだと考えていました。
ところが、あいこ先生の文章を読んでいると、
現在のマジックは2年後には発売中止になってもおかしくない状況だと実感しました。
私がマジックを辞めている間に、マジックの問題がまったく解決されておらず、
ここまで衰退しているのが非常に残念です。

(サイトさん) 
  
 
 実はこのメールは9月26日に頂いたものです。第四部が随分と長引いてしまったおかげで、ご紹介が遅れてしまいごめんなさい。それとサイトさんのWebサイトのURLも書かれていたんですが、よろしければあいせん君にLINK集に登録してもらいますね。

 過去に発売された例えば対戦格闘ゲームなんかの実例を見ると、マジックも完全な発売中止という最悪の事態には多分ならないだろうと思います。(あ、ウィザーズ社製のTCGにも“ネットランナー”といった発売が終了した物もあるんですが、実を言うとネットランナーのプレイヤーの方々は新製品の発売がなくなったことをむしろ喜んですらいます。「今のマジックみたいになるよりはずっとましだ。」という理由が大きいんですが。)ただこのままですとホビージャパン経由で販売されるマジックの流通量はさらに確実に減るでしょうから、ひょっとするとホビージャパンがマジックから撤退するなんてことにはなるかもしれません。でも今マジックを遊んだり売ったりしている人達で、果たしてそうなって困る人ってどの位いるんだろうと考えてみると、案外ほとんど誰も困らないんじゃないかという気がしちゃうんですが。むしろ流通の簡素化による値下げやウィザーズ社の直轄によるユーザーサポートが充実すれば、そういう事態はデュエリストに歓迎すらされちゃいそうな気もします。

 あいせん君は昔からホビージャパンの悪口をずっと書き続けています。それってホビージャパンがマジックから相当量の利益を得てるのに、それに見合う仕事をしてないからなんですよね。そしてその仕事というのは何もユーザーサポートといった目に見えるものばかりではないんです。例えば日本でのマジックの販売価格を日本市場の実状に合う物に変える。あるいは日本でマジックの知名度が上がって人口が増えるような販促手法を提案する。むしろそういう仕事をして欲しいんです。でも実際にはウィザーズ社の言いなりになって言われるままの値段でマジックを売り、言われただけのユーザーサポートしかしない。だから怒ってるんです。それは多分日本のマジックに不満を持ってる多くのデュエリストのみなさんも同じだろうと思うんです。あいせん君はそれこそ1パック=460円のパックでマジックを始め、そしてこうしてマジックにのめり込んでいます。そういう輝いていた頃のマジックをもう一度日本に復刻させて欲しい。私達の願いはその一点なんです。

 ただ先日開催された10周年記念イベント説明会の内容を見ても、どうもそういうマジックの復興は期待できそうにありません。このままだと日本のマジックはいよいよ衰退への歩みを誰も止められなくなっちゃう気がします。それができるのは多分ウィザーズ社だけなんですけど、でも腹心であるホビージャパンにもそれ相応の責任があるはずです。このまま日本のマジックが廃れてデュエリストや販売店の方々が路頭に迷った場合、一体誰が責任を取ってくださるんでしょうか。あ、ちょっと内容が厳しかったですね、ごめんなさい。


 では次のお便りです。

 
   この次のエッセイで、お店のことを書くという事が書いてありましたので、
メールさせていただきました。
非常に楽しみです。
私はTCGというものを趣味にしていたのですがもっと遊べる場所が欲しいという
個人的な発想から店を起こした愚か者です。
結局、あまりにも個人的時間がなくなったので今では、デッキを作るよりは
構築済みで遊んでいる状態になってしまいました。
又、ある一定のユーザーには評判の悪いお店にもしてしまいました。
ただ、今は今までのことを含んだ上で模索しながら運営しています。
特に、ワンマン経営ですと落とし穴などたくさんありまして、けっこう落ちています。
そんな中、とある人からあなた方のサイトを紹介していただきまして、
只今読んでいる最中です。
こちらといたしましては、今は、いろんな意見を聞くというを考えていますので、
ぜひ、きつい内容でのご執筆をお願いします、と勝手なお願いをしてしまいましたが、
楽しみに待たせていただきます。

(Mashさん) 
  
 
 メールにはお住まいの県名が書かれてたんですが、こちらの判断で省略させていただきました。

 次回作に対する応援メールは始めていただいたので、とてもうれしかったりします。実を言うと既に1本目はほとんど書き上がってて、今あいせん君と振り返りを作ってるところです。日本のマジックに元気が無くなった理由として“日本のマジック販売店に元気が無くなったから”という要因をあげる方は決して少なくはありません。なぜそうなっちゃったのか。そしてこれから少しでも現状を好転させられる方法はあるのか。その辺りをできるだけ深く考えてみたいです。

 ただこういうお話を扱ってると、あちこちから色々とお店についての情報も入ってきたりします。そういうお話をあいせん君から聞いたりすると、正直言って「これじゃあ日本のマジックに元気が無くなるのも当然かな。」という気がすることもあります。そもそもやる気がないお店、やる気が空回りしてるお店、そして自分とごく一部の常連の利益しか見てないお店。本当に色々あります。昔取り上げた“偽造カードを販売するお店”とか“店員と常連が結託して初心者をシャークするお店”なんかその典型例ですね。まあそういうお店って結局は自然淘汰されるでしょうし、また私としてはされてほしいとも思います。デュエリストはちゃんと賢くマジックを買い、そして遊んでる。そういう気運を生み出さないと日本のマジックに昔のような活力は取り戻せないんじゃないかとも思います。


 では3通目のお便りです。

 
   読んでいて、日本語版が出る前の、情報が全くない中で遊んでいた頃に思いを馳せて
しまいました。あの頃は、スターター1つに毛が生えた程度のカード資産ですが、
一番マジックを楽しんでいた時期だったように思えてなりません。
マジックは情報漬けされた環境であり、自分でデッキを組む楽しみを知っている人間は、
デッキを自作することがちゃんと評価される別のTCGに逃げている様に思えます。

( Nakaji さん) 
  
 
 いつもご意見を頂き、ありがとうございます。実は Nakaji さんからは今までも各部ごとにご意見を頂いていました。(今まで“匿名希望さん”で載せてた物の相当数がそうです。)かなり鋭い突っ込みもあったりして、結構私は「今回はどんなご意見が来るのかな?」と期待半分、不安半分でお待ちしてたりします。

 最近あいせん君とこのお話をよくするんですけど、なんか聞いてると「マジックって情報がまったくなくてカード資産がちょっと足りないくらいの頃が一番楽しめるんじゃないか。」という気がしてきちゃいます。でもそもそもTCGというゲームのシステムを考えてみると、実は元々TCGってそういうゲームバランスになるように設計されてる遊びなんじゃないかという気がするんです。

 1つの遊びを広めてはやらせるには、いかにしてニューカマーさんを多く獲得するかが1つのキーポイントになります。ですからそういう人達にマジックを勧めてくれるであろう人達、より初心者に近い例えば中級者と呼ばれる一歩手前くらいの人達が、マジックを一番楽しんでるという状況を作り出す必要があるはずなんです。そういう人達ってそれ程カード資産に恵まれてるわけじゃないでしょうし、ましてや競技の情報なんてあまり持ってもいないし、持ってても役に立てきれてないだろうと思うんです。でもそういう人達が何か喜々としてマジックを遊んでる。そういう様子を見て人はマジックに入り込んでいく気がします。

 そういう観点で日本のマジックを見てみると、実は日本のマジックってそういう中間層を育てる工夫を全くしてないんですよね。マジックを始めた人にはとっとと競技の情報を渡し、勝利至上主義であおり立てて中級者〜上級者の仲間入りをさせたがるんです。でもそうすると、彼らはマジックが一番面白いと感じられる時代をほとんど経験せずに上級者になってしまいます。ましてや他の人達にマジックを勧めることもやってきていませんから、結果として後進が育たないんです。そして自身もマジックの本当の面白さを知ることなく競技生活に入ったり、またマジックに疲れてやめちゃう。そういうことを日本のマジックは6年以上も続けてきた気がします。これじゃあ日本のマジックは“勝者”にはなれませんよね。

 相変わらずウィザーズ社は日本のマジックも競技指向で成功させたいみたいですから、本当に日本のマジックを発展させたいと願うならば、そろそろ私達は“ウィザーズ社の意向に楯突く”という姿勢を見せるべきなんじゃないでしょうか。1パック500円で売られるマジックで競技指向をあおる。このことに無理があることはもう歴史が証明してるんです。だったらあらゆる手を使ってその方針を軌道修正させないと、結局日本のマジックはその競技ですら成功できずに日本のおもちゃ市場から姿を消すことになる気がしますよ。


 という事で、『くもりのちはれっ!』では皆様からの投書をお待ちしています。あ、私宛に届いたメールは基本的には“全文掲載”しますので、よろしければペンネームなどお書き添えいただけるとありがたいです。 m(__)m

   

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