マジック日本選手権の「なんでだろう?」編 
 
 

あ い こ :…なんか、めちゃくちゃ流行り物っぽいタイトルなんですけど。 (^^;」
あいせん:それを言ってはいけません。 (^^; タイトルを付けた本人が一番気にしてるんだから(笑)。」
 
○ 予選の告知に決勝やその後の日程が書かれてないのはなんでだろう?
 
あ い こ :オープン予選と決勝の日程は後日公開になってますよね。」
あいせん:そうなんだって。でもそれっておかしいよ。だって日本選手権の予選って決勝に進む選手を選ぶための物だよね。だったら決勝やその後の世界戦の日程まですべて書いておいて、それに出られる人にのみ参加を勧めるのが本来筋ってもんじゃないか?」
あ い こ :やっぱり日本選手権の予選って、1人でも多くの人に3000円を払ってもらうことにしか目的がないんですね。」
あいせん:この告知はそういうホビージャパンの姿勢を如実に現してると思うな。」
あ い こ :あ、ちなみに世界戦の代表ってトラベルマネーはもらえるんですか?」
あいせん:僕が聞いてる話では『出ない』らしい。今なら上位入賞者は賞金でまかなえるだろうけど、4位入賞者なんかは大変だろうな。」
 
○ 賞金総額や配分が公開されてないのはなんでだろう?
 
あ い こ :これも気になりますよね。」
あいせん:こういう形でホビージャパンが情報公開を渋るのって、過去の経験上では大抵ろくでもないことが起こってる時なんだって。少なくとも賞金総額が増額されてるとか去年から現状維持になってるとは考えにくいな。」
あ い こ :ということは、やはり減額されてるんでしょうか?」
あいせん:というか、ウィザーズの減額方針にホビージャパンが異議を唱えて揉めてる。そう考えるのが自然な気がする。あるいはホビージャパンが賞金の一部を運営費用に回せとか言ってごねてるとか。」
あ い こ :それはやはり日本のマジックが…ということなんですか?」
あいせん:いや、そういう理由ばかりでもないと思う。そもそも去年の5万ドルという賞金は、APAC廃止に伴う賞金の再分配が行われた結果なんだ。ただウィザーズは元々アジア向けの賞金総額を減額したくてそういう措置を取ったと思われるわけで、今年になってその増分を廃止した。そう考えるのが意外と自然かも。」
あ い こ :あ、そういえばそうでしたね。」
あいせん:あとは前にも触れた遊戯王OCG絡みだな。既にウィザーズは米国選手権の賞金総額を7万ドルだと発表しちゃってる。それだけ北米での遊戯王OCGの勢いが止まらなくて、ウィザーズとしては少しでもマジックに話題性が欲しいんだろう。でも世界的にマジックの売り上げが落ちてる中で米国選手権に去年と同程度の賞金総額を確保したければ、当然別のどこかを削減するしかない。」
あ い こ :確か日本選手権の賞金総額って世界的に見ても高額なんですよね。そうなると当然日本向けの賞金を削るのが手っ取り早いのか。」
あいせん:そういうことだな。」
 
○ なんか世間が盛り上がってるように見えないのはなんでだろう?
 
あ い こ :そうそう、これも気になってたんですよ。」
あいせん:そもそもこういう選手権というのはお祭りなんだ。賞金を出すというのはお祭りを盛り上げる補助的要素でしかなくて、実際にはいつどこでどういうイベントをやってどういうゲストが来るのか、それがお祭りを盛り上げる大きな要素のはずでしょう。ところが今回の告知にはそれが何1つ書かれていない。だから盛り上がりたくても盛り上がりようがないんだって。」
あ い こ :まさかと思うんですけど、今この時点になっても日本選手権は決勝の日程や会場、あと来日イラストレーターが決まっていないとか!?」
あいせん:その可能性はかなり高いです。なにしろ“主催:ホビージャパン”なので(爆)。」
あ い こ :あとやっぱりレギオンの不振も大きそうですね。」
あいせん:相変わらず『俺が作るデッキは海外のプレミアイベントの情報待ち』って感じで、その情報が出次第必要なカードをシングルで買おう。そんな感じかな。しかも日本選手権というお祭りの主たるテーマが『いかにして勝つか?』である以上、自分の手の内をさらすような話題には誰も乗ってこないだろうし。」
あ い こ :なんか色んな意味で淋しいですね。これじゃあウィザーズ社が5万ドルなんて大金をイベントに投資するのが馬鹿馬鹿しくなっても無理ないですよ。」
 
○ 結局のところ…
 
あ い こ :なんかこうやって見てみると、今年は今まで以上に前途多難な感じですね。」
あいせん:マジックにとって今年はまさに正念場だし勝負の年なんだけどなあ。こういう遊びってある意味ジェットコースターなんだ。最初にどれだけコースター本体を高い所に押し上げられるか。それがその後のコースターの勢いをほとんど決めてしまう。しかし日本のマジックは明らかに初動を間違えて、結局中途半端な高さにしかコースターを押し上げることができなかった。」
あ い こ :だから10周年という節目の年に、改めてコースターを押し上げるかカタパルトで押し出すかして勢いを増す工夫が必要だ。」
あいせん:そういうこと。でも今のところウィザーズやホビージャパンがそれに向けた工夫をしてるようには見えないね。」
あ い こ :でもそういう節目の年に、ウィザーズ社が日本選手権の賞金総額を減額するなんてあり得るんでしょうか?」
あいせん:無いとは言えないな。ただそれを今後にどうつなげるかはやり方次第だと思うけど。」
あ い こ :どういうことですか?」
あいせん:ウィザーズが既に賞金の減額を決めているのであれば、それを直ちにプレイヤーに公開すべきだろう。当然競技プレイヤーを中心に反対運動が起こるだろう。ただそういう運動が全国規模で大きな物になれば、まだ日本のマジックには芽があるとも言えるんだ。」
あ い こ :じゃあそういう情報が公開されないのはなんで?」
あいせん:それは誰かがそういう情報の公開を不利益だと考えてるんだろうな。それはホビージャパンかもしれないし、あるいはウィザーズ自身かもしれない。ひょっとすると例の Rebecca Guay 氏の解雇騒動みたいな騒ぎが起きるのを面倒に感じた、それだけの理由かもしれないけど。」
あ い こ :それにしてもこういう形で必要な情報が公開されない。やっぱりマジックというかウィザーズ社やホビージャパンの体質って昔とちっとも変わってないんですね。」
あいせん:それはもう諦めるしかないだろうな。そしてだからマジックの将来についてももはや希望は持たない方がいい。そう断言しちゃっていいと思うよ。」
あ い こ :結局行き着く結論はそこになるんですよね(溜息)。」


     

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