ついに値下げへ。どうなる日本のマジック!?編 
 
 

あいせん:ただいま〜。」
あ い こ :(…どたどたどた)」
あいせん:なにどうしたの、血相変えて飛んできて。確か前に同じような出迎えをされた時はカードデザインの変更だったよね。今度はマジックの値下げでも発表されましたか?(笑)」
あ い こ :…そのまさかなんです(笑)。」
あいせん:えええっ!…これ夢じゃないよね。というか、エイプリルフールはまだ半月以上先なんですけど。」
あ い こ :だから本当ですって。自分で掲示板の書き込みを確認してみて下さいよ。」
あいせん:あ、はい、分かりました…って、なんでうちの掲示板なのよ?(笑)」
 
 
あいせん:ふ〜ん、そういうからくりですか。それにしても最近、うちの時事ネタの速さは ...so what? 並になってるな(笑)。」
あ い こ :まあ言っちゃうと“ユーザーが素直に喜べる値下げじゃないし、むしろ販売店から見ると死刑宣告に近いかもしれない。”という感じでしょうか。」
あいせん:一応僕自身の意見は掲示板にアップしておいたけど、ちょっと改めてあいこ先生のご意見を伺ってみたいですな。」
あ い こ :はい、私は今回の措置って“ウィザーズ社からホビージャパンに下された最後通告”だと見てるんです。」
あいせん:どういうこと?」
あ い こ :今回の件で、日本国内でのマジック拡販や競技マジックの普及を誰が先導すべきか、その責任の所在がはっきりしたと思うんですよ。それはウィザーズ社でもなければ問屋さんや販売店さんでもない、ホビージャパンなんだよ。そういうことでしょう。だって今回の値下げで唯一利益を減らしてないのはホビージャパンだと思われますから。」
あいせん:あ、そういうことか。ちょっとそういう視点は気が付かなかったな。」
あ い こ :今回の措置でいよいよ販売店さんはマジック拡販のための体力を奪われちゃうでしょう。これで半年とか1年で売り上げが全盛期並に戻ればまだいいですけど、現状を見る限りそれは期待薄、可能だとしてもかなり長い期間が必要だと思うんです。だからこそウィザーズ社はマジック拡販をホビージャパンにやれと言ってるんです。そしてそれに必要な体力、要するに収益を確保させた。そんな感じでしょうか。」
あいせん:なるほどねえ。」
あ い こ :ただ言っちゃうと、相変わらずホビージャパンって特に日本語版の拡販には何の役にも立たない競技推進しか販促の手段を持ち合わせてないじゃないですか。それがこういう形でマジック拡販の主導権や責任を渡されても、実際には何もできずに終わっちゃうんじゃないでしょうか。それこそ上がった利益を自社内にプールして唯一の株主である社長一族に貢いで終わり。そうなっちゃう可能性が高いですよ。」
あいせん:…今、何気ない流れの中で思い切り“毒”吐きましたね。 (^^;」
あ い こ :え、このやり方って私はあいせん君から学んだんですけど(笑)。とにかくマジックの流通がこれだけ大きく変わった。だからそこから最大の利益を得るであろうホビージャパンこそ大きく変わる必要がある。これがウィザーズ社の意志なんじゃないかと私は思ってます。」
あいせん:確かにね。このまま放置しておいたら、いよいよ日本のTCG販売店は一気にマジックから離れるだろう。だって普通に考えればこんなに儲からない商売からは撤退するのが正解だろうから。販売店にそれを思いとどまらせるには日本でもっとマジックが売れて、それこそかつての遊戯王OCG並の市場規模と話題性が必要になる。そしてそういう市場を築く責任と義務は誰でもないホビージャパンにある。確かに分かりやすい構図にはなったな。」
あ い こ :つまり今後日本のマジックがどうなるかは、それこそホビージャパン次第になったんですよ。だから私達はいよいよホビージャパンのやることに注視して、ちょっとでも変な真似をしでかしたら全員でお尻をひっぱたくようにしないと。」
あいせん:まあね。それこそ日本の有名どころの競技プレイヤーや公認ジャッジがそういうチェック機能として働いてくれるといいんだけど。」
あ い こ :あ、それでなんですけど、例の並行輸入パックへの規制措置なんですが…」
あいせん:なんか風の噂ではスカージでも実施されるという話だね。」
あ い こ :もうそろそろいいんじゃないですか、あの話を出しちゃっても。」
あいせん:あ、うん。ちょうどいい機会だから話しちゃおうか。どうやら日本国内に並行輸入の英語版を卸してるのって、外国の問屋じゃなくて“外国のディストリビューター”らしいんだな。」
あ い こ :つまり例えるとホビージャパンが中国とか台湾の業者向けに、その国のディストリビューターよりも安く英語版を卸してる、そんな感じですよね。」
あいせん:まあ明らかに他のディストリビューターの縄張りを荒らしてるわけだけど、ただ日本のマジックはそこから来るパックに価格面で勝てないし、あまつさえ問屋を介さずに来てるから日本に届く時期も早い。それこそ下手するとホビージャパンが出荷する前に来ちゃうらしい。」
あ い こ :だからウィザーズはフライング販売を口実に規制に乗り出した。そういうことみたいなんですよね。」
あいせん:まあ一応この話は“噂”という扱いになってる。僕個人は幾つかのチャンネルでおおよその裏は取ったし、事情通の間ではほぼ既成の事実として認知されてるみたいだけど。具体的にどこの国から来てるかもおおよそ分かってるし。たださすがに『実はそのルートから日本語版も安く入ってた。』なんて噂はきな臭すぎて公開できないけど。」
あ い こ :そう考えると、実は今回の値下げってそういうゴタゴタの副産物だった、そういう見方もできるのかも。」
あいせん:あ、それはあるかもなあ。この位値下げしておけば、危険を冒してまで他国のディストリビューターが日本にマジックを売るメリットは薄れるだろうし。」
あ い こ :でも今回の値下げで日本のマジックは賑やかになるんでしょうか?」
あいせん:それについてはやり方次第、僕はそう思ってる。」
あ い こ :それはそうなんでしょうけど。」
あいせん:多分今回の値下げで一番焦ってるのは、案外ホビージャパンなんじゃないかな。だってもう考えられる拡販策はやり尽くして後がないから。これでもしそれでもマジックの売り上げが増えない、あるいはむしろ減るとしたら、いよいよウィザーズやユーザーからの『お前も相応の血を流せ!』という要求が高まるだろう。そうなればおのずと問屋や販売店から仕入れ値値下げの圧力は強まるだろうし。」
あ い こ :でも世間はきっと『あのホビージャパンに何ができるんだ?』という懐疑的な見方が多数派じゃないですか。今さらGAMEぎゃざでの競技偏重が是正されるとも考えにくいですし。」
あいせん:しかも僕が前に言った“競技マジックのオンライン移行”が現実味を帯びてきたし。なんでもマジック・オンライン上で世界選手権の予選を開催して、上位入賞者16名をリアルの世界選手権に招待するらしい。全員に往復の旅費までくれるっていうんだから、この時期としてはかなり破格の待遇だな。」
あ い こ :それってつまりは将来に向けた布石ですよね。」
あいせん:そう考えるのが自然だろうな。」
あ い こ :だとすれば、いよいよホビージャパンは競技指向以外のマジックの売り方を真剣に考えるしかないでしょう。できるかどうかは別問題ですけど。」
あいせん:ただ我々がこういう場でどうこう言っても、それで過去にマジックの衰退がどうにかなった歴史はないんだ。今のところはホビージャパンのやることを見守るしかないんだろうな。」
あ い こ :それこそ『当てにしないで待ってます。』くらいの気持ちでいた方がいいかもしれませんね。でも実はそれこそなんにもしてくれない方が良かったりするんですけど。GAMEぎゃざでのデッキ紹介とか競技推進とかも含めて。」
あいせん:…今日はいつも以上に“毒”の濃度が高いなあ。 (^^;」
あ い こ :あ、ところで全然関係のない話なんですけど。」
あいせん:なに?」
あ い こ :今度のエイプリルフール、何かするんですか?(笑)」
あいせん:ああ、去年は何もしなかったし、今年もめんどくさいからしない気がする。」
あ い こ :あいせん君はやり始めると凝っちゃうタイプですからね。」


     

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