Postscript 
 
 

あいせん:(…カタカタカタ…)」
あ い こ :おや、今日は筆が進んでますね。」
あいせん:うん、新しいパソコンのキーボードの癖が何となく分かってきたからね。でも今でも結構不思議なことが起こるよ。ローマ字入力で『って(TTE)』と打ったらなぜか『っって(TTTE)』になってるとか、あと時々なぜか句点(。)が2個入るとか。」
あ い こ :ひょっとして“スタンド”が覚醒しつつあるとか。」
あいせん:そんな仕事の邪魔しかしないスタンドいりません。」
あ い こ :でも以前に比べるとキー入力が格段になめらかになってるじゃないですか。」
あいせん:そうだね。ブラウザの立ち上がりとかツールの実行速度とか、僕にはこのくらいのスペックのパソコンがちょうどいい気がする。最新のそれこそXPが動くようなやつはいらないよ。」
あ い こ :あ、お仕事がのってるところで、第三部をスタートさせたのでコメントよろしくです。」
あいせん:おや、今回はちょっと時間かかったんじゃないですか?」
あ い こ :やっぱりこういうテーマのお話は難しいですね。」
 
 
あいせん:このテーマに関しては僕も今までいろいろ書いてきたし、でもまだ言い足りないことが山ほどあるよ。」
あ い こ :そうだろうと思います。以前書いていたマジック記事でも完結させられなかった大きなテーマの1つでしょうから。」
あいせん:例えば“プロと呼ばれる人達のマジックへの取り組み方”という問題1つ取っても難しいよ。ここでは仮にプロを“DCI公認トーナメントのプロポイントを持ってる人達”と定義しておくけど、彼らには本当に自分がプロであるという自覚があるんだろうか。」
あ い こ :あいせん君は『ない』と思ってるんですか?」
あいせん:全員が全員そうだとは言わないけど、でも『ない人の方が多数派である』という印象は強いよ。特に日本ではね。」
あ い こ :でも日本のマジックって、プロがプロとして活動できるだけのサポートはできてないですよね。」
あいせん:確かにね。プロだって飯を食っていかないといけないんだから、どこかに生活の糧を求めるしかない。現実的にはそれこそホビージャパンかどこかの販売店に援助してもらう以外に活動を続ける手段はないと思うんだ。」
あ い こ :でも、それって変じゃないですか。だってプロが競技マジックを押し進めれば進めるほど、実際にはホビージャパン経由で流通するマジックはどんどん売れなくなるんですよ。」
あいせん:そう、そこなんだって。はっきり言っちゃうけど、彼らが日本でプロとして大手を振って活動したいのであれば、本来彼らは“マジック日本語版拡販の旗頭”になるべきなんだ。それこそ『僕が日本選手権で優勝したデッキを見てください。ほら英語版なんか1枚も入ってないでしょう。ちょっと高いと言われている日本語版を買ってもこうやって勝てるんですよ!』という位のことをすべきなんだって。」
あ い こ :確かにそう思いますよ。実現はかなり難しそうですけど。」
あいせん:でも実状は違ってるというか、かなり間違った方向に進んでる印象を受けるね。少し前に『渋谷の某センター内で、某有名プレイヤーがセンターの常連に並行輸入の英語版を融通している。』なんて話が漏れ聞こえてきてる。別に意図してそういう情報を集めたわけじゃないのに、こんな田舎のデュエリストにまでそういう話が聞こえて来るんだ。」
あ い こ :そのお話が事実かどうかは分かりませんけど、でも実状を見るとそれなりに現実味はありますよね。」
あいせん:このプロのお話はそれこそ“鶏が先か卵が先か?”ということになると思うんだ。プロとして活動できるだけの環境がないから現実に甘んじるのか、それとも自分で動いて頑張って汗をかいてそういう環境を勝ち取るのか。少なくとも欧米のデュエリストってそういう環境を自ら勝ち取っている印象があるけれど、でも日本はそうじゃない気がする。なんだかんだ言ってホビージャパンがトーナメント・プレイヤー達の口を塞いじゃってるしね。そしてウィザーズがお情けで出してくれる賞金でかろうじて国内の競技イベントが維持されている。そんな印象が強いよ。」
あ い こ :日本国内にもマジックに対する不満は少なからずあるんですけど。」
あいせん:でもそれが体系立ってウィザーズに提案される状態にはないからね。本来はそういうロビー活動ってプロの大きな役割の1つだと思うんだけど。」
あ い こ :そういえばホビージャパンってウィザーズ社に対して何も言えないんでしょうか。例えばあの“日本語版拡販用プロモーショナルカード”の一件にしてもそうですけど。」
あいせん:う〜ん、あれにはさすがに僕は我慢の限度を超えたよ。もうちょっとで封印を解いてマジック記事を書きそうになった位だから。まあ場合によっては専用の掲示板を立ち上げるかも知れない。その位頭に来てる。」
あ い こ :率直に聞きたいんですけど、あのカードを欲しがる人って日本にいるんですか?」
あいせん:全くいないとまでは言わないけど、いたとしても相当数が“投機目的”だろうなあ。でもあんなラインナップじゃ市場価値が上がるはずもない気がするけど。」
あ い こ :欲しがる人が現れなければ値段は付かない。欲しがる人達がより多く競合しなければ値段は上がらない。こんなのコレクションの基本ですもんね。」
あいせん:それと何より問題なのは、あのホビージャパンが告知で書いてる謳い文句だよ。さすがにあれは『全文引用して50倍くらい突っ込み入れたろか!』とか思った。 (^^; 僕は一応アリスサイクルを現役で経験している世代だけど、あのカード達があそこで言われているように強力なカードとして扱われたなんて話は聞いたことがないもん。しかも最大の売りと思われる“あいこ先生が大嫌いなカード”は、過去に1度アンソロジーギフトボックスで再録されてるんだ。『おいおい、なんだよ二番煎じかよ!』って感じかな。あれ、そういえば Goblin Mutant もアンソロジーに再録されてたような気がするなあ。ちょっとうろ覚えだけど。」
あ い こ :少なくとも日本語版の主たる購入層といわれる小中学生が欲しがるかどうか…」
あいせん:そうだね。このキャンペーンで本気で日本の小中学生を狙うのであれば、僕が最適なカードをいくらでも提案してあげるんだけど。例えば Polar Kraken(IA) かな。あと Lord of Tresserhorn(AC) 辺りもいけるかも。」
あ い こ :なんか渋いというかなんというか…って、それパワーが大きいだけじゃないですか。」
あいせん:だからいいんだって。子供の世界では“デカさは正義”なんだから。あと最近の若年齢層デュエリストは Aysen Crusader(HL) の存在を知らなくて、見せると『これトレードで出ませんか?』とかよく聞かれるよ。周囲の人達は『こいつにこれをトレードで出せなんて、この子はなんて命知らずなことを言うんだ。』みたいな反応をするけど。」
あ い こ :あ、でもあいせん君も過去に1度だけあったよね。 Aysen Crusader をトレードで放出したことが。」
あいせん:うん、某氏に『デッキに必要になったのでくれ!』とか言われて4枚一度にね。でも随分経ってから結局回収したけど。というか、そのマイナス分をリカバリするのに半年くらいかかっちゃって、それで『もう死んでもトレードでは出さんぞ!』と心に誓った(笑)。」
あ い こ :私よく分からないんですけど、なんでウィザーズ社が出してくるプロモーショナルカードって、こうまで見事に日本人にヒットしない物が多いんでしょうか。」
あいせん:結局カードの選考基準が“欧米人の利益にかなう物”になってるからなんじゃないかな。あと今回の件に限って言うと、ウィザーズは日本人がそういうプロモを手に入れて欧米人から儲けることが嫌なんじゃないだろうか。日本人デュエリストを喜ばせるメリットよりも、それによって欧米人デュエリストに文句を言われるデメリットを重視した。そういうことなんじゃないかな。」
あ い こ :でも、そんな魅力のないプロモを出されても、結局は何の戦力にもならないでしょう。」
あいせん:そうなんだよねえ。まあ一瞬でもホビージャパンに期待した私が愚かでございました(溜息)。」
あ い こ :…ねえ、今思ったんだけど、今回の Postscript って話の本筋から脱線しまくりなんじゃないの?」
あいせん:いいよ、ここまで来ちゃったらもう元の路線には戻らないだろうから、今回はこれで終わり。」
あ い こ :はい、分かりました。 (^^; また次回もよろしくお願いします。今度の第三部はちょっと長丁場になりそうなので。」
あいせん:了解です。サポートが必要ならいつでも言ってくださいな。最近新しいゲームを遊ばなくなって、自分のエッセイのネタが無くて困ってるところだから。 (^^;;;」


     

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