Postscript 
 
 

あいせん:…暑いなあ。」
あ い こ :…暑いですねえ。」
あいせん:あ、冷蔵庫から“トルコ風アイス”を2個持ってきて。2人で1個ずつ食べよう。」
あ い こ :は〜い!」
 
 
あいせん:(…こねこねこね…)」
あ い こ :(…こねこねこね…)」
あいせん:(…もぐもぐもぐ…)」
あ い こ :(…もぐもぐもぐ…)」
あいせん:はあ、ごちそうさま。」
あ い こ :ごちそうさまでした。」
あいせん:じゃあ冷蔵庫から麦茶持ってきて。」
あ い こ :は〜い。トルコ風アイスって食べた後にのどが渇くのが玉にきずですね。」
あいせん:そうだなあ。これってアイスクリームとしての基本的な役目を果たしてないかも。」
あ い こ :あ、お茶取ってくる間にエッセイの下書き読んでおいてください。」
あいせん:了解です。」
 
 
あいせん:そうだなあ、今回はちょっと後書きのテーマを絞ってみよう。『あのジュニアトーナメントは本当にマジックの底辺を広げるのに役立つ企画なのか?』ということでいかがでしょうか。」
あ い こ :なんか唐突ですけど、まあいいです。よろしくお願いします。」
あいせん:では、まずあいこ先生に聞きましょう。なんでジュニアトーナメントは“DCI公認”でないといけないのでしょうか?」
あ い こ :え!?、そんなのいきなり聞かれても分かりませんよ。でも確かにDCI公認にする必要性ってあまりない気はしますけど。」
あいせん:確かにね。小中学生でDCIのポイントやランキングをシビアに競ってるデュエリストなんてそれほどいないだろうし、むしろそんなの気にしてない人の方が多数派だろう。少なくとも福井の公認トーナメントで『今日現在の君のポイントっていくつ?』とか聞いて答えられた小中学生なんてほとんど記憶にないもん。」
あ い こ :より競技化が進んでる大都市圏なら結構いるかもしれませんね。そのポイントの本当の意味が分かってる人となると、また話は変わってくるでしょうけど。」
あいせん:あ、でも福井にだって全くいなかったわけじゃないよ。例えば去年・今年と高校生選手権でがんばってる某3人組とか。」
あ い こ :それ“某”になってないじゃないですか。でもだからといってジュニアトーナメントをすべて公認にする必要性はないですよね。主催者側に選択させればいいと思うんですが。」
あいせん:その通りだと思うよ。じゃあなんでDCI公認じゃなきゃいけないのか。」
あ い こ :なんでですか?」
あいせん:うん、それは多分ホビージャパン側の事情です。」
あ い こ :え!?」
あいせん:これはある消息筋からも確認した話なんだけど、ウィザーズとホビージャパンが結んでる日本語版の独占販売契約の中で、どうも『日本でのDCI公認トーナメント開催数のノルマ』が設定されてるようなんだ。元々日本国内で開催されるDCI公認トーナメントの事務手続きと事後報告の代行、要するにDCIジャパンの設立がその契約の条件にあったそうなんだけど、更にその中にトーナメントの開催数に関してもノルマが設定されてるみたいなんだ。」
あ い こ :そうだったんですか。だから渋谷の某センターってあれだけ頻繁に公認トーナメントを開いてるんですね。」
あいせん:そうだと思います。一応あそこの大会は参加費無料みたいなんだけど、でも元々センターへ入場するのに月に5000円とかビジター料金1000円とか払ってるからねえ。ちなみに全然関係ない話だけど、リミテッド用のパックってやっぱり定価なのかなあ(爆)。」
あ い こ :あ、その先は読めました。でも今まではDCI公認トーナメントを開いてもホビージャパンから満足なサポートがあったわけじゃないし、他のTCGイベントを開いた方が賞品がもらえてイベントが盛り上がるから販売店での開催数が減ってきていた。だからこういう形でDCI公認トーナメントの開催数を増やしてノルマを達成しようと考えた。」
あいせん:多分そうだと思います。しかも例のデュエル・マスターズでマジックが小中学生デュエリストを食われそうな危惧が出てきたので、それなら参加者を小中学生に限定しちゃえばいいと考えた。その年齢層は並行輸入の英語版の購入率も低いだろうしね。」
あ い こ :なるほど、考えましたね…ねえ、ということは、今回のジュニアトーナメントの企画ってマジックにニューカマーさんを獲得しようという意図は全くないわけですか?」
あいせん:おっ、最近鋭くなってきましたねえ。多分その通りだと思います。この企画の主な目的は『デュエル・マスターズ対策』と『自分に課せられたノルマ達成』だと思います。ニューカマー獲得は『そうなったらいいなあ。』位にしか考えてないと思うよ。」
あ い こ :そうなんですか。なんかちょっとがっかりしました。」
あいせん:うん、でもこの企画がニューカマーの獲得をそれなりに重視してる物であれば、この企画で開く大会をDCI公認にするかどうかは主催者側の判断に任せてよかったはずなんだ。以前から日本国内でも言われてるでしょう。『DCI公認トーナメントはポイントがかかってる“競技”なんだから何でもありだ。だからコピーデッキで出ようが、初心者相手に本気で勝ちに行こうが文句はないだろう。』ってね。でもこれじゃあ本当の意味でジュニア世代の育成はできないでしょう。だから運営側が『今回は非公認でカジュアルな感じの大会にしますのでご協力よろしく!』といった宣言ができるようにした方が本来はよかったと思うよ。」
あ い こ :そういう点ではDCI公認トーナメントって柔軟性ないですからね。しかも日本ではどういうわけかK値が固定されちゃってますし。」
あいせん:例えばチェスのレーティングシステムみたいに『一定以上の戦績を上げられていない初心者相手に勝ってもポイントはもらえないよ。』といったシステムだったらよかったんだけどね。」
あ い こ :でもジュニアトーナメントってニューカマーさんにとっては普通のDCI公認トーナメントとあまり敷居の高さは変わらない気がしますけど、既にマジックの世界に飛び込んでる小中学生達にとってはそれなりに魅力的な企画ですよね。」
あいせん:それは間違いないと思うよ。自分と似たような経験値&カード資産のプレイヤーだけで競うわけだし。まあそうは言っても間違いなくコピーデッキの投入はあるだろうけど。でも小中学生はカード資産的にも弱いだろうし、プレイングもそれ程完成してるわけじゃないだろうから、オリジナルのデッキにも十分勝機はあると思います…というか、思いたいね。」
あ い こ :そうですね。」
あいせん:あ、あとこの件に関してはもう1つの見方がある。要するに“この企画の賞品となるブースターを実はウィザーズが出している”という見方なんだ。ウィザーズが賞品を出しているとなると、まあ間違いなくDCI公認でないといけなくなるだろうね。」
あ い こ :確かに今まであれほど頑なに賞品を出さなかったホビージャパンが、この企画に限っては大盤振る舞いですもんね。さすがに以前のGAMEぎゃざの懸賞で『トーナメントデッキ1BOXの中身を1個ずつ分けて合計12名にプレゼント!』とかやったときには、告知を見て開いた口が塞がらなくなりましたもん。」
あいせん:ただ、実を言うとこの企画で僕が心配してることが1つあるんだ。」
あ い こ :なんですか?」
あいせん:うん、こういう企画が始まって『それでも“高校生以上が参加できるDCI公認トーナメント”を引き続き開いてくれる販売店がどの位あるんだろう?』ということなんだ。」
あ い こ :どういうことですか?」
あいせん:だってよく考えてくださいよ。公認トーナメントの参加資格を小中学生に絞っただけで、ホビージャパンは今まで頑として出してくれなかった賞品を大盤振る舞いしてくれるんだ。それなのになんでわざわざ、今後お店で開く大会の参加資格を高校生以上にも広げる必要があるのさ?」
あ い こ :あ、そうか!」
あいせん:しかも高校生以上のデュエリストって、今では間違いなく大部分が並行輸入の英語版に手を染めてるはずなんだ。自分のお店でカードを買ってくれないお客のために、なんでお店が自腹で賞品を工面してまで苦労して大会を開かなくちゃいけないのか。そういう発想になっても何ら不思議じゃない。」
あ い こ :そうですよね。それだったら自分のお店で開く大会を全部小中学生に限定にしちゃった方がお店は賞品の心配をしなくて済むし、お店の売り上げに本当に貢献してくれてるお客さんだけにサービスできるんだ。」
あいせん:そういうことです。ただし、実際には高校生以上を巻き込んだイベントは間違いなく必要なんだけどね。」
あ い こ :そうですよね。そうしないと小中学生デュエリストのレベルが上がりませんし、またより多くのカードを買ってるであろう社会人デュエリストからのカード供給なんかも受けられませんもんね。」
あいせん:問題は『そのことにどの位の販売店が気が付くのか?』ということになるかな。普通に考えると『それならもう高校生以上はうちの大会から閉め出しちゃおうよ。』になっても不思議じゃない。そうなるとこの企画が結果的に日本の競技マジックのレベルを低下させる元凶にすらなりかねないんだ。」
あ い こ :なんか…難しいですね、こういうイベントの方針決定って。あちらを立てればこちらが立たずってかんじで。」
あいせん:要するに付け焼き刃的にこういう企画を始めちゃうからこうなるんだって。競技マジックを推進するなら、同時に競技プレイヤーに日本語版を買ってもらえるように値下げ努力をする。小中学生をマジックの主力ユーザーに据えたいのであれば、最初から彼らにマジックを買ってもらえるように販促やサポートをする。そういう企業努力をやってこなかった、そのツケがここに来て一気に噴出してる気がするよ。」
あ い こ :つまり、あいせん君は『ジュニアトーナメントはマジックのすそ野を広げる役目を到底果たせないだろう。』と言いたいわけですね。」
あいせん:結論を言うとそうなるね。ただしあくまでも“現時点では”という但し書きが着くんだけど。」
あ い こ :どういうことですか?」
あいせん:なんでもウィザーズ関係者が『このジュニアトーナメントが軌道に載ったら、米国で実施されてるような“ジュニア・スーパー・シリーズ”的なイベントを日本に導入したい。』と言ってるそうなんだ。そうなれば『日米のジュニアチャンピオン同士がマジックの聖地で激突!』なんて企画も生まれるだろう。あ、もちろんマジックの聖地って渋谷の某センターじゃなくてウィザーズの本社ね(笑)。」
あ い こ :あんな高い入場料を取るぼったくりな聖地いりません(笑)。」
あいせん:もしそれが実現して、しかもその企画がコロコロコミックなどへのマンガ連載とかアニメ化といったタイアップができれば、日本の競技マジックというかマジック界全体が飛躍的な発展を遂げる可能性はあるよ。それこそ遊戯王とかミニ四駆並のブームを日本で起こせるかもしれない。」
あ い こ :なんか今までの経緯を見てると期待薄なんですけど、でもそうなるといいですね。」
あいせん:ただ、そういうデュエリストの成長とかそこから現れた逸材を、日本のマジックの古い体質が芽を摘んじゃわないか心配だけどね。具体的に言うとあの人とかあの団体とかあの会社あたりが。」
あ い こ :まあ、そういうお話ってどこの世界にもありますからね…あ、こらこら、具体的な実名をメモに書いて見せないでくださいよ。思わず Postscript に書いちゃいそうになるじゃないですか。」
あいせん:別に僕はいいよ。もう失う物は何もないから(笑)。」
あ い こ :私は困ります(泣)。」
あいせん:なんだ残念だなあ。スキャナがあったらこのメモそのまま取り込んでインデックスに貼り付けるんだけど。」
あ い こ :やめましょうよ。なんか冗談で言ってる気がしないし…あ、それで思い出した。あいせん君にお願いがあるんですけど。」
あいせん:なんでしょうか。」
あ い こ :私の“イメージ画像”を作ってください。」
あいせん:は!?…それ、無理を承知で言ってるでしょう。」
あ い こ :はい。だって他のサイトのバーチャル某ちゃん達には全部イメージ画像があるのに。」
あいせん:うちはそういう、よその真似をしないところが売りなの。」
あ い こ :そんなの言い逃れだぁ〜! (ToT)」
あいせん:そう言われても、人にはできる事とできない事があるの!」
あ い こ :そんなぁ…くっそぉ〜、こうなったらプチ家出してやる!」
 
(タタタタ…)
 
あいせん:…あ〜あ、行っちゃったよ。まあ本人が“プチ”って言ってるからすぐ戻って来るんだろう。しょうがないなあ、帰ってくる間に1個残ってるトルコ風アイスでも食べるか。」
 
(…スタスタスタスタ)
 
あ い こ :ただいま。(こねこねこね)」
あいせん:…って、冷蔵庫にトルコ風アイスを取りに行っただけですか!」
あ い こ :さっき冷蔵庫に行ったときに見ましたから。(もぐもぐ)あ、イメージ画像ですけど、募集告知など出してみてはどうでしょうか。(もぐもぐ)」
あいせん:お行儀悪いから、アイス食べるかコメントするか、どっちかにしなさい。 (^^; でもね、そういう画像を載せると人様にハアハアされたり、あと体操服とかスクール水着とかも着なくちゃいけなくなるんだけど。」
あ い こ :…やっぱりいいです、イメージ画像のことは忘れましょう。(もぐもぐ)」
あいせん:ああ、そう言ってもらえるならトルコ風アイスの1つくらい安いもんです(涙)。まあ万が一誰かご奇特な方が描いてくれたら載せることにしますよ。一応うちは開設当初からずっとイラストの投稿は受け付けてるから。」
あ い こ :あ、そういえばなんでうちって、あのインデックスのイラストを差し替えたりしないの?」
あいせん:ああ、あれはいいの。単なる僕の趣味だから(笑)。」


     

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