Postscript 
 
 

あいせん:あ、あいこ先生に1つ謝らないといけないことがあります。」
あ い こ :なんですか、急に。」
あいせん:この前バレンタインデーだったから、ネタに“トルコ風アイス・チョコ味”の試食をしようと思ったんだけど、近くのコンビニに売ってなくて発見できませんでした。」
あ い こ :…どうしてそんな大事なこと黙ってるかなあ(笑)。」
あいせん:まあ見つけ次第買ってくるのでそれまでお待ち下さいませ。 m(__)m」
 
 
あ い こ :ということで、第七部の2作目でございます。」
あいせん:ほい、ちょっと読みますので待っててね…はいはい、なるほどね。」
あ い こ :どんな感じでしょうか?」
あいせん:競技マジックの大成に本当に貢献するのは、実はエキスパンションではなくて基本セットなんじゃないか。この意見は僕は今まで書いてこなかった見方だと思います。」
あ い こ :書いててふと気が付いたんですよね。基本セットがもっと遊ばれるようになると、スタンダードへの一極集中とかマジック入門者の減少とかいった問題が相当部分改善されると思うんですよ。そうなれば当然マジック・プレイヤーの層全体が厚みを増すから競技マジックのレベルも向上するはずですし。」
あいせん:この意見そのものには僕も賛同しますよ。ただ水を差すようで悪いけど、今みたいな基本セットでは多分売れないよ(笑)。」
あ い こ :え〜、なんでですか?」
あいせん:例えばセラの天使ってなんであれだけ人気カードになったと思う。あれはカードの能力とカードイラストの両方で多くのデュエリストの人気を獲得したからなんだって。要するにそういうカードを今の基本セットに“今のウィザーズが”作り込めるのか。そういうことですな。あ、さっきの“今のウィザーズが”のところに<B>タグよろしく。」
あ い こ :言われてみるとそうですね。少なくとも最近のウィザーズ社ってカードイラストの人気でデュエリストを獲得できてないですもんね。そうなると基本セットを売ろうと思ったらカード能力で売るしかないわけで・・・」
あいせん:結局最近のエキスパンションみたいに強いカードだけが珍重されて終わり。そうなっちゃうんだって。」
あ い こ :でも昔のマジックってカードイラストでかなりの部分売ってて、実際に特定のイラスト目当てにカードを買ったりそれでデッキを作ったりしてましたよね。こういう話題でよく例に挙がる“ヒーローデッキ”なんかその典型例でしょうけど。」
あいせん:あ、ヒーローデッキの名前が挙がったから言うわけじゃないんだけど、そういうマジックの変遷って僕個人は“バンド能力”の扱われ方がよく現してる気がするよ。」
あ い こ :どういうことですか?」
あいせん:バンド能力って、要するに“烏合の衆が爆発的な能力を発揮できる可能性”だったんだ。狼やペガサスや人間といった単独では小さなクリーチャーが、バンド能力で1つのグループになった途端にもの凄いパワーを発揮する。巨大なクリーチャーを受け止めて倒し、自分達はダメージを分散して犠牲者ゼロで済ませる。そういうことが工夫次第で可能だったんだ。昔のマジックではね。」
あ い こ :でも今バンドってルール的には無い物として扱われてるんですよね。」
あいせん:つまりウィザーズはそういう小さな力を結集して遊ぶ“頭を使うマジック”よりも、巨大で派手で高い能力を持ったクリーチャーを大暴れさせる“頭の悪いマジック”を選んだのさ(笑)。」
あ い こ :でも今のマジックってクリーチャー戦しかないじゃないですか。ましてやレギオンにはクリーチャーしか入ってないんですし(笑)。それでなおかつ昔ほど頭を使わなくてもいいとなると・・・」
あいせん:マジックそのものがもの凄く薄っぺらいゲームになる、あるいはなってしまった。実際にそう思ってるデュエリストは少なくないと思うよ。だから今後マジックを更に本気でクリーチャー戦オンリーにする気なら、それこそバンド能力の復刻くらいしてもいいんじゃないかという気はするなあ。」
あ い こ :今やこれだけマジックは市場に冷たい反応をされてるんですから、やはり昔のマジックのどこがよくて人気があったのかを本気で考えて復刻してほしいですね。そうすれば基本セットが売れてマジックが昔の賑やかさを取り戻せるかもしれません。」
あいせん:まあよく言われる言葉だけど“基本に帰れ”ということですな。」
あ い こ :何事においても基本の発想って変わらないんですね。」


     

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