あ い こ ：	「	第七部の３作目です。」
あいせん：	「	しかしあいこ先生ってエンジンがかかった時とかかってない時の落差が激しいですなあ（笑）。」
あ い こ ：	「	書けないときは書かない。そして書けるときは一気に書く。これって元々あいせん君のやり方を真似してるだけなんですけど。」
あいせん：	「	あ、ああ、言われてみればそうかも（笑）。」
あいせん：	「	この初心者への競技押し付け、もっと言うとスタンダードへの偏重については、やはりユーザーというかデュエリスト側にも問題があるんだろうな。」
あ い こ ：	「	そんな印象はありますね。」
あいせん：	「	どうも日本ではスタンダードのマジックに“格好いい”というイメージがある気がするんだ。あと公認トーナメントについても同じかな。でも僕に言わせると今のスタンダードな公認トーナメントって全然格好良くないよ。だって実際にやってることはシングルカード価格表を睨んでの仕手戦か、コピーデッキを人より早く作るための情報戦だもん。」
あ い こ ：	「	ただそれでもスタンダードな公認トーナメントを正義だと考えてるプレイヤーは多いですよね。それはある意味でホビージャパンのイメージ戦略が成功してるということなんでしょうか。」
あいせん：	「	そうなんだよなあ。まあこうなっちゃうと今更誰が何を言おうが現状は変わらない気がするよ。」
あ い こ ：	「	最近掲示板の方でも話題が出てましたけど、やはりマジックを始めてしばらくの間って、あまり情報には触れない方が幸せなのかもしれませんね。」
あいせん：	「	それは間違いないと思うよ。でもスタンダードを遊ぶ限りそうも言ってられない。あと初心者にやたら自分の知恵を授けたがる“知ったか君”とか“知ってる君”も少なからずいるし。だから初心者を競技マジックから隔離しないといけない、僕は前からそう言ってきたわけだけど。」
あ い こ ：	「	で、それについて私なりに出した結論が“基本セット限定構築”だった、そういうことなんですよね。」
あいせん：	「	ただ前回の振り返りでも触れたけど、少なくとも第６版とか第７版みたいな基本セットは初心者にすら勧められないって。再録カードの能力もあれだしイラストもあれだから。」
あ い こ ：	「	私思うんですけど、それこそ基本セットのカードイラストって萌えもアニパロも何でもありじゃダメなんでしょうか。」
あいせん：	「	僕はそれでいいと思うんだけどなあ。嫌なら再録される前のカードを使えばいいだけの話なんだし。」
あ い こ ：	「	少なくとも第４版の頃のマジックって、きれいなお姉さん好きとか奇怪なモンスター好き、あと格好いいキャラクタ好きはおろかおじさまフェチまで取り込めてたじゃないですか（笑）。なんでマジックはそういうのをやめちゃったんでしょうか。」
あいせん：	「	僕は単純に“面倒くさくなったから”だと思ってるんだけど。 (^^;」
あ い こ ：	「	そんないい加減な。 (^^;」
あいせん：	「	あと過去にマジックを抜いて世界ナンバーワンになったＴＣＧって、ポケモンも遊戯王もそうだけどカードイラストがある意味画一化してるじゃない。実はマジックも単にそれの真似をしようとしてるだけなんじゃないかなあ。」
あ い こ ：	「	あ、それはありそうですね。でもそれってウィザーズ社自身が“マジックがなぜこれだけ売れたのか？”が分かってないとしか思えないんですけど。」
あいせん：	「	そうだよ、実際分かってないもん（笑）。」
あ い こ ：	「	あ、ついでにちょっと聞いてみたいんですけど、あいせん君はどんな基本セットなら売れると思いますか？」
あいせん：	「	基本セットって基本的にはオーバーパワーでいいと思うんだ。それも仕掛けは簡単なんだけど強い。セラの天使とか白騎士／黒騎士なんかその代表だね。そういう強力なクリーチャーやリセット呪文がメインでいいと思う。だから基本セットからゲドンやネビ板を外すなんて、僕に言わせると以ての外なんだけどなあ。あとはロック／手札破壊やライブラリ破壊／パーミッションやバーンといった基本的なデッキのパーツが揃うのも重要かな。更に手札のブーストといったデッキを強くするためのヒントが盛り込まれているといいね。」
あ い こ ：	「	じゃあエキスパンションは？」
あいせん：	「	文字通り“使いこなすのが難しい強力カード”をメインにすべきだと思う。あとエキスパンションは将来基本セットに再録するカードの候補リストみたいな物だから、それを目指したカードが一杯入るといいね。」
あ い こ ：	「	でも今はそういう理想像からはほど遠いですよね。」
あいせん：	「	だから基本セットは売れない。話は簡単なんだけど改善するのは難しいだろうな。」
あ い こ ：	「	だから売れない基本セットでフォーマットを作っても遊ばれない…そういうことなんですね（溜息）。」
あいせん：	「	やっぱりマジックってどこかで大きく道を間違えてるよなあ。そろそろ本気で“戦犯追及”をすべき時期が来たのかも。」