世界選手権・報告(その3)

● 8月5日(木)

 この日は前日の反省を受けて「朝早く行ってトレードに有利な場所(具体的にはテーブルの端)を取ろう。」と計画、朝8時に宿にNさんとまささんを残して5人で出発。少し早すぎるという事で、昨日のマクドに入る。だがここでこの日最初の事件が起きる。

● 横浜の朝マック情報(嘘)

 朝食を取るべく入ったマクドでフレッシュマック等を食べながら談笑していると、すぐ横にファイルにカードをしまっている外国人の方を発見。Brassmanさんやダメ老師さんが話しかけるとすぐさま商談となり、彼のファイルが公開される。するとBrassmanさんはその中に Lich(UL) (←あ、枠黒かったかも (^^; )を発見。値段を聞いてみると「言い値でOK」との事なので、「○千円」と言うとOKが出て商談が成立。 (^^; ・・・っていうか、マクドで商談するなよな(爆)。

「マックの朝は“朝リッチ” 今なら魅惑の○千円!。
 今だけ(8日まで)・・・マクドナルド。」
 (仮想のTVCMより (^^; )

 それにしても・・・よりにもよって、なぜ“リッチ”なのか?。 (^^; 少なくとも、あれって朝から見たい(買いたい)と思うようなカードじゃないと思うのだが、いかがなものだろう?(笑)。

● 2日目本格始動

 という事で、商談に忙しい他のメンバーを残し (^^; 私1人が場所確保のため会場に入る。しかし前日以上に狭く区切られたフリースペースには既に人が一杯で、自分の座る場所を確保するのがやっと。(そんなに我々にトレードや商談をさせるのが嫌ですか?。>主催者)残りのメンバーがなかなか来なくて30分以上待たされたのだが、どうやら彼らはそのままマクドで更に大きな商談をまとめようとしていたらしい(爆)。

 程なく念願の「端っこ」を確保し、本格的にトレードを開始。すぐさま横に陣取っていたグループと談笑モードに入り、大判カードから私のコレクションの話題になり Aysen Crusader(HL) を欲しがられる(嫌)。この日は場所も良かったせいか結構頻繁に人が来ていた。しかししばらくしてBrassmanさんとダメ老師さんは「更に大きな商談」をまとめるために退席し、結局2時間以上そのまま戻らなかった。そして帰って来た2人は意味不明に大量の絶版カードを抱えており、すぐさま分類して販売を開始(爆)。どうやら横浜に持って来ていた「 Urza's Legacy JapaneseBB FoilCard CompleteSet 」をトレードした結果の戦果だったようだ。 (^^;;; 全くこの2人のやる事は話が大きすぎて、私には着いて行けません(笑)。

● Pok?monはいかが?

 ここでもう1つの目的である「 Pok?mon を欲しがっている人にフレッシュパックを渡す(トレード or 販売)」ための相手探しが始まる。しばらくして Pok?mon カードを M:tG カードとのトレードで集めている外国人バイヤーさんを見つけ、Brassmanさんとダメ老師さんが交渉に赴く。この時私も(自分の手近な荷物を抱えて)着いて行くのだが、これが後に意外な展開を生む。

 そのバイヤーさんを見つけて他の方との交渉が終わるまで待っていたのだが、その時2人いたバイヤーさんのうちの1人が我々の方に近づいてきて、いきなり話しかけてきた。しかもその対象は明らかに(交渉に来たBrassmanさんとダメ老師さんではなく)私だったのだ(!?)。何とそのバイヤーさんは私が抱えていた Aysen Crusader の大判カードを見つけて「それは何だ?」と話しかけて来たのだ。 (^^;;; 一通り説明すると納得されてその方は再び商談に戻られたのだが、おかげかどうか我々の方の商談はスムーズに成立し、持参したブースターがデュアルランド+αとトレードされる事となった。

● ゴブグレ1枚の値段

 事件という物は、1度起き始めると止まらなくなるようだ。

 我々が陣取るテーブルに突然フランス代表のトーナメント参加者が来られ、「 Goblin Grenade(FE) はあるか?」とトレードを申し入れて来た。ちょっと慌てている様子だったので偶然その系のデッキを持っていたSさんが対応し、デッキを崩して4枚のグレネードを出して来た。「トレードはできるか?」と聞かれたのだが流石にそれに見合う物が無く、やむを得ず現金で精算する事となった。それで金額について「あまり高くないよなぁ。」「1枚100円位でいいんじゃないの?」等というグループ内での相談がまとまる。そしてSさんが勇気を振り絞って(笑)英語で彼に金額を告げたのだが、その時彼の口を突いて出た言葉は・・・


 「フォ〜サウザンド・イェン(4000円)!!」

 表情を強ばらせて固まるフランス人(というか、我々も固まった。 (^^; )。そして数秒後「お前、それちゃうやろう!」「400円ならハンドレッドじゃ!」等の怒濤の突っ込み。結局私が再度金額を告げ、彼も安堵の表情を浮かべた(笑)。ただ実際にはこの後「あ、でもこの辺のゴブリンとかフォークも頂戴。」という話となり (^^; 結果的には結構大きなトレード話になってしまったようだ。Sさんもコンディションが悪いとはいえ“フランス語の呪巻”なんてレアアイテムを入手できたので、結果的には良かったのではないかな?。

 しかし・・・実はここまでの話は単なる“序章”に過ぎない。この後我々を震撼させる、それこそ我々自身の M:tG 史にも過去に例を見ない、あっと驚く大事件が起こる事となる。

● これが本場の“トレード”だ!!

 我々が主要な目的をほぼ達して「帰りの時間どうしようか?」等とくつろいでいる所に、1人の外国人がやって来た。彼はバイヤーさんで「カードを販売しています。値段は聞いて下さい。」と言って、ファイルを広げて我々に見せてくれた。品揃えは基本に忠実に充実していて、パワーナインやその他 Classic で使う強力なカード、あと Standard の人気カード等があった。

 我々は1枚ずつ値段を確認していったが、その金額が提示される度に我々の中からどよめきとため息が漏れる。「や、安い。」「本当にそんな値段なのか?」そして次々と購入される高額カード達。するとそのバイヤーさんから「私は日本語のカードとならトレードもします。」との申し入れがある。早速Brassmanさんが持っていた Cursed Scroll(TE) (エラー版)をすべて見せると、それは10分と経たずにパワーナインに化ける。私も前々から欲しかった Eureka(LE) のトレードを申し入れてトレード用のファイルを渡すが、ものの5分で商談が成立する。すると今度はBrassmanさんが、会場に持って来ていたありったけの日本語カードを彼に渡す。するとそれは5分程で見積もりされ「○○○ドルまでOK!」という回答が出る。その金額に驚くギャラリー。すかさず何枚かの高額カードが選ばれ、それはBrassmanさんの手元に渡る。

 その瞬間、その空間は間違いなく日本では無かった。そしてバイヤーさん自身すら予想していなかった大量のトレード成立で“何か”が弾けた。我先にとトレードを申し入れるギャラリー、そして目にも止まらぬ速さでファイルからカードを抜き取りトレードを成立させるバイヤー。その時、間違いなく多くの日本語版カードが海を渡る運命を定められ、そして多くの絶版カード達が日本への定住を宣告された。そして約1時間の後、そのバイヤーさんは「今日の予定は終わった。」と会場を去っていった。2度と忘れないであろう強烈な印象と、多くの絶版カードを我々に残して。

 外国人とのやり取りには慣れているはずの我々も、しばらくはそのトレードの余韻に浸らざるを得なかった。私とダメ老師さんとの間で「これ・・・ ぎゃざる に書きます。」「でも、誰も信じないでしょうねぇ。」そんな会話も交わされた。(実際それを目の前で見てトレードをした我々でさえ、しばらくはさっき起きた事が現実だとは思えなかったのだ。まあ現に今私の手元にはちゃんと Eureka が残っているのだが。)彼がトレード中に会話していたバイヤー仲間の中には、以前見たビデオで紹介されていたトップランカーもいた。やっぱりアメリカは凄い!。我々なんか足元にも及ばないや。

● 帰りも色々

 帰りは行きに一緒に来たNさんを横浜に残し、代わりにSさんとTさんを乗せて福井に向かう。流石に帰りは全員疲れていたが、それでも「 M:tG 古今東西」等といった非生産的なイベントで盛り上がる(笑)。そして車が静岡に入ると、誰からともなく話題が出る。「あの浜名湖の鰻にリベンジを!」と(爆)。(実はNさんは既に4日の夜の時点で横浜の鰻屋に行き、リベンジを済ませていた。 (^^; )

 そして車は浜名湖SAに到着。すかさず(極度の疲労でダウンしたTさんを除く)4人が「うなぎぃ〜!!」と叫びながら建物に突入(ぉ。SAのセルフ式の食堂としては破格の1杯1000円の鰻を全員で食し、「これで浜名湖は我々の手に落ちた!!」等と意味不明の言葉を口走る(嫌爆)。しかし元気が良かったのもここまでで、運転手であるBrassmanさんを除いて(私を含めて)全員がダウン。ただし福井に入ると同時に持ち直し、福井駅に無事到着して解散となった。


   
なお、このページの内容に関する文責はすべて私 あいせん にあります。