ル○クは悩んでいた。師匠であるオ○ワンから“フォース”について学んだ。しかしル○クはまだフォースという物の姿を見た事がない。そして宿敵ダースベ○ダーとの対決は確実に近づいている。本当に自分にフォースが使いこなせるのか?、そしてベ○ダーに勝てるのか?、すべては未知数だった。
ル○クは決戦に備えて最後の眠りについた。そしてしばらくの時が過ぎた頃・・・「ル○ク、フォースだ、フォースを使え!」
オ○ワンの声がする。ル○クは自分が夢の中にいる事は分かっていたが、今にも爆発しそうな不安と恐怖をオ○ワンにぶつけた。
「オ○ワン、私に本当にフォースが使いこなせるのでしょうか?」
「ああ、それよそれ。お前にフォースを渡し忘れたので黄泉の国から戻ってきた。」「へっ!?」一瞬ル○クは我が耳を疑った。「フォースって・・・渡せる物なのか?」その言葉を口に出そうと思った時、それを遮るようにオ○ワンは続けた。
「いやぁ、お前に『フォース特選セット』を渡そうと思って部屋に用意してあったんだが、その矢先にあの騒ぎだったからなぁ。全くベ○ダーの奴手加減を知らんから困る。」
「は、はぁ・・・。」
「という訳で、お前にこれをやろう。オ○ワンお勧めの『フォース特選セット』だ!(キラーン)」ル○クは差し出された箱を手に取った。
「こ・・・これがフォース!?」
「そうじゃ。そう言えばお前がフォースに触るのは初めてだったな。開けてみなさい。」ル○クは恐る恐る箱を開けた。箱の中には60枚程のカードが入っていた。
「カード・・・ですか?」
「そうじゃ、これがフォースじゃ。強いぞぉ!」ル○クは何が何だか訳が分からなかったが、オ○ワンは畳みかけるように続けた。
「取りあえず説明をしておこう。まずこれが“剣を鍬に”じゃ。1つで敵を除去できる。“稲妻”は1つで3点ダメージじゃ。数に限りがあるから有効に使えよ。何か質問は?」
ル○クは何から質問していいか分からず、黙るしかなかった。
「そうかそうか、あまりの強さにぐうの音も出んようじゃな。」
「そうじゃねえよ!」というル○クの心の叫びはオ○ワンには届かなかった。
「次はこれ、わしの大好きな“セラの天使”じゃ。やるのはもったいないが、今回は特別サービスで付けちゃおう。でも1枚だけね。」
ル○クにはここまでの会話の内容が99%理解できていなかった。ただ1つだけ分かった事、それはオ○ワンがどうしようもないスケベ爺だという事だった。
「あとこいつもやろう。“真鍮の都”と“アーナムジン”だ。DCIが『フォースの一部だよん』とコメントしているから問題なしじゃ。」
「で、でいしいあい・・・新人のAV女優か!?」そう考えるル○クもまたスケベだった。これもジェダイの宿命なのか!?
「あとはカードの文面をよく読む事じゃ。それとエラッタを印刷しておいたからちゃんとチェックしておくように。」
もうル○クには流れに逆らう気力は無かった。
「おお、どうやら時間が来たようなのでぼちぼち行くわ。あ、ヨ○ダに会ったら『近々迎えに行くので、よ・ろ・し・く!(矢沢口調)』と伝えておいてくれ。じゃあねぇ〜!!」
この声を聞いてル○クは完全に意識を失った・・・
「・・・さん、ル○クさん、起きて下さい。時間です。」その声に気が付きル○クは目覚めた。目の前にはすっかり出撃準備を整えた反乱軍の兵士がいた。どうやら起きてこないル○クを見に来たらしい。
「ル○クさん、ブリーフィングが始まります。」
その声を聞いてル○クは叫んだ。
「ち、ちょっと待ってくれ。5分で終わる。」
ル○クは枕元に夢に見た箱を確認すると、無我夢中で中のカードをいじり始めた。
「勝てる、これで勝てる、フォースは俺の物だ!。ふっはっはっは・・・」
完全にイッた目で独り言を言いながら笑っているル○クを見て、兵士は味方であるル○クに恐怖すら感じた。
ル○クはデススターの前に立っていた。手にはオ○ワンにもらったフォース入りのデッキが握りしめられている。ル○クは中の人間全員に聞こえるように叫んだ。「俺はついにフォースを手に入れた。もうダースベ○ダーだろうが暗黒皇帝だろうが恐れる物ではない。束になってかかってきやがれ!」
そしてル○クは単身デススターに突入していった。そのデススターの入口前には張り紙が・・・
「200X年DCI公認 Standard トーナメント・会場」
そして5分後、デススターの中から悲痛な叫びがこだました。「ジャッジィ〜!!!」
〜 次回“ダークサイドへGO!”編に続く 〜