クロノスからゼウスへ
― クロノス ―
クロノスとは、大地ガイアと天空ウーラノスが最後に産み落としたヘカトンケイレスの末子です。
しかし、このヘカトンケイレスはあまりに奇妙な姿なので、父ウーラノスからうとましがられ、
大地の奥のタルタロスという所へ閉じ込められていました。
しかし、その事に不満であった母ガイアは、ヘカトンケイレスに叛乱を進めました。
(なんちゅう母親や)

だが、ヘカトンケイレスたちは父を恐れ誰も応じようとしませんでしたが、クロノスだけは母の勧めに従い、父ウーラノスに復仇しようと申し出ました。
彼は父ウーラノスの所へ行き、いきなり持っていた大鎌で彼の陰物を切って落しました。
そして、ここから彼が統治する世が始まりました。

― そこから産まれたもの ―
そこから吹き出た血潮から復習の女神エリーニュースが産まれました。
ちなみに、エリーニュースは、アーレークトー、ティーシポネー、メガイラの三人で、その姿は翼を持ち、髪には無数の蛇がまきつき、黒衣を身にまとい、手には松明か鞭を携えていました。
そして、冥界の暗所エレボスで生活していました。
(どうです、"f.s.s" のイメージとは全然違うでしょ。← 一部の人しか分からん突っ込みです)
また、切り取られた陰物からは美と愛欲の女神アプロディーテーが産まれました。

― ゼウスの誕生 ―
しかし、クロノスは他のヘカトンケイレス達がうとましくなり、再び大地の奥へと閉じ込めてしまいました。
その後、クロノスは姉妹レイアーを妻にしていましたが、大地ガイアとウーラノスの予言、あるいは呪詛で、彼もまた自分の子に統治権を奪い取られよう、とされていたので、
それを恐れ、産まれてくる子を次々と飲み込んでいきました。
(その前に、つくるな!)

飲み込んだ順に書くと、ヘスティアー、デーメーテールとヘーラー、プルートーンとポセイドーンであります。
しかし、母親のレイアーはこれを恨みに思い、次に懐胎した時、クレーテー島に赴いてゼウスを産み落とし、ニンフ(妖精)達に養育を託しました。
また、レイアーはウーラノスに対しむつき(?)にくるまった巨石を与え、産まれた子だといって飲み込ませ、それで安心させておきました。
(なんて単純な方法。でも分からんウーラノスもおかしいで)

― 父への叛乱 ―
ま、いろいろありまして、無事ゼウスは成人へと成長しました。
そして、大地ガイアは謀を設けて、クロノスに吐剤を飲ませ、腹の中にあるものをすっかり吐き出させました。
(じれが、末弟のゼウスが長兄あつかいされる理由です。)
ゼウスはクロノスの兄弟すなわちティーターンどもと戦いを始めました。
この戦いは十数年間続いたそうです。
そして、幽閉中のヘカトンケイレスを味方につけ、ゼウスはようやく勝利する事が出来ました。

それからして、ゼウスら三人の兄弟はくじにより全世界を配分統治する事にしましたが、(え、くじ?)
ゼウスは天界、ポセイドーンには海、プルートーンには冥界が当たりました。
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