従果向因(じゅうかこういん)     関連語句 従因至果
「果より因に向かう」と読み、果の境界(仏界)から因の境界(九界)へと再び向かうこと。従因向果・従因至果に対する語。日本中古の天台教学では、『法華経』迹門は従因至果を説き、本門は従果向因を義とすると配当される。
本門では無作の本覚門が示され、釈尊の本地である久遠五百塵点の本地が開顕された上に、その極果より衆生教化のために種々の身が因の分位に出てくるさまが説かれており、その辺を指して従果向因と称される。『御講聞書』〔37600〕などに記されている。 ⇒従因至果。