三皇・五帝 中国上古の伝説上の八人の聖なる帝王。三皇とは伏羲(ふくぎ)・神農・女(じょか)。伏羲は庖犠ともいい、網を発明して人間に漁猟を教え、易の八卦を作った。神農は農耕を人間に教え、交易の道を開いた。女は黄土で人間を作り、天の破れを支えたとされる。この女のかわりに祝融(しゅくゆう。火を司る神)または燧人(すいじん。火食の発明者)を挙げる説がある。また、「尚書」孔安国序は伏羲・神農・黄帝とする。この他に、天皇・地皇・泰皇、または天皇・地皇・人皇を三皇とする説もある。これらはいずれも人類の創造や文明の起源を説明する文脈に登場する。一方、五帝については少昊(しょうこう)・(せんぎょく)・帝(ていこく)・唐尭・虞舜(ぐしゅん)の五帝。または、少昊のかわりに黄帝を挙げる説もある。これらは中国の国家起源と深く関連し、特に黄帝は民族共通の祖先と見なされている。また、三皇は天・地・人の三才、五帝は五行から導かれたものという説もある。『諫暁八幡抄』などに言及されている。 |