佐渡国法華講衆御返事
これが日興上人が著された佐渡国法華講衆御返事であります。ここに日蓮正宗伝統の「師弟子の法門」について、詳しく説明されておりますので熟読の程宜しくお願い致します。 佐渡国法華講衆御返事 元亨三年六月二十二日 北山本門寺蔵 御かうしうの申さるゝむねきこしめし候ぬ。さてはさいしやうとのゝ御事しきふのきミのほんしやくのほうもんを申をきこしめいて御かう一とうにならせ給たるやうにきゝ候しあひたさのとおもふて候へハそのきなきに御かうしうよりもさいしやう殿よりもうけ候。さてハ御しハたれにて御わたり候けるそ。たれよりさうてんしたりとも候ハす。かうしうハしてしそんちせぬと申され候。かやうにあらかに御わたり候けるを一とうの御かうにしまいらせ給ける□jそ、ふさたに候へ。しこんいこハしをさためてかうしうにも一とうせられ候へし。このほうもんハしてしをたゝしてほとけになるほうもんにて候なり。たうし日本國の一さいしゆしやう□□□ちこくにおちうするとしやう人の仰候ハ上下万人しよほちしんのしやかほとけをすてまいらせてあるいハあミたほとけあるいハ大日によらいあるいハやくしほとけをしとたのミてほんししやかによらいにそむきまいらせ候あひたむけんちこくとハをうせ候そかし。さいしやうとの御しんしんをゝこしほんしやくのほうもんをきこしめしうけとらせ給いけるしはたれにて候けるそ。御したにもさたまり候ハゝの御かうにも一とうこそ候ハゝめ。たうしハ御しさたまらす候けるあひたこそよりして、かうしう一とうしまいらせぬよしうけ給候ハありかたく候。そうしてさるへき人の御かうしうに御わたり候こそかたうとのためにもありかたきことにて候へけれ。さいしやうとののよりの御しやうにも御しハたれとの候ハす。かうしうよりもしてしそんちせぬと申され候あひた御くやうおさめまいらせす候事ハきハめておそれ入て候へともこのほうもんたて候事ハゑんふたい一のだいじにて候あひたかやうにきたい申候たにもしやう人の御せうらんにハゆるくやおほしめされ候らんと恐入りまいらせて候なり。御かうしうらしこんいこにおいてへんはありてしやう人のほうもんにきすつけ給候な。なをなをこのほうもんハしてしをたゝしてほとけになり候。してしたにもちかい候へハおなしほくゑをたもちまいらせて候へともむけんちこくにおち候也。うちこしうちこしちきの御てしと申すやからかしやう人の御ときも候しあひたほんてし六人をさためおかれて候。そのてしのけうけのてしハそれをそのてしなりといはせんするためにて候。あんのことくしやう人の御のちもすゑのてしともかこれハしやう人のちきの御てしと申やからおほく候。これか大ほうほうにて候也。御かうしうらこのむねをよくよくそんちせらるへし。恐恐謹言 元亨三年六月二十二日 白蓮花押 さとの國の法花かうしうの御返事 |