第九回日蓮正宗法華講全国大会

 
        現状報告       正信会副議長 佐々木秀明師

   折伏に全力尽くそう

   全国大会で横の連けい確認


 第九回法華講全国大会、まことにおめでとうございます。北海道、沖縄、遠来の方々のご参加、まことにご苦労さまです。

 早いもので、正信覚醒運動がはじまって、もう七年になります。日達上人ご在世当時は、少々のばらつきがありましたけれども、だいたい各寺横一線にこの運動を推進してきたわけですが、日達上人遷化あって、そして阿部さんの時代になると、折伏のできるお寺とそうでないお寺、そのばらつきが非常に多くなってきています。全国大会には、寺院間の横の連けいを確認するという意義も含まれておるということをよく認識されて、地元に帰られましたら、みなさんの同志によろしくそのお話をしていただきたいと思います。

    一人でも多くの同志をつくろう

 さて、裁判の件ですが、第一次擯斥処分を宣告された五人の裁判が進んでおります。なかでも仮処分から本訴にかわったところが二カ寺、私のところと涌化寺(丸岡文乗住職)さんのところです。 仮処分というのは―「あなた方(正信会)はもう日蓮正宗の僧侶ではないから、寺から出ていきなさい」と宗門より迫られ、新しい住職が宗門から派遣されます。それに対してわたしたちのほうで、「そんな不合理はない。自分の住職としての地位を保全してほしい」と裁判所に訴えます。

 その本裁判のはじまる前に、相手方が、「とりあえず寺を明け渡してくれ」と主張し、「いや明け渡しはしない」ということで争っているのが仮処分の裁判なんです。

仮処分裁判は一審で負けますと次に高等裁判所まではいきますが、最高裁まではもっていけません。

 それに対して本訴は、第一審で負けても次は高等裁判所、そしてさらに最高裁判所までいくことが可能です。

 東京の妙真寺(山口法興住職)さんが、昨年の六月二十三日の地裁判決を不服として二審の高等裁判所に控訴しました。そして今年の四月二十六日、出るはずだった判決がどういうわけか延期になったんです。

 妙真寺さんは、「少くとも判決まで時間に余裕ができ、たっぷりお題目を唱えることができる」と。そういう意味で、判決日の延期を、わたしはありがたいことだと思っております。かならずいい判決が出ると、わたしは期待したいと思います。

 万が一、妙真寺さんが負けると、ほかのお寺もやがて出るんじゃなかろうかとあわてる人がおるかも知れません。しかし本訴のほうの決着は、まだ何年もかかるんです。その間に私たちにできることは、一人でも多くの同志をつくるということです。

 裁判は有利に進んでいるけれども、終わってみたら同志が減っていたというんじゃ、話になりません。私たちにとって裁判は長くなればなるほど有利になる、と弁護士の先生方がいっておるんですから、それをよく信用されて、とにかく裁判ばかりに気をとられず、一人でも多くの人を折伏するということに全力をあげていただきたいと思います。

    池田所感の発表は宗門側が依頼

 ところで、昨年の十月三十一日、山崎正友さんの裁判(三億円恐喝事件・編集部註)に池田大作さんが証人として出てきました。池田さんは、昭和五十五年四月二日に『恩師の二十三回忌に思う』と題して発表した自分の所感について、この日の法廷でどういっておるかというと―

弁護人 これは証人の所感と題する文章ですが、全文証人が、当然お書きになったんでしょうね。

池田  ではありません。

弁護人 内容については証人はご存じないんですか。

池田  いや、若干は知っておりますが、これは宗門の方から私に、まだいわゆる正信会等が納まんないから、問題が納まんないから、何とかもう一回名誉会長に何らかのわびを書いてもらいたい、出してもらいたい、こういうことが本部にきまして、それで私は、首脳たちがどうしても原稿作成するからお願いしたい、ああ結構です、こう言いました。

弁護人 この文章の内容については、証人としては責任が持てない、こうおっしゃるんですか。

池田  そうは言いません。首脳に一切委任したもんですから、ただ宗門との打ち合わせは何回もやった所感であることは間違いありません。

 ―この所感発表のすぐあとの四月七日に、本山でお虫払法要がありまして、阿部日顕さんは池田所感を受けて、「私はこれをまことに誠意と勇気に満ちた、また深い信心を根本とする仏祖三宝への懺悔と受けとめるものであります。(略)すでに改めんと決意し、行ないつつある以上、現在において謗法をあげつらうことは大きな誤りであります」というふうにいっております。

   不当な総講頭復帰

   日達上人との約束を反古 池田氏


 池田さん自身が“所感は正信会がうるさいから、と宗門にいわれて発表した。自分が書いたのではない。”といっておるのにですよ。まことにもって無慚無愧です。

 また、この法廷で、池田本仏論について大作さんは「一千万おる大勢の友達、またはその同志の中から何やかやで、二、三十人くらい、表現の中でちょっと少し自分を美化したんでしょうか。調子に乗ったんでしょうか、言った人がおるようです。」と言ってます。

冗談じゃないです。池田本仏論は、かつて学会におったみなさん方のほとんどが教わって知っておるわけなんですから・・・。

 さて、大作さんは法華講総講頭を辞任した昭和五十四年の四月、院政は敷かない、表面に出て指導はしないと日達上人に約束しましたが、今はどうでしょう。本年一月には再び法華講総講頭になりましたね。それも、今までの総講頭とわけが違うんです。阿部日顕さんは、話の中で「全信徒代表としての総講頭」とわざわざいってます。

非正信会寺院の檀徒の上にも立って指導する立場なんですよ。

   海外でも金ばらまいた創価学会

 この池田さん、外国へ行って有名人に会っているそうです。以前には入国できなかったブラジルに、今年になって行きました。よく行けたなあ、と不思議に思っていましたら、案の定、お金を使っていたですね。ブラジルの新聞・週間時報(二月二十七日付)にこう出ています。

 「池田大作のサンパウロ入りに先立って、邦字新聞(サンパウロ新聞、パウリスタ新聞、日伯毎日新聞・編集部註)に対してカネが“届けられた”のは事実だが、三紙のうちの一紙、即ち日伯毎日はこのカネを一蹴、毅然とした姿勢を示しており、心ある人たちをして一様に高く評価させている」

 「日伯毎日の今回の態度は日系社会全般から高く評価されているものであり(略)と同寺に、“金の力”で世の中を思うように動かせる、と考えているように思われる日本の創価学会に、改めて大きな批判の声が渦巻いてくるのも当然だろう」

 ―ここで考えなければいけないのは、戦前戦後、開拓のために日本からブラジルへ渡って苦労された私たちの同胞、その人たちが日本の創価学会を批判し、わたしたちに向かって“あなた方、しっかりしてください”といっているように聞こえてならないんです。はずかしい話です

 この問題の解決には時間がかかります。だからといって、あまり勉強もせず、お題目も唱えない人、ここにはいないと思いますが、そういう信心のない人たちにかぎって、なんだかんだといって騒ぐんです。、ひとつ、自分の成仏ということをよく考えて、きっちりとした信仰をしていただきたいと思います。

   覚醒運動の根本は折伏

   明確にしたい折伏と攻撃の違い


 このあと、正信会議長から活動方針が発表されます。なかなか憶えられないかも知れません。忘れられても結構ですが、絶対に忘れてもらっては困るのが折伏をするということです。

 今、この時期にきまして、たんに学会を攻撃するだけが折伏だと思っている人がいる。学会攻撃即折伏ではありません。

 もちろん、有効なビラ配布をもって学会の社会不正を世間の人々に訴えることは大切です。しかし、攻撃のための攻撃ですと、悪は悪で結託して、ガッチリとガードを固めてしまうんです。そして、かえって、折伏ができにくくなるということも考えなければなりません。

 みなさん方は、かつて創価学会におったときに、一人や二人の仲間が必ずいたはずです。あらかた折伏してしまったという人もいますけれど、そういうかつての仲間に、静かに深く、ていねいに折伏をするんです。そうすれば、やがて必ずわかるときがくる。

 わかったときに、折伏をされたその人が、他の一人を折伏するというふうにしていきませんと、けっして本来の折伏はできません。その意味で、わたしどもは「一人が一人の折伏を」ということを基本的、具体的スローガンにしているわけです。

 みなさんには、創価学会攻撃と折伏は違うんだ、ということをよく認識してもらいたいと思います。あせらなくてもいい。しかしそういうふうにタネをまいておかなければ、いつまでたっても折伏はできません。

 この前、四月八日に田川の無辺寺さんで総会がありました。そこでは、折伏一本でやっておるそうです。どれくらい折伏できるかなあ、と思って聞いてみましたら、二月から四月の末にかけて、もう五十世帯だそうです。そして、本堂横の壁に折伏した人・された人の名前が堂々と大きく書いてある。 私のところでも昨年、八十世帯しかできませんでしたが、それでもできるんです。何にもせず、ああでもない、こうでもないと愚痴に明け暮れても一生は一生、懸命に折伏してよかったなあ、と思うのも一生なんです。ひとつみなさん方、自分の信心であるということを忘れないで精進していただきたいと思います。

 覚醒運動も、長い時間かかりますと、いろんな画策が入ってきます。味方かなあ、と思えるような人が、本当は大怨敵であるという場合もありますから、自分の信心をよく見直して、決して画策に惑わされぬよう、各々の住職を中心に、なおいっそうの団結のもと、折伏一本、これで行きたいと思います

。  わたしたちも大いに精進しますので、よろしくご支援のほどお願いいたします。

                           (文責・編集部)     

     

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