第二十回日蓮正宗法華講全国大会

 
正信会議長あいさつ 水谷秀旭師

正信の道をともに歩もう

法燈相続の願いは全国の同士の総意


全国法華講の皆さま、そして青少年の皆さま、第二十回法華講全国大会まことにおめでとうございます。繰り延べとなった大会が、本日、ここ日比谷公会堂において盛大に開催することができました。準備期間が短かったにもかかわらず、みごとに本大会を運営していただきました首都圏の僧侶ならびに法華講の役員の皆さま、本当にありがとうございました。昨年の四月、議長に就任して以来、機会を逸していましたが、ここにあらためてごあいさつを申し上げます。水谷秀旭と申します。どうぞよろしくお願い致します。

正信会は、「護法」を永遠のテーマとして、僧俗が一堂に会する全国大会を一つの節目として進んでまいりました。その経緯につきましては、ただいま近藤副議長によるご報告の通りであります。

どうぞ覚醒運動の原点と歩みを正しくご理解いただきたいと思う次第でございます。 その流れの中で、現在「弘通」をテーマに、「我等こそ富士の本流」というスローガンのもと、活動方針を「青少年を育成し正信の継承を」と定め、地域の特性や事情等に配慮工夫を凝(こ)らしながら、鋭意精進(えいいしょうじん)を重ねているところであります。そしてその一端は先ほどの映像を通して第一部で披露されましたが、各地における正信の継承には、着実なものがあることと確認した次第であります。

また、ただいまはその継承の思いを「母から子へ」「父から子へ」と題してお話がありました。そのような父母、そして祖父母、また先輩の人々の胸中に秘められた願いは全国同士一同の総意であります。本日、ここにその願いに応えて、次代を担う法華講の青少年の皆さまにご参集いただきました。全国各地よりはるばるおいで下さった青少年の皆さま、どうぞその場でお立ち下さい。皆さま方こそ大切な仏法の宝です。盛大な拍手をもって今後のご健闘をお祈りしたいと思います。青少年の皆さん、頑張って下さい。どうか正信の道をともに歩んで、力強い人生を築いて下さい。ありがとうございました。どうぞご着席下さい。

真の幸福への欲求

さて、いま日本の社会に目を転じてみますと、近年にいたりそれぞれの生き方を問うようになりました。戦後、日本は復興のために経済の発展に大きな力をそそぎ、なりふりかまわず経済的・物質的な面に豊かさを追い求めてまいりました。その結果、人々が幸福に満たされたかといいますと、以外にそうではなく生きがいや張り、うるおいとつつしみというものをなくして、何かを探してさまよっているようです。そのような姿から、生きるということの意味が問われ、心の時代と叫ばれてから久しきものがあります。そんな事情からか、今「自分さがし」という言葉が生まれてきているようです。つまり正しく自分を見つめ、自らが何のために生きているのかを求め、真の幸福を得たいという深い欲求が高まってきているのであります。世はまさに幸福探しをしているかのようであります。

しかし、これらはみな真に信仰によってこそ得られるものであります。すなわち信仰によってしか本当の心の平安も充実も得られないからであります。また幸せは余所(よそ)から与えられるものではなく、命の内面から築かれていくものだからです。人生の豊かさは、社会と家庭とそして個々の精神性、なかでも信仰とのバランスによってはじめて満たされるものだと思います。

私たちは、自分をとり巻く環境に心を配りながら、確かな信仰を持つことで人間の尊厳性と精神の崇高さに触れていかなくてはなりません。

日蓮大聖人さまは、「夫(そ)れ浄土と云うも地獄と云うも外には候はず、ただ我等がむね(胸)の 間にあり、これをさと(悟)るを仏と云ふ、これにまよ(迷)ふを凡夫と云う。これをさとるは法 華経なり」と仰せでございます。人生の苦と楽も、幸も不幸もすべては私たちの人間の心の持ち方によるのであります。幸福は決して他のどこかにあるのではなく、私たち一人一人の命の中にしかありません。それを探し、自らのものにするためには、仏さまの本意である文底の法華経、すなわち三大秘法の御本尊様に帰命する以外にありません。私たち正信会の僧俗は、他のさまよえる人々に先んじて正しい仏道に縁を結ぶことができました。この大事な大聖人さまの仏法を今後もしっかりお護りし、さらに未来へと引き継いで、そして他の人に伝えて行かなければなりません。

大聖人さまの「日夜朝暮(にちやちょうぼ)にまた懈(おこた)らず磨くべし、何様(いかよう)にしてか磨くべき只(ただ)南無妙法蓮華経と唱えたてまつるを、是(これ)をみがくとはいうなり」とのご金言を拝し、本日の大会を契機に、老いも若きも身口意の三業に大いに題目を唱え、自らと社会のために真の幸福を求めてまいりましょう。そして我々の正しい信仰を世に示すことは、私たちの大切な使命と心得て、正信の道をともに歩んでまいろうではありませんか。

    次回は三重県で

次に、来年よりの全国大会でございますが、すでに委員会において、全国大会は規模の大小はあれ、毎年開催して運動の糧(かて)としていくことが確認されております。そこで来年は三重県にお集まりいただくことになりました。第二十一回大会は、来年の五月二十五日、三重県総合文化センターでの開催となります。三重県の方どちらでしょうか。手を振って下さい。二階の方におられます。

三重教区の僧俗の皆さん、どうぞよろしくお願い致たします。このあとの第三部、「信仰のよろこび」と題しての石川広覚師の講演をよく心におさめられまして、明年の大会へ向け、一年間ともどもに精進してまいりましょう。以上、議長のあいさつと致します。 

      

     

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