岬 へ …沖の石歌碑に寄せて…
ひらひらと 早過ぎた 春が散ってゆく
光さす 碑表に 我が袖ぬれる
波の照り 野のひかり羽ばたくかもめ
なほ響く 沖の石 乾く間もなし
山童 笑い合う 山を背にして
海の子は あどけないほほ笑みかわす
ふところに いだかれて山を母として
夕映ゆる 碑表に 乾かぬこころ
潮風に 野の広さ 遊びくる小猿
なほ響く 沖の石 乾く間もなし
山童 語り合う 山を背にして
海の子は あどけないほほ笑みかわす
山童 語り合う 山を背にして
海の子は あどけない ほほ笑みかわす
---------- 1990.3.31 黒崎に沖の石歌碑建立 (3/27創作) --------------
「わが袖は潮干に見えぬ沖の石の 人こそ知らね乾く間もなし」(百人一首)この歌が詠まれたその岩は自然の家の沖合いにある。自然の家から山道を40分ほど歩いた黒崎という岬から、一番近くに見える。波をかぶって白くなっている日もある。人は、人生を探すとき、どうして岬へ行くのだろう。ここに立つとそれが分かるような気がする。
KAZU