第3章 東山動物園
東山動物園
孫用にあれこれ園内撮りまくり カメラの中は動物園に
温室で三脚立てて花狙う 休日過ごす古カメラマン
街中で一日遊べる公園は 名古屋市民の憩いの施設
東山名古屋市民の憩いの場 老若男女に愛されし園
創立者
豊田市が有名なれど出身は 浜名湖ほとり豊田家の出
戦後すぐカブで当てたり宗一郎 世界のホンダも元は浜松
ワーゲンと手を結びたるスズキ自の本社はやはり浜松にあり
そのほかに楽器とバイクのヤマハ社も浜松からの出世企業
遠州にヤマハにホンダ、スズキいてトヨタが出ればこれは奇跡だ
楽器博物館
ヤマハ社が研究用に集めし楽器 博物館にて再利用され
国ごとに楽器の音を聞きまわる 居ながらにして世界の旅行
鉦(かね)太鼓素朴さゆえに面白い アジアの楽器に心なごます
欧州の洗練された楽器群 なじみありすぎ感動がない
インドなど異国から来た弦楽器 官能的な踊り連想
アフリカの踊りに合わせた打楽器は 単調リズムえんえん続く
体験のチェンバロを弾く幼子の メロディ妙に心に残る
館内の喫茶に出てくるスパゲティ センスの良さに都会を感ず
浜松の財政状況良くわかる 博物館の一つを見れば
遠州気質
野積みなる石垣にみる城造り とても家康作とは思えず
遠州の野心魂のりうつり 若き家康天下をねらう
遠州の気質あらわす「やらまいか」 ルーツ探れば面白きかな
浜名湖のウナギにみかんお茶がある遠州人の商魂を見る
道中
次週には雪になるとの予報聞き ここぞと夫婦南へ走る
雪なくも融雪剤の残る道 高速降りれば車体真っ白
錆出るもそれがどうした車旅 十年走ってだめなら換える
トラックのアイドリングが子守唄 最近慣れたパーキング宿
名物のウナギ定食二千円 値札眺めて隣へ入る
ホンダの保養所
浜名湖にホンダの保養所見つけたる駐車場にはホンダ車ばかり
保養所の近くにキャンパー停めたるもホンダ社員は興味しんしん
浜名湖はウインドサーファー最適地 関東ナンバー珍しくなく
ばたばたとサーフィンの帆を鳴らしたる 教室らしきサーファーの群れ
朝食はパンとスープの車内食 湖畔の景色がデザート代わり
近所の新年会
新年に近所の仲間集まりて バスにて向かう美山の湯かな
恒例の6、7班の新年会 バスで遠出は今年特別
さすがなり斜面に建てたるみらくる亭 衣服をぬいで階段上がる
町民の山で鍛えた足腰は 山腹にある湯船も気にせず
みらくるの杉の美林と雪見湯は 山の仕事の疲れを癒す
並べたるお膳の大きさおどろくも 出てくる料理は公共の宿
雪見酒悪くはないがみらくるの 廊下に出れば寒さ格別
駄洒落などいつもの会話が飛び交いてわき合い合いと飲み会進む
カラオケのマイク離さぬ者がいる 宴会賑わい誰聴かずとも
久しぶり顔を合わせた女性陣 話題は子どもや旦那の話
電気屋さん
ベンツ並み価格と大きさどぎも抜く壁一面のデジタルテレビ
ヒゲソリの充電効かず電気屋へ 行けど目移り目的忘れ
ブラウンにフィリップスに松下と 世界のヒゲソリ山ほど並ぶ
信頼と価格で選ぶ松下も よくよく見れば中国製なり
ぶんぶんと快調なりしエアコンも 20年経て効率悪し
改良で効率倍のエアコンも 値段高くて家計に悪し
あれこれと聞いて比べて考える そのうち疲れて結局買わず
猫と孫
猫缶に電気アンカに猫砂と 猫物ばかり買う日曜日
80の爺に背負わる幼な孫 おぶられてやるといった顔して
孫の声うーんとうなり始めれば 周りの大人抱き上げ準備
仰向けにおかれし孫のその姿 誰かの手を待ちじっとしている
手を広げ抱き手を待ちし愛し孫 将来思いてすこし我慢す
お遊びで作り始めたヘボ短歌半年待たずに1000首を超える
孫できて縄張りゆずるうちのネコ ヒーター前だけ自分の陣地
新参の孫に遠慮のうちのシロ 寝てる相手に目さえ合わせず
奥琵琶湖
福井から高速使い1時間 案外近い琵琶湖のほとり
昼食はコンビニ寄りて仕入れたるいつものサンドと缶のコーヒー
水ぎわの自然残りし奥琵琶湖 水鳥多く遊び寄りたる
奥琵琶湖水鳥めあての客多く 望遠レンズ構えて居たる
水際に太古の自然そのままに ヨシや雑木が生命をつなぐ
湖に注ぐ人の手入らぬ川見れば 昔ながらの生き物多く
池もある広き敷地に整備さる スポーツ公園人々憩う
池まわるウオークコース歩きたる かもの観察横目でしながら
傘差して湖畔を歩き一時間 自然観察できる楽しみ
峠越え敦賀を抜けて海岸に 帰りの下道それなり楽し
アルデオタイム
一日をアルデオの中で過ごしたく 休みをとりて遠乗りをする
アルデオの囲まれ感に安らぎぬ 母の胎内にも似た空間で
浜辺でも山間部でも車停め ハッチを開きてお茶や読書す
山や海ウオーキングのスーツ着て 1時間ほど歩くも楽しみ
心身の健康保つ秘策なり 自分にとってのアルデオタイム
バレンタイン
最近はネットで選び送りたる家族に送るバレンタインチョコ
ありがたし妻からもらうチョコレート誰にも負けぬ一番のチョコ
週末がバレンタインの金曜日 職場にチョコの話題が出ない
高そうなバレンタインのチョコレート送るも妻なら食べるも妻なり
独身の職場の彼氏チョコ多く 返し思いて今から銭貯め
第4章 四万十のうたへ
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