[前段階のハナシ]
今年も年度代表馬の行方は非常にむずかしい。
有馬記念でスペシャルウィークがハナ差でも勝っていれば、まったく悩むことはないのだろうけど、
単にG1タイトルの数で計るか、対戦成績を重視するかで2頭の立場はまったく逆転するわけだ。
最優秀ダートホース部門もむずかしいところ。JRA唯一のダートG1・フェブラリーSを勝った
メイセイオペラは岩手の馬であり、NARグランプリは決定的なのだが、中央馬でNARの交流G1を勝ったのは
ニホンピロジュピタとワールドクリークの2頭。本紙は牝馬ながら年間を通して重賞を勝ち、
暮れの大賞典でも2着に入ったファストフレンドを挙げた。
短距離馬は、大方、エアジハードになるんだろうが、1200m日本レコードをマークし、フランスG1を勝った
アグネスワールドに与えてほしいと思う。これも、スプリンターズSを勝っていれば間違いなかったんだろうけど。
あとは、エルコンドルパサーの扱いか。得意の「特別賞」を出すに決まってるけど。しかしこれは、今後の
JRA賞を考える上ではいい契機になることと思う。なにしろエルコンドルは'99年、日本のレースをまったく使っていない
のだから。「中央所属馬であれば、活躍の場を問わない」という現在の規定も、万一エルコンドルが凱旋門賞を勝っていた場合
やはり議論になるに違いないのだ。だって、国内にはスペシャルやグラスがいるんだぜ。JRAでのインパクトはこっちが上だろ?
でも、それを言ったら、ダート部門は「該当馬なし」が適当なのかも。
[決定後]
注目のJRA賞が11日、発表になった。人によってその評価は分かれるところだろうが
いちおう昨年日本で一度も走らなかったエルコンドルパサーが、長い審議の結果、選出されたのだった。
グラスとスペシャルは例の「特別賞」扱いに。この結果に文句を言うつもりはないけれども、
今後、JRA賞の選考方法について、何らかの改善はあると思う。その意味では、エルコンドルでよかったのかも知れない。
スペシャルが有馬で勝っていれば・・・なんてのはファンの身勝手でしかないことはよく分かっているつもりだし。
とりあえずは、おめでとうエルコンドルパサー!ということだ。
競走馬部門
騎手・調教師部門
馬事文化賞
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◆フェアプレー賞(厩舎関係者表彰)
(30勝以上・騎乗停止なし・制裁ポイント10点以下の騎手)
(関東)的場 均、中舘英二、吉田 豊、菊沢隆徳、大西直宏、北村宏司、坂井千明
(関西)武 豊、藤田伸二、四位洋文、松永幹夫、武幸四郎、高橋 亮、熊沢重文、本田 優、小林徹弥、安田康彦、佐藤哲三
(成績には、地方の指定交流競走・海外の指定重賞競走も含まれる)