☆ 季節の道具
大徳寺五一二世 方谷浩明和尚筆 一行軸
江上数峰青
「江上数峰青」とは青い山の峰々が川面に移っているだけ、
という夏の静寂な風景を描写したもの。
中国唐時代・銭起の「湘靈鼓瑟」と題する詩の一節「曲終わりて
人見えず江上数峰青し」からの句。
※ 方谷浩明和尚 … 而妙斎宗匠参禅の師。
相国寺櫪堂に嗣法して、博多崇福寺住持となり、昭和41年
大徳寺派管長に就任。
(平成7年、82才没)
兼中斎御書付
方円籠花入
京都 黒田 宗傳 作
即中斎好みの写となります。
白竹を薄く裂き上方を丸く、底を角に編んだ
手付置き籠花入です。
尋牛斎御書付
松葉の絵溜塗香合
太い竹の節を利用した香合で溜塗としています。
尋牛斎宗匠が朱漆で松葉を描かれた品。
備前平水指
塗蓋 高桑泉斎 作
備前焼こね鉢を平水指に
仕立てました。
胴の一部に還元焼成となった
サンギリが見られます。
猶有斎御書付
高取耳付茶入 銘 紫明
高取焼 十六代 亀井 味楽 作
細かい陶土を使い薄くロクロ成形し繊細な
横耳を肩に付けています。
「紫明」とは山紫水明のことで自然の風景が
清浄で美しいこと
仕覆 … 波涛梅花文緞子
即中斎御書付
赤平茶碗 銘 福海
京都 樂 覚入 作
朝茶などの続き薄茶に使いたい茶碗。
素直な形で高台の景色が話題となりそうです。