初めてお抹茶をたてられる方のために、準備・方法をご紹介いたします。
古来よりお茶は“養生の仙薬”と称されてきました。
最近はお茶に含まれる「カテキン」という物質に注目が集まっています。(お茶の苦み成分であるタンニンの一種です)
カテキンは成人病の予防に有効で、また抗菌・抗ウィルス作用も報告されています。
茶葉のカテキンは湯では抽出されにくいため、茶葉そのものを飲む抹茶が一番効果的な方法ではないでしょうか。
準備する品
-
茶杓(スプーンでも代用できますが、やはり竹のほうが)
下準備
○茶碗は高台にまで十分水を掛け素地に水をしみこませた状態でおく。
【楽茶碗などは乾いたところに急に熱い湯を入れると温度差によって釉薬が剥がれるおそれがあります】
○茶筅は使用する前に水につけておく。
【水につけることによって竹がより柔軟になります】
○抹茶は一人分約1.5グラム(茶杓に一匙と半分)として、茶漉しで漉しておく。
【抹茶の中に空気が入ってふんわりとなりダマダマになりにくいです】
それでは
-
茶碗に少しの熱湯を入れ温めます。
-
お湯を捨てて茶碗の内外を布巾で拭きます。 (特に内側は丁寧に拭く…水分が残っていると抹茶粉末が付着しダマになります)
-
乾いた茶碗の中に抹茶を一匙半入れて茶杓で少しならします。
(このとき茶杓で抹茶を押さえないように)
-
熱湯を50ml位(三口半で飲める量)入れ茶筅で攪拌します。
-
あまり泡をたてないようにします。
(泡の量は茶碗全体の3分の1位であまり泡が多すぎると抹茶の味が変化します)
-
出来上がりました。
お菓子などを召し上がりながら、どうぞ。
後始末
○抹茶は冷凍庫で保管して下さい。
○使った茶杓は乾いた布・ティッシュなどでふく。
【絶対に濡れたものでは拭かないで下さい・竹の色が黒くなってしまいます】
○茶筅は半乾き状態の時に「くせ直し」(正式な名称はわかりませんが)に立てて置かれるとくせも直り長持ちします。
「くせ直し」は木製と陶器のものがありますが、木製のものが形よいでしょう。
○茶碗・茶筅は十分乾燥させてから保管して下さい。
【乾燥不十分ですとカビが生えます】
用具の価格
茶筅 3,000円位
茶杓 600円から
茶漉し 3,200円(ステンレス製)
茶碗 1,500円から
参考文献 富田勲 : 茶機能の多面性とその応用開発 化学と工業 1997年6月号
「喫茶去」表紙に戻る