115   南蛮焼 (なんばん)


南蛮とは東南アジア・南洋諸島で焼かれた無釉焼締め・渋い釉薬をかけた陶器です。

江戸時代初期に書かれた『萬寶全書』には「南蛮焼は下品なり、日本の備前焼物を見るが如し」とありますが、その素朴な作風が茶人に好まれ茶道具として転用されました。

茶会記には紹鴎時代に使われたと記録がありルソン(フィリッピン)やマカオの交易船によって輸入されたものです。


                                                 参照     『やきもの事典』       平凡社
                                                          『原色茶道大辞典』     淡交社