bQ9 茶 碗 の 分 類
茶碗の焼かれた地域による分類をしてみます。
@中国の茶碗
天目茶碗……中国浙江州天目山の近くに建窯という窯がありそこの名前をとって天目茶碗と呼ばれるようになった。
青 磁 ……龍泉窯・天龍寺・砧等が有名であるが、茶碗ではあまり使われない。
珠光青磁や人形手(枇杷色をした青磁)と呼ばれる焼き物としてはあまり上手でないもののほうが喜ばれてきた。
祥 瑞 ……腰捻・口紅・胴紐等が使われ、遠州時代に切型で注文したものである。
絵高麗 ……磁州窯系の窯で焼かれた白磁鉄絵の焼き物で、高麗の鉄絵青磁と混同してよばれている。
その他、赤絵・染付・安南染付がある。
A朝鮮の茶碗
茶の湯の初期には中国からの舶来唐物一辺倒だったが、侘茶への移行によって、天目・青磁から高麗物へと好みが変わってきた。
井 戸・三 島・蕎 麦・雨 漏・粉 引・熊 川・玉子手・呉 器・斗々屋・柿のへた・伊羅保・金 海・御所丸・御 本などがある。
B和物茶碗
朝鮮(中国)系の窯 文禄、慶長の戦いの後に朝鮮の陶工がつれてこられて日本(主に九州地方)で開窯した窯をいう。
○萩
○唐津
○上野(あがの)・小代・八代
○高取
○薩摩
○出雲
藩窯(殿様の注文で制作された)並びにそれに類するもの
○御深井焼
○尾戸焼
○偕楽園焼
国焼
○赤膚焼
○古曽部
○朝日焼
○信楽
○備前
○丹波
〈美濃・瀬戸系〉
○瀬戸天目
○伯庵
○瀬戸黒
○黄瀬戸・志野・織部
〈京焼系〉
○仁清
○乾山
○楽焼
○楽の脇窯
参照文献
「角川茶道大事典」 角川書店
「茶の湯表千家」 主婦の友社
「茶の湯用語集」 主婦の友社
野村瑞典 著「茶道具の基礎知識」光村推古書院