煙草盆は正式の茶事には以下の三種を用意します。
それぞれ形が違うとまた面白みも増すでしょう。
たとえば 寄付に手付丸形(小さなもの)
腰掛待合には鯨手田楽箱
薄茶席には一閑櫛形 など
以前どこかの会記に利休形煙草盆と書いてあるのを見ましたが、タバコが伝来したのは利休時代よりかなり後のはずです。
というわけで 利休形の煙草盆は幻のものでしょう。
◎ 寄付(袴付) … 煙草盆の中には火入と灰吹
(又は灰皿・ライター) を入れる。 小火箸を添える場合もある(火入の火を掻き立てる為)
ここでお客は持参した煙草を吸うので、煙草入・煙管などは不要です。
案内があれば扇子・懐紙などを持ち露地に出る。
◎ 腰掛待合 … 煙草盆には火入・煙草入・煙管・灰吹
客が実際に使用できるようにしておく。
簡略化して巻煙草入を使用すれば煙管は不要です。
◎ 薄茶席 … 腰掛待合と同様
参照文献
《茶道具の基礎知識》 光村推古書院