bS5 宝尽し文の意味
茶道具にはよく宝尽し文様が使われますが、現代生活では理解しにくいものがかなりあります。
○宝珠…龍が愛玩するという珠。
○小槌…ものをつくりあげる槌は、願いを叶えてくれる道具の象徴とされた。 大黒天の持ち物であり、大黒天の象徴。
○分銅…分銅は秤の基準であるので、大事にされた。
○宝巻…知恵を授けてくれる書画巻。
○宝袋…様々な宝物が入った袋。
○如意…本来は仏具。 自分の手の如く意のままに使える道具という意味から、人生を意の如く自由に過ごすという願いが託された。
○丁字…お香の一種。 丁字の形を意匠化したもの。
○隠れ蓑・隠れ笠…災厄から身を隠す、身を守ってくれるものの意。
このほかに、錠・鍵・銭・輪違い・仏具の法輪・宝瓶などがあります。
参照文献
「なごみ」
二〇〇〇年一月号 淡交社
《原色茶道大辞典》 淡交社