62  風炉先屏風について


 風炉先屏風

風炉先は、室町時代に台子が使用されるようになった時から使われていたと伝えられます。
当時の屏風の高さは台子上の天目台がかくれる程の高さであったことから、台子飾りの道具を引き立てるためであったと考えられます。
現代では、装飾や道具を引き立てる意味あいが強いようで、利休形といわれる基本形をもとにして、さまざまな工夫が加えられている。
本来白張りの襖に、染め紙や雲母引、砂子、揉み紙等が使用されたり、切箔が置かれるようになったり、また、曳舟や遠山等の図柄を水墨画で描いたものが好まれるようにもなった。
また時候に応じて襖を外して葭張りにしたり、腰板や腰張り、網代等も使用されている。縁も塗縁から桑や桐、唐木の木地等 も好まれるようになりました。


 利休形…高さ 二尺四寸 (72.7センチ)、横 三尺五分 (92.4センチ)、
     縁 五分角 (1.5センチ)。 蝋色縁、鳥の子白張である。

 宗旦好…利休形より少し低く高さが一尺八寸 (54.5センチ)。


参照文献

 『原色茶道大辞典』     淡交社
 「角川茶道大事典」   角川書店
 「茶道具の基礎知識」 野村瑞典 著 光村推古書院