85 竹蓋置
竹の蓋置 最も多く使用される蓋置で引切ともいわれる。
武野紹鴎が1寸3分に切って水屋に使っていたものを、利休が1寸8分に 改めて使用したという。
節いっぱいに切ったものを風炉用に、やや節の下がったものを炉用として使う。
表千家四代の江岑宗左が書かれた『逢源斎書』には
「ね竹之ふた置、ふしなしとふし在と二ツ易切テ、少、道安前へ出し候へて、
少ハふしなしを取、道安はふしありを取被申候、云々」とあります。
利休が節無し(節いっぱいから切ったもの)と節在りを切って、少庵と道安の前に出した。
少庵は節無しを取り、道安は節在りを取ったとあります。
※ね竹…実竹、竹の根が地表に表れたもので実が厚い。
参照
「江岑宗左茶書」 千宗左監修 千宗員編 主婦の友社