第7条 

第2号(法人等事業情報)関係

 二 法人その他の団体(県、国および他の地方公共団体を除く。以下「法人

  等」という。)に関する情報または事業を営む個人の当該事業に関する情

  報であって、公にすることにより、当該法人等または当該個人の権利、競

  争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの。ただし、人の生

  命、健康、生活または財産を保護するため、公にすることが必要であると

  認められる情報を除く。

 

【趣旨】

 本号は、公にすることにより、自由な経済活動が認められている法人等または事業を営

む個人の正当な利益を害するおそれがある情報は原則として公開しないこととし、公益上

の観点から、公にすることの利益が優越するものについては例外的に公開することとした

ものである。

 

 

【解説】

1 「法人その他の団体」とは、営利法人、公益法人、社会福祉法人、学校法人、宗教法

 人その他の法人格を有する団体のほか、法人格は有しないが団体としての規約を有し、

 かつ、代表者の定めのある団体(いわゆる権利能力なき社団等)をいう。ただし、国お

 よび地方公共団体は除かれ、これらに関する情報については他の非公開情報の規定で判

 断されることになる。

2 「事業を営む個人」とは、地方税法第72条第5項から第7項までに掲げる事業のほ

 か、農業、林業等を営む個人をいう。

3 「当該事業に関する情報」とは、事業内容、事業所、事業用資産、事業所得等事業活

 動に関する一切の情報をいうが、その事業活動と直接関係のない個人に関する情報(事

 業主の家族構成等)は、本号に該当せず、第1号で判断するものである。

4 「権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」とは、次のよう

 な情報をいい、財産的利益に限らず、非財産的利益についても保護の対象となる。

(1)生産技術、営業、販売のノウハウ等に関する情報であって、公にすることにより、

 法人等または事業を営む個人の事業活動が損なれれるおそれがあるもの

(2)人事、財務、労務等の事業活動を行う上での内部管理に属する事項に関する情報で

 あって、公にすることにより、法人等または事業を営む個人の事業運営が損なわれる

 おそれがあるもの

(3)その他公にすることにより、法人等または事業を営む個人の名誉、社会的評価、社

 会活動の自由等(宗教法人の信教の自由、学校法人の学問の自由等を含む。)が損なわ

 れるおそれがある情報

5 ただし書については、第1号ただし書ロの解説を参照のこと。