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My favorite manga



 今のお気に入りのマンガと言えば、
「龍 〜RON〜」
(村上もとか ビッグコミックオリジナル連載中)です。

 一言で言うと純文学なまんが!です。純文学なんて本読まないわたしゃ読んだことがないけど、こういうのを純文学って言うんじゃないのっていうくらい文学的です。明治?か?大正〜昭和初期の時代、一本気な若者の生き様を描いた青春大河ストーリーって感じです。

 ”誠実”っていうことはこれほどすがすがしいものなのかと思わせてくれる、2回に一回はそのすがすがしさに背筋をぞくぞくっとさせてくれる作品です。

 村上もとかは「六三四の剣」のときから好きでずっと読んでますが、どれもこれもいいです!この人自身がすごくまっすぐな心根の持ち主なんだろうなあといつも思います。モーニングにときどき出てくるタイのマイペンライな警察官のお話「水に犬」もおもしろいですよ!


 モーニングと言えば先日新連載が始まったのですが、これが三山のぼるが、満を持しての登場!
「燃える秋」(三山のぼる モーニング連載中)。
 モーニングをずっと昔から読んできた私としては、弘兼憲史と三山のぼるがいないとモーニングらしくないなあと思ってしまうんですが、今までも「メフィスト」などアヤシイ雰囲気プンプンのそしてイイオンナが登場するマンガを描いてたんですが、シナリオの連続的な完成度というともひとつな感じがしてました。しかし、今度はすごそうです。設定は、小野小町の化身”小野マチコ”が現代に転生し(魔物的な天才舞踏家)それを追いかけて成敗すべく在原業平(ありわらのなりひらで一発変換した!すごいのねATOK8って!)の化身”在原業(ありはらごう)”(天才的作曲家)が登場します。彼らの数奇な運命を描いて・・まだ7回目くらいです。コレがいいんです。小野マチコの舞踏の描写の美しいことと言ったら・・・。マンガでこれほど美しく女性を描けるのは数人しかいないね。最近すこーし、方向が良くわかんなくなりつつもありますが・・・。 ('95.10.6)






 今日は「ビッグコミック」を読んだ。

 いやあ、この雑誌は小学館の青年誌の中でもちょっと重たい位置づけで、重たいというのはなにかむずかしいマンガとかいう意味ではなく(むずかしいマンガはたしかに多いけど)、ご年輩の偉そうな先生方が集まった本だったのです。さいとうたかおの「ゴルゴ13」とか、石の森正太郎の「HOTEL」、白土三平の「カムイ外伝」(昔)、青柳裕介の「土佐の一本釣り」(今は違うけど)、そして手塚治虫が死ぬ直前まで連載してたのもこの雑誌でした。で、はっきり言って過去の遺産で食ってるってかんじのモノもありましたし、あんまり一生懸命読もうという気にはならない雑誌だったのですが、近年私好みの若手中堅を登用するようになって面白くなりました。

 モーニングで「アクター」をヒットさせた、かわぐちかいじの「メドゥーサ」は全共闘時代の同士が、表と裏の世界で様々な人生を送り一人は総理大臣に、一人はより先鋭的な地下活動家となって現代で再び対峙する、といった話で(間にいるキーパーソンが女性でそれがメドゥーサなんですが)もう終わりましたがおもしろかったです。また、国友やすゆきの「企画アリ」もおもしろかった(とっくに終わったけど)。

 しかし、今年に入って、編集方針を変えたかのごとく新連載が続きました。まず、かわぐちかいじの「YELLOW」、そして谷口ジローの「神の犬」、六田登の「獅子の王国」
この三人は私の好きな作家ばかりですっごくおもしろい。  「YELLOW」は終戦が近い?満州の、日本の駐留軍?領事館が舞台。「神の犬」はソ連邦だったある共和国が独立反乱のために軍備を増強するのではなく、スナイパーのかわりに戦闘犬を養成するというもの。それもバイオ技術で品種改良した強靭な肉体を持つ犬、というのを誕生させるのだがその犬はシベリアの荒野に逃げ出してしまい・・・、六田登は主人公がなんとミケランジェロ、彼は命を創る彫刻家、といったところです。

ホントに充実してるわ。 ('95.11.15)




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