イカサマやマッチ売買 
 
 

 今回はイカサマやマッチ売買について書いてみます。

 実はそもそもマジックってイカサマをすれば勝率が飛躍的に上がるゲームなんですよね。多分マジックのイカサマで最も多いのは積み込みなんじゃないかと思います。土地と呪文のカードを分けておいて一定間隔に順番に積み上げる。これですら厳密に言うと積み込みらしいんですけど、これって普通にやってらっしゃる方も少なくないと思います。また更に悪質な積み込みをプレミアイベントでやって、それが発覚して失格処分を食らった方もいらっしゃいましたよね。じゃあなぜそういう積み込みが後を絶たないのか。それはやはり積み込みをすればマジックのデュエルは勝率が上がるからなんですよ。それはデュエル中の2枚ドローも、リミテッドの大会へのカード持ち込みにしてもそうでしょう。

 最近日本のマジックでも「どうすれば公認トーナメントでの不正行為は減るのか?」という話題がよく出てますよね。でもそんなの私に言わせると簡単で、要はマジックそのものを不正行為をしても勝率が上がらないゲームにしちゃえばいいはずなんです。ところが今のマジックの仕組みを根本的に変えない限り、それって不可能なんですよね。だとすると、公認トーナメントなどで不正行為の防止策を強化するくらいしか手がなさそうなんです。例えばこんな方法は実行できないんでしょうか。  

  1. プレミアイベントでのデッキ保管を運営側が行う(ジャッジの見えない場所ではデッキを操作できなくする)
  2. デュエル開始時のシャッフルやカットの手順を明文化する(特に最初のシャッフルを十分に行わせる)
  3. 手札の枚数管理をより厳格にする(2枚ドローをしたらその瞬間に分かる仕掛けにする)
  4. プレミアイベントでは1卓1ジャッジ制を取る(できれば副審も付けちゃう)
 この位厳しい管理をすれば、さすがに八百長以外の不正行為ってかなり防げるんじゃないでしょうか。参加者がプレミアイベントに対して勝つこと以外に意義を見出してない。そしてプレミアイベントにおいてイカサマが勝つための有力な手段の1つになってる。そうなるとさすがに参加者のマナーやモラルに期待するなんて無理なんですよね。

 最近ちょっと感じるんですけど、マジックってとにかく競技プレイヤーに甘くないですか。マジックの競技イベントがマジックの販促を狙ったものである以上、自社の顧客でもある参加者にはそれ程厳しい措置は取れないのかもしれません。でも競技マジックが囲碁・将棋やチェス並の大成を望んでるのであれば、やはりプレイヤーの正しい育成という点でも厳格な管理・運営は必要だろうと思うんです。それも例えば予約をキャンセルしたら次回以降の予約が難しくなるとか、筆記用具を忘れたら1マッチ・ロスのペナルティを受けるとか、それ位やってもいいし、やるべきだと思うんですよね。やはり仮にも競技を名乗る以上、競技プレイヤーとして最低限の躾は身につけてもらわないと困りますし、それがない人には競技イベントへの参加を遠慮してもらうべきだと思うんです。だって多くのデュエリストを代表して競技イベントに出て賞金を受け取る方々なんですから。

 ただこういったイカサマなどの不正行為って、今ならマジック・オンラインならほとんど防げるんですよね。それだったらいっそのこと競技マジックイベントはすべてマジック・オンラインに移すくらいのことを考えてもいいんじゃないでしょうか。カードを使った競技マジックのイベントに今やこれだけ多くの不信感が蔓延してる。それならばいっそのこと競技マジックをマジック・オンラインにそっくり移して再起を図ってもいいんじゃないでしょうか。それでカードが売れなくなったらどうするか、それはそれで別に考えればいいんじゃないですかね。

 という事で、次回はスポンサーやメディアへの露出不足について考えてみたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

     

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