ある大手銀行が“給与から積み立てたお金を個人の業績を見て再分配する”というシステムを始めるそうです。要は最近流行の“成果至上主義”というやつなのですが、実は仕組み上会社側は1円の負担増もないそうです。でもなんか見てると、欧米で“個人のやる気を高めそれに報いる”という発想で行われている措置が、どうも日本では“企業側の給与負担を減らす(+企業が潤う最大の効果を)”という目的を最優先に導入されている印象を私は受けています。というか、これってどちらかと言えば“飴”というより“鞭”ですよね。そこの銀行員は事実上、自分が積み立てたお金を人質にされて、ノルマ達成や売上のアップを強要される訳ですから。 しかもそういった措置が実はゲームの世界でも行われていて、昔はそれを多くのユーザーが“サービスやサポート”と勘違いして有り難がってしまっていた。確かにそれが現実なのです。ただ実際問題として、日本に導入された成果至上主義が、必ずしも個人のやる気を高めて成果に結び付いていない事実もあります。だってよくよく考えると、全体として見れば個人の取り分は間違いなく目減りしているのですから。もうちょっと本当の意味で個人のやる気を高めるための仕組みを工夫すべきだと思います。少なくとも“参加費を集めて上位の人間に渡すだけ”なんてイベントで満足できるほど、日本のゲームプレイヤーはもはやバカではないのですよ。