真意はどこにあるか( 2004.2.4 )
 2月3日放映のプロジェクトXはご覧になられましたでしょうか。小型船舶用の船外機の話だったのですが、世界的に船外機を売り込むために、日本国内で様々な漁法を調べ上げて海外の漁民達に指導まで行ったそうです。あの番組を見ていると改めて痛感しますが、市場を広げるというのは、本来こういう努力や工夫をしないと成し遂げられない大事業のようです。

 実はある方から「デュエル・マスターズの世界展開は、既に公式本の中で公に発表されている決定事項みたいです。」という情報を頂きました。タカラのWebサイト等での正式な発表はないようなので、今は“タイミング待ち”という感じなのでしょう。でも少なくとも日本では遊戯王OCGの牙城を突き崩してシェア・ナンバーワンに躍り出、日本国内での売上で世界展開している Magic とほぼ対等の売上を上げている。そういうゲームにかけるWoCの期待は相当なものだろうと思います。ただしそれは“WoC内部での Magic の重要度が下がる”事にもなる訳です。かたや飛ぶ鳥を落とす勢いで市場を拡大し続ける人気ゲーム。かたや多くの古参ユーザーに見放されかけた落ち目ゲーム。メーカーがどちらを重視して売り込むかなんて・・・そんなの話が始まる前から見えていますよ。

 先日プレリ・パーティにて始めて Mirrodin のトーナメントデッキを買った訳ですが、その中にアンケート用紙が封入されていました。ところがこれがなんともお粗末そのものな物で・・・。 Magic の販売価格に関する設問がない。アンケートに回答してもプレゼントも何もない。おまけに「切手を貼って送れ」とか言いながら、そもそもアンケート用紙が葉書の様式になってない(笑)。これでWoCに本気でユーザーの声を聞く気があるとは普通誰も思わないでしょう。ただ送り先がHJではなくWoCになっており、そういう点では「HJに都合が悪い意見を握り潰される心配がないのはいいかも。」という感じです。 (^^; まあさすがにその程度の事では送る気にはなりませんでしたが。

 やはり Magic には“他TCGの売上で維持されるマイナーゲーム”という位置付けが相応しいのかな。そんな事を最近特に感じます。競技による大成や文化としての定着を目論み、それ以外の要素を軒並みゲームから排除した。しかし実際にはその頼みの綱の競技で成功できず、今や販売不振によりその販促経費の負担に四苦八苦し始めている。私には今の Magic はそういう姿に見えます。あと「若年齢層にはデュエル・マスターズでTCGの世界に入ってもらい、大人になったらMTGOで長く自社にお金を落としてもらおう。」というWoCの目論見も何となく見えるんですよね。果たしてそんな中で、リアルカードの Magic は生き残れるのか否か。今後はいよいよ競技 Magic 関係者の志の高さとかカリスマ性といった物が試されるかもしれません。




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