オリンピックもそろそろ終盤なので、途中色々と感じた事などを書いてみます。 日本のシンクロはペア/団体共に銀メダルでした。巷では「ロシアの壁は厚かった。次こそは乗り越えて下さい。」という意見が多く見られます。ただよく考えてみて欲しいのですが、今回ロシアはペア/団体共に、文字通り満点に限りなく近い得点でぶっちぎりの優勝を果たしています。シンクロが採点種目である以上、満点を越えることなど誰にもできないのです(笑)。じゃあ果たしてどういう表現をするのがより正確なのか。その1つの結論としては「このまま日本のシンクロはレベルを維持、あるいは更に満点に近いレベルを目指し、ロシアの競技レベルが落ちて立場が逆転するまで耐えて下さい。」となるかと思います。 (^^; 普通こういう言い方は誰もしないでしょうが、でもこういう言い方の方がより現実を的確に言い表していると思いませんか。
次に話はガラリと変わって。皆さんは“ハンマー投げ”という陸上競技に、果たして年に何度くらい接する機会があるでしょうか。ちなみにいうと私個人は、ここ何年も生でハンマー投げという競技の現場を見たことがありません。 (^^; しかし私自身は今回のオリンピックで、ハンマー投げの室伏選手に対して「日本選手団の中で最も頑張って欲しい選手の1人」という印象を持っていました。多分そういう方は決して少なくないのではないでしょうか。
室伏選手は文字通り国内最強というか無敵のハンマー投げ選手であり、世界の中でも恐らくはナンバーワンに近い存在だろうと思います。しかし多くはそういう現場を自分の目で直接見聞きしてきた訳ではなく、それこそマスコミが報道する競技大会の結果で知っているだけに過ぎません。しかも室伏選手は同時に、ハンマー投げという競技を有名にするための広告塔的な役割も担い、そして実際にその使命を十二分に果たしていると思います。この広告塔という表現はあまり良くないのかも知れませんが、しかし例えば卓球の福原選手も卓球への関心を随分と高めたはずで、彼女も既にあの年齢にして自身の立場とか役割を十分認識して行動しているように見えます。そして今回のオリンピックでの日本人選手の大活躍を受けて、日本国内では水泳や各種スポーツの教室が随分と活況になっているそうです。一部では「せっかくの盛り上がりに野球が水を差した。」とか言われていますが (^^; それはある意味“国内のドタバタが結果にモロに現れた”と私は解釈していますが。あ、サッカーは論外でしたね(爆)。まああの予選の組み合わせでは仕方ないかな、という気もしますが。
オリンピックというイベントは、各種スポーツ選手が世界に広く露出し、自らが属するスポーツの世界を盛り上げる格好の機会なのです。当然そこに参加する第一の目標は、自身の記録更新であり勝利でしょう。ただ同時に「選手の挙動や一挙手一投足に世界中が注目していて、そのスポーツが栄えるも廃れるもその選手にかかっている。」という自覚は必要だろうと思います。ドーピングや不正行為なんてもちろん論外ですし、これは運営スタッフにしても同じです。そういう点で私個人は、あのシンクロにおける「どんな審査結果が出ても、最後は笑顔で格好良く挨拶してプールを離れる。」という文化が好きだったりします。ただし好みとしては化粧が濃い目できれいな女性よりも、多少見栄えが劣ってもすっぴんの女性の方が好きですが(爆)。