その2 飛行場へ行こう

まず、飛行機の写真を撮るにはどうすればよいか。はい、飛行機が見えなければ話になりません。でも飛行機のほうからはやって来てくれないので、見えるとこまで出かけなければなりません。そうです、飛行場の周辺です。普段生活していて、時々空からジェットな音が聞こえてきて見上げると、遥か上空を飛んでるのが見えたりしますが、それでよければ結構です。天体望遠鏡にカメラつければ、機体の腹の下は撮れるでしょう。それでは話が終わってしまうので、せめてどこの何の飛行機かわかるような写真を撮る話をします。

飛行場といってもいろいろあります。私の家の近くにある福井空港から、日本の空の玄関である国際空港、憧れの戦闘機がビュンビュン飛ぶ軍用基地まで、その差は天と地どころか、貞子の井戸の底から衛星ひまわりくらいあります。もしあなたがF-15を見たいと思って福井空港へ出かけても、待ち続けているうちにF-15は全機用途廃止となるでしょう。F-15が離着陸できるだけの距離のあるランウェイが備わっていれば可能性ゼロとは言いませんが。もし、それを写真におさめることができたら、スクープです。話がそれましたが、飛行場にはそれぞれの用途があります。

当然、軍用機が見たいなら自衛隊か在日米軍の基地へ出向かなければなりません。例外的には、民間の飛行場でも、機体製造メーカーや機内設備機器のメーカーが隣接しているところならば軍用機もやってきますが、やはり基地へ出かけるのが確実です。しかし、現在の自衛隊は基本的に私たちサラリーマンと同じく、土日祭日はフライトがありません(演習期間やスクランブルは別です)。どうしても土日しか休みがとれない人は在日米軍基地へ行ってください。多分飛んでいるでしょう。私は保証しませんけど。あるいは、民間空港で旅客機や貨物機を狙ってください。それなら土日関係無く、時刻表どおり現れてくれます。

民間機といっても、ポケモンジェットに代表される特別塗装機や、通常は見れないチャーター機などバリエーション豊富で、また運行時間も正確なので夕日など自然現象にからめた叙情的な写真を撮るにはいい被写体です。

さて、飛行場の周辺にいれば確実に飛行機が見れるのですが、やはり撮影に適したポイントがあります。いちばんはじめに思い浮かぶのはターミナル屋上の送迎デッキですね。屋上なので高い位置から見下ろすことができるし、食べ物・飲料・トイレの確保が容易で快適なポイントです。しかし、軍用機の基地の場合はそうはいきません。そうなると、ランウェイの周り(柵の外)から撮るしかないのです。幸いにも飛行機は私たちの頭の上から降りてきて、また頭の上を飛んでいきます(あたりまえか)。多少離れても見えます、撮れます。そして、ある程度の大きさに機体が写って、被写体を遮るものもない場所が撮影ポイントです。

こう書くと、どこでもポイントになりそうですがそうはいきません。普通、ランウェイを取り囲むように樹木が立ちふさがり、基地の場合はまたまたそれを取り囲むように柵が設けられています。また、以前は立ち入ることのできた付近の私有地や国有地も、次々立入禁止となっているのが実状です。原因のひとつには、マニアのマナー低下があります。自業自得といわれればそれまでですが、残念なことです。基地や空港を運営する側としても、ただでさえ騒音等で付近の住民に迷惑をかけているのに、一部の心ないマニアがさらに器物の損壊やごみのポイ捨てなどで迷惑をかけたんじゃ、たまったものじゃありません。逆に、付近住民から見たら迷惑な施設に群がる、迷惑な人達でしかないのです。私も含め、皆さんも気をつけましょう。