三日日(早朝ナホトカ港着岸、上陸、歓迎セレモニー、日本人墓地〜ウラジオストックへバス移動)





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9:00  3日目の朝、目を覚まして甲板に出たらもう船はナホトカの陸地を臨めるところまで来ていました。正直なもので、内海へ入るにしたがってあの揺れもすっかり収まり、これもまた正直なもので揺れが収まるにしたがって船室で呻っていた船酔いの面々も、朝食にはきちんと姿を見せるようになりました。「船酔いの特効薬は陸へ上がること」当たり前ですがこれしかないようです。
 船は見る間にナホトカの港へ、そして港でもさらに奥深いところへ入っていきました。あたりには、軍艦あり、商船あり、百舟千舟とはこのことを言うのでしょうか、ありとあらゆる船が留まっています。敦賀や舞鶴と姉妹都市の縁組みをしているナホトカ市ですが、その港の規模ははるかに両港を凌いでいるように思われます。林立する荷揚げクレーン、おびただしい数の船。その中をタグボートに曳かれてネジダノーバ号は港の一番奥、国際旅客ターミナルのような建物の前に錨をおろしました。
 そしていよいよ上陸、ナホトカ副市長の歓迎セレモニーの後、団員は各コース別にバスに分乗してナホトカの市内見学へと向かいました。
 ナホトカの市内では渋滞する街中をパトカーの派手な先導で駆け抜けました。一台のパトカーを6台の大型バスがフルスピードで追従する光景はなかなか圧巻でした。
 「やっぱり国際親善使節だから?」「こんなのあり?」異国で目にするはじめての体験に、自分たちの置かれた立場と国際青年の船事業の重みをひしひしと感じていました。
 「これから先もこの扱いだろうか...。」期待にワクワクした団員たちでしたが、そんなはずがあろうはずもなく、パトカーの先導はナホトカ市内だけで、そのあとの行程では金輪際ありませんでした。そんな甘いモンやおまへん。
 バスは一路ウラジオストックを目指します。

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