朝から本多公を偲ぶがごとくの雨が降り続いた平成13年9月15日(敬老の日)、龍泉寺において大勢の参詣のもと、公の350回忌と入府400年祭の大法要が修行されました。始めに三木武生市長が祭文を奉読した後、武生市文化協議会の方たちによる「詩吟と剣舞奉納」及び「献茶式」が行なわれ、住職導師のもと本多公ゆかりの14の寺院の出仕によって厳粛に読経供養が勤まりました。お経は「観音経」を読みました。詩吟剣舞の漢詩の作者は、龍泉寺檀家総代の宮脇豊三さんです。 また、公が尽力して永平寺に道元禅師のご木像を寄進した因縁により、永平寺からも特に「ご専使」が派遣されました。永平寺ご専使を勤められたのは、永平寺顧問の盛景寺住職・松原太流老師です。(一番下の右写真の中で黄色の衣を着け手に中啓を持っている方) 法要の後、場所を公の墓前に移して、武生立葵会の主催によります「本多公墓前祭」が営まれました。市民や参詣者は400年前に思いをはせながら、それぞれねんごろに「焼香のまこと」を捧げておりました。 住職が法要で唱えた香語は、次のとおりです。(原漢文) 「通幻門下に全身を寄せ。武門に名を留む是れ斯の人。三百五旬、光滅せず。外護の願心、今尚新たなり。 恭しくおもんみれば、本多伊豆の守(かみ)富正公・普照院殿元覚正円大居士霊位(中略)金風白露、秋老いんと欲っし。普く府中を照らす月一輪」 この後、11月には武生市役所に公の顕彰碑が建てられました。その除幕式に町村信孝衆議院議員が参列され、龍泉寺の公のお墓へもお参りに来られました。町村氏の先祖は武生出身で本多公の家臣でありました。 |