山門(旧府中奉行所表門)
現在の山門は、明治時代の七堂伽藍解体の後、本多公府中奉行所の表門(元々現在の公会堂記念館付近にありました)を移築したものです。
旧山門は、楼閣となっていて楼上には500体の羅漢像と観音像が安置され、左右には2体の仁王像が立っていました。解体された後、山門の柱桁は吉野瀬川の橋として売られたそうですから、いかに大きな門であったかが想像できます。しかし橋として川に架けられた直後に大雨洪水で流されてしまったとのことです。また2体の仁王像は、横根の観音さんで有名な横根寺へ譲られましたが、これも火災で焼失してしまいました。楼上の500羅漢像は現在も行方知れずです。しかし観音像は現在沢町の松村家に大切に保存されており、いつの日かお寺に帰ってくるものと念じております。
現在の山門は、写真のとおり、小ぶりながら風格を備えたもので、正面には「空に内外無し(くうにないげなし・瑩山禅師の言葉)」という額が掲げられ、いかにも禅寺の入り口にふさわして雰囲気を漂わせております。
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