なんか昨日うちのアクセス数が跳ね上がっているので (^^; 昨日書いた Type-I についてのお話の続きを書きます。 福井の Type-I 好きなデュエリスト達というのは、要するに昔の Magic が持っていたある種の“テイスト”が好きな訳です。例えばコーヒーやワインのテイストってある1つの要素だけで決まる物じゃないですよね。甘さ/苦さ/渋さ/酸っぱさ、更には香りや色、そういう様々な要素が結び付いてある種の味わいを出しているはずです。少なくとも私が記憶している限り、ミラージュサイクルの頃までの Magic は新酒(=新しいカード)が発売されると、ヴィンテージと言われる遊び方にちょっと違った味わいが加わるような感じだった訳です。「今回はちょっと酸味が加わったかな。」とか「あれ、前の物より少し甘いかな。」という感じで。しかも我々はそういう新酒を味わう事も味わわない事も選択できたし、人が新酒を飲んでいる様子を見るだけでも結構楽しめたのです。
ところが最近の Magic ってそうはなっていません。ある日突然「皆さんがお楽しみ中のワインに、ユーザーからの熱い要望でアップルジュースを加えてみました。」とか言われるのです。 (^^; そして実際に出された物を飲んでみると、これが見事にアップルジュースの味しかしないんですよ。そうやって我々ヴィンテージ党は、それこそ自分が楽しんでいたワインにアップルジュースだの甘味料だの様々な物をぶち込まれ続けてきました。いやラースサイクルとかマスカレイドサイクル辺りは、それでも“ワイン”と取ろうと思えば何とかと取れそうな物で収まっていたのです。ところが最近は絞っただけの果汁とか化学合成した甘味料とか、言ってしまうと何とも荒削りで完成度の低い材料がガバガバぶち込まれるのです。そんなの別にワインに混ぜなくても、それ単独で飲めば話は終わるはずです。ところがWoCは余程我々ヴィンテージ党が嫌いなのか、そういう人達の口にも無理やり果汁や甘味料入りのワインを押し込もうとするのです。(それ故我々は、かなり以前に“ヴィンテージでの使用カードの凍結”という提案を出しているのですが。)
要するに「このままだと昔の本当に美味しかった上質のワインの味が守れないんじゃないか。」という危機感が我々にはあるのです。というか、実際問題として既に守れていませんよね。我々はそういう上質のワインをより多くの人達と長く楽しむために Type-I というフォーマットを選択したのです。しかしそれが現在では何やら正体不明の混合物を飲まされる場にしかならないのであれば、もはやその役目は終わったと考えざるを得ません。それでもヴィンテージに存在価値を見出すならば、例えば“昔のワインと最新の果汁を混ぜたらどんな味がするか試す場”という可能性があるだろうと思います。ただ最近の様子を見ていると、最終的に出る結論って「昔のワインのあるごく一部の物と最新の果汁を混ぜればいい」になってしまっているのです。でもセラ天やナムジンに活躍の場がない。緑で解呪が撃てちゃう。対抗呪文がパーマネントから飛んでくる。やはりそういう Magic は昔のワイン好きから見るとかなり許せない代物なのです。
ちなみにミラディンですが、昔の Magic がワインだとすると、さしずめビールテイストの発泡酒という感じでしょうか。私に言わせると両者はもはや原料の段階から異質な物です。これを混ぜて飲もうなんて度胸は私にはないですね。 (^^; まあその発泡酒がライバルを蹴落として天下を取るだけの魅力を持っているのか、それとも多くの地ビールのように苦境に立たされるのか。しっかりと様子を見る必要はある気がします。あ、ちなみに私個人はビールも発泡酒もあまり好きではありません。やっぱりお酒なんて物は年月をかけて熟成させてなんぼですよ。