奪い合えば足らぬ、分け合えばあまる。( 2004.6.14 )
 ↑は、あるお寺の掲示板に貼られていた文言なのですが、これなかなか良いと思います。

 この辺はTCGのイベントなんかを例に出すとピッタリ当てはまります。いわゆる「優勝者にBOX」系のイベントですと、文字通り優勝者以外の参加者は何も得る物が無くて、それ故「賞品が粗末だ」とか「このイベントつまんねえ」なんて文句が出る理由になります。しかも優勝して賞品を独占した参加者ですら「こんなもんかよ・・・」と言って不平不満をぶちまける。これが“奪い合えば足らぬ”という状態です。

 これに対して、じゃあその賞品を参加者全員に分けたらどうなるのか。例え1人に1パックずつの賞品だったとしても、そこから引いたカードの話題とかトレードの申し入れ、あるいはコレクターによる回収騒ぎなど(笑)、すべての参加者に共通の話題を提供できるでしょう。そして端数として残ったパックを上位入賞者が持ち帰る。これが“分け合えばあまる”という状態です。

 TCGのイベントを純粋な競技としてみた場合、確かに上位入賞者に賞品や賞金を集中させる事には一定の意義があると思います。しかしそれをすべてのイベントでやってしまう。もっと言うと“イベント主催者が何の工夫も知恵もなくメーカーがやっている事を模倣するだけ”だから、本来ユーザー数拡大を目論んだはずのイベントでTCG離れが起きてしまう。昔からイベントに参加賞のプロモ等を出しているメーカーは、その辺やっぱりちゃんと分かっている訳ですよ。私としてはすべてのTCGメーカーが、そういう物分かりのいい企業になって欲しいなあと思います。ただしそういう楽しみ方ができるのは、言ってしまうと“TCGそのもののクオリティの高さ”が確保されている事が大前提になりますが。

 ちなみに本題とは逸れますが、なんかプロ野球球団が経営難から合併するという話が出ているそうで。私個人は以前から「そういう発想をTCGメーカーも持っていいのでは?」と言っているのですが。でも遊戯王OCGとデュエル・マスターズががっしり手を結んじゃうと、それこそ他のTCGブランドでは到底太刀打ちできない巨大派閥が誕生しちゃうのですが。 (^^; 




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