子供3人寄れば喧しい( 2004.11.8 )
 今日のタイトルは、昔のある漫談トリオのネタに引っかけた物なのですが、分かる人・・・いないでしょうねえ(笑)。

 最近複数のお店のサイトというか日記で、デュエルルームの運営に関する話題が出ていました。それを読んでかなり昔に私が書いたデュエルルームに関するコラムの事を思い出したので、今回はこれを改めてご紹介したいと思います。

“デュエルルーム”に関する考察

 私がこれを書いたのは、5年近くも前の1999年12月だったりします。こんな古いドキュメントの内容が、未だそれなりに通用してしまう。やはりこの業界には年月の経過による熟成という物が見られない気がします。あと何よりも、某米国産TCGって最近お店がデュエルルームを維持するための戦力になり得ているのでしょうか? (^^; 

 それで今回は、この問題に関する最近のご意見を見ていて思ったことを更に追記します。デュエルルームのように不特定多数の人達をお店がある場所に集める場合、間違いなくお店側にはそれ相当の責任が発生します。例えばその中で盗難が発生した、けが人が出た、災害が起こって避難する必要が出た。そういう場合にお店側が100%責任を問われないというケースはまずあり得ないからです。つまり逆の見方をすれば「お店が責任をとれない利用者はデュエルルームに入れるべきではない。」という理論が成り立つはずです。窃盗やシャークを目的に利用している疑いが極めて強い、他の利用者の安全を明らかに脅かしている、店員の指示に一切従わない。こういう利用者はキッパリとお断りをするべきなのです。ちなみにこれはTCGなどのイベント運営者にも全くそのまま当てはまる理論なのですが。

 ただし・・・というお話です。ここで何の理由も告げずに「君、出入り禁止ね。」では誰も納得はしないはずです。(ただし不退去罪の適用により、こういう出禁を食らわせる行為そのものは法的には何ら問題がないのですが。)しかも、あるお店で出禁を食らうような人は、多分他のお店に行っても同じ事を繰り返すでしょう。そこでその人に“具体的にどの行為がまずかったのか”とか“それがダメな理由は何なのか”を理解させる。更にそれが結果として“自分自身の利益を損なう行為である”事を認識させる。そうやって問題のあるお客さんを、お店の従順なファンに変えることができると、そういう人は逆にもの凄いパワーでお店に次々とお客さんを招き入れてくれるものなのです。ですからあるお客さんの行為にどれだけ怒っても、その場は外につまみ出しても、でも必ず最後に「またおいで。」という一言をかけるのを忘れない。そういう姿勢が必要なのです。

 あと店員はそういうお客さんの教育を、文字通り一から十まで自分でやらなければいけないのか。それに関する私個人の回答は「No」です。どのお店にも多分必ず“威勢のいい常連さん”がいらっしゃるだろうと思います。そういう人達何人かに、徹底的にそのお店独自の“お店イズム”を叩き込む。それができれば後はお客さん同士で自助作用が働いて勝手に何とかしてくれる物です。ただし同時に、その場が特定の常連グループに占拠される事態は避けなければいけないのですが。個人的な印象を言うと「店員自身がその場に入り込んで一緒に遊べるような環境を維持できれば何とかなる。」という感じでしょうか。店員が自分で仲間に入って遊びたくなるような雰囲気がないようでは、他のお客さんがそこに入ろうなんて気持ちにはなれないでしょう。見知らぬ人が来たら必ず一声かける。世の中にはこんなごく基本的なことですらできているお店とできていないお店があって、その両者には間違いなく少なからぬ差が生まれているはずなのです。

 あとは「自分はこのお店をどういう雰囲気にしたいのか?」をしっかり立案し、常にその目標に沿った言動を一貫して行う。話はこれだけです。その場の雰囲気とか気分で出す裁定をコロコロ変える。これが一番良くありません。そして自分のお店には迎えたくないお客さんが居着いてしまいそうになったら、時には競合店を利用するという手だってあるのです(笑)。その結果として店の売り上げがどうなるか、そんな事は知ったこっちゃありません。 (^^; でもそれで本当にユーザーが通いたくなる良いお店が作れれば、売上や利益なんて物は後からいくらでも着いて来るでしょう。




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