遊戯王の野望!?( 2004.11.15 )
 遊戯王OCGがオンラインゲームになるそうです。

 リアルのカードゲームをオンラインゲーム化する。これは既に Magic が実行して一定の成果を挙げていると思われる手法です。しかし同時にその Magic はリアルのカード売上が・・・という状況になっているとも思われ、果たして現状が本当の意味で成功と言えるのか、ちょっと疑問に思える部分もあります。ただしMTGOに関する考察でも書きましたが、そもそもTCGというゲームはネットゲーム化するとかなり遊びやすくなるのは間違いありません。カード整理がほぼ不要で保管も容易。好きな時間に遊べて、対戦やトレードの相手に不自由しにくい。販売の手間が軽減されエラッタなどの訂正もやりやすい。などなど、ユーザーにもメーカーにもメリットが多いのです。残念ながら間違いなく問屋や販売店は蚊帳の外になるのですが。 (^^; 

 しかも遊戯王OCGの場合、そもそもゲームが対象にしている年齢層が低いため、果たしてネットゲーム化にユーザーが着いて来られるのか、という問題もありそうです。テスト用のβ版はともかく正式版は間違いなく有料になるわけで、課金がクレジットカード・オンリーとなると、小中学生どころか高校生でも厳しくなるでしょう。あと遊戯王OCGにはコレクション性がかなり残っているという見方もできるので、そういうユーザーがネットゲームに手を出すのかどうかも未知数です。ですからその辺をどうするのか、あと価格設定がどうなるのか。今後の動向に注目してみたいところです。例えば“TCGショップで販売しているWebマネー的な券の購入で遊べる”といったやり方ってできないものなのでしょうか。

 遊戯王オンラインがどういうシステムを採用するかは、イコール“遊戯王OCGのメーカーサイドが Magic やMTGOの現状をどう見ているのか?”を計る1つの目安にもなります。遊戯王オンラインがMTGOをそっくりそのまま模倣するとすれば、そういう企業の目から見てもMTGOは一定の成功を収めていると見て取れるでしょう。ただそうではなくてそのシステムを大幅に変更してくるとなると、逆にMTGOは失敗事例と見なされている可能性が高くなります。ですから現在 Magic しか遊んでいないという方々も、こういう外の目から見た客観的な評価という物には一定の注目を置いて損はないと思います。あと何よりも遊戯王オンラインが本格稼働を始めたとすると、間違いなく Magic やMTGOにとって最大かつ最強のライバルが出現することになるのですから。




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