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Jude Watson's novels
Jedi Apprentice, Jedi Quest, The Last of the Jediの舞台裏

   Prologue
   Jude Watson interview
↓詳細解説ページへ
   Jedi Apprentice
   #1 the Rising Force
   #2 the Dark Rival
   #3 the Hidden Past
   #4 the Mark of the Crown
   #5 the Defenders of the Dead
   #6 the Uncertain Path
   #7 the Captive Temple
   #8 the Day of Reckoning
   #9 the Fight for Truth
   #10 the Shattered Peace
   #11 the Deadly Hunter
   #12 the Evil Experiment
   #13 the Dangerous Recue
   #14 the Ties That Bind
   #15 the Death of Hope
   #16 the Call to Vengeance
   #17 the Only Witness
   #18 the Threat Within
Jedi Apprentice Special Edition
   #1 Deceptions
   #2 the Followers
    Jedi Quest
#1 the Way of the Apprentice
   #2 the Trail of the Jedi
    #3 the Dangerous Game
   #4 the Master of Disguise
   #5 the School of Fear
   #6 the Shadow Trap
   #7 the Moment of Truth
   #8 the Changing of the Guard
   #9 the False Peace
   #10 the Final Showdown
    The Last of the Jedi
   #1 the Desperate Mission
   #2 Dark Warning
   #3 Underworld
   #4 Death on Naboo
   #5 A Tangled Web
   #6 Return of the Dark Side

Star Wars──
1977年5月に、アメリカ28都市で封切られるや一大社会現象を引き起こし(後に「新たなる希望」と副題が付く)、続いて公開された「帝国の逆襲」「ジェダイの帰還」(邦題)と三部作をなして映画史に金字塔を築きあげたジョージ・ルーカスのライフ・ワークです。

当初、ルーカスはこの作品には9部作構想を持っていたとみられますが(現在ルーカスは6部で終了と明言していますが)最初の3作は中間の3部にあたるので、その後残りの6部の製作、公開が長らく待たれることになりました。
(この3作は新3部作と区別するために、後にTrilogy──3部作と称されるようになりました)
しかし、その後、実に20年の空白の時代が訪れることとなります。もはやルーカスは残りの6作を作らないのであろうと大方が考えていました。
ところが、実に20年ぶりに3部作の前編となる新3部作 Prequelが1999年にEpisodeI; The Phantom Menaceとして公開され、次いで世紀が替わった2002年にEpisode U;The Attack of the Clones、そして最終のEpisodeV; Revenge of the Sith が2005年公開されたのです。
ルーカスの言によれば、彼のイマジネーションを具現化する技術の開発を満を持して待っていたということです。
話が前後しますが、世界中のファンが20年という長い冬の時代を情熱を失わずに乗り切れた原動力の一つは、次々発表されるSWのスピンオフ小説群でした。

1999年に新たに第1部となるStarWars EpisodeT;The Phantom Menaceが公開されて一気に新旧ファンのSW feverが高まると共にノベライズ界でも新たなスピンオフのシリーズが着々と刊行されることとなりました。

その中の一つ、ジェダイ・アパレンティス・シリーズ(略してJA)は青少年をターゲットに、Ep.1に登場する円熟したジェダイマスター、クワィ=ゴン・ジンと若い修行中の弟子(パダワン)であるオビ=ワン・ケノービの出会いからEp.1に至る長い道を描いたジュビナル小説です。

その後進シリーズであるジェダイ・クエスト・シリーズ(略してJQ)は、Epi.1の後、オビ=ワンのパダワンとなったアナキンが聖堂で仲間と共に修行をし、オビ=ワンと共にミッションをこなしていく、オビ=ワンとアナキンの蜜月時代の物語です。

最新シリーズはラスト・オブ・ジェダイ・シリーズ(略してLJ)は、Ep.3の後、タトウィーンに隠棲したオビ=ワンが図らずもジェダイの生き残りを助けに向かい、今はダース・ウェイダーとなってしまったアナキンの、過去の同期生フェラスがその戦いを引き継いでいく物語です。
JAは未邦訳。LJは2006年7月に1・2巻が出版予定。JQも1・2が年内に出版が予定されています。
このページでは各巻の簡単な紹介を試みています。このページを立ち上げた時には全て未邦訳でしたが、2008年10月現在では、JQのシリーズが当月末に最終巻が出て完了、LJのシリーズは第6巻まで邦訳が発売されています。
   JAシリーズは残念ながら未だに邦訳が出ていませんが、遠からずきっと発行されるものと期待をしています。
なお、各巻につけたタイトルは便宜的な原題の暫定訳です。既刊となったものについては「邦題」として併記しています。


Jedi Apprentice Series


#1  The Rising Force (新生のフォース)

#1 表紙ジェダイ聖堂のアプレンティス(修行生)である13才間近のオビ=ワン・ケノービは姑息な同級生の挑発に乗ってジェダイとして厳に慎まなければならない感情的な戦いをしてしまう。
その結果、パダワン(マスターの弟子)になる望みを絶たれて、失意のうちに惑星バンドミーアの農業団に参加すべく旅立つ。
同じ宇宙船にパダワンを持たない孤高のジェダイ・マスター、クワィ=ゴン・ジンも偶然乗り合わせる。
船はハット族とそれに対抗する一団で勢力が2分されている。一触即発の情勢の中で、船は宇宙海賊の襲撃を受ける。
オビ=ワンとクワィ=ゴンの連携で船はからくも危機を脱するが、修理のために船は名もない惑星に不時着を余儀なくされる。

荒涼とした海と岩の世界に君臨していたのは空を飛ぶ海獣 draigon(魚竜)だった。ハット族のサボタージュに生殺与奪の権を奪われたアルコナ族、単身敵に立ち向かう負傷したクワィ=ゴン。魚竜の押し寄せる中、ただひとりでアルコナ族を守るオビ=ワン。
こうして二人の間には何か心の通い合うものが培われていく。しかし、クワィ=ゴンは決してオビ=ワンをパダワンには選ばない理由があった。最後までクワイ=ゴンにまといつく影は晴れることがないが、目的地バンドミーアに向かう旅立ちを迎えてクワィ=ゴンはオビ=ワンから目を離すまいと思うのだった。

#2  The Dark Rival (闇のライバル)

#2 表紙ようやく到着したバンドメーアで、オビ=ワンとクワィ=ゴンの行く道は完全に分かれたように見えた。

オビ=ワンは遠く離れた大陸の農業団に派遣され、クワィ=ゴンは政府の要請で、自星の鉱山開発公社とギャラクシー規模のオフワールド鉱産との軋轢を仲介すべく行動を開始する。
しかしこの裏には陰謀が潜んでいた。
オフワールドの首魁は、クワィ=ゴンを裏切って逃亡した以前の彼のパダワン、ザナトスだった。
彼はクワィ=ゴンを親の仇と狙い、この地へおびき寄せたのだった。手段を選ばないザナトスはオビ=ワンを拉致して海底鉱山の掘削現場で強制労働をさせる。逃亡を図ったオビ=ワンは処刑されそうになるが、鉱山仲間の救助とクワィ=ゴンの到着で辛くも難を逃れる。

ザナトスの陰謀に気付き、オビ=ワンを救出したクワィ=ゴンは最後の決着をつけるべく、地下の坑道にオビ=ワンと共に下りていく。しかしそこには、さらなる罠が仕掛けられていた。ザナトスの奸計で閉じこめられたクワィ=ゴンとオビ=ワン、刻々近づく爆発、そこから脱出するにはただ一つの方法しかなかった、オビ=ワンは決意する……

#3   The Hidden Past (隠された過去)

#3 表紙13才の誕生日、晴れてクワィ=ゴンのパダワンとなったオビ=ワンが二人の繋がりを強める物としてマスター・クワィ=ゴンから与えられたのは、何の変哲もない石だった。

2人の最初の任務は惑星ガラの民主制移行を見届けることだった。簡単なはずの任務の歯車が狂ったのは、二人の乗った宇宙船のパイロットが故意に別の星に着陸した時だった。
パクシィという名のパイロットは、実はバンドミーアでオビ=ワンを救ったゲラの実兄だった。二人の母星フィンダーではシンディカットという組織が独裁恐怖政治を布いている。二人の兄弟は地下抵抗組織で反政府活動をしていて捕まり、追放されていたのだった。

シンディカットの採った強硬手段は、捕らえた者の記憶を消去して廃人にしてしまうことだった。ゲラ達の妹も記憶を消されて今では敵方にいる。
組織的な抵抗を可能にする装置を奪回するために4人は本部に潜入するが、そこでオビ=ワンはゲラを逃がすためにおとりとなって捕まって、記憶消去装置に掛けられてしまう。しかし消えようとする記憶を押しとどめてくれるものがあった。それは……
記憶消去の措置を施されたオビ=ワンが放逐されたのは当初の目的地、ガラだった。
偶然が重なってガラの傲慢なプリンス・ベイジューを捕らえたオビ=ワンは、背格好の似たベイジューを装って惑星フィンダーに戻ろうとする。
オビ=ワンは果たして自分がジェダイであることやクワィ=ゴンのことを明確に覚えているのだろうか。果たして再びフォースに包まれることがあるのだろうか。

#4   The Mark of the Crown (王家の印)

#4 表紙タラ王家の最後の女王ヴェーダは、ガラを民主制に移行すべく総選挙を画していた。しかし私利私欲から王朝の存続を願う者も多かった。息子のベイジュー王子もその一人だった。
しかし王家にはもう一人正当な後継者がいた。隔絶した生活を送る山岳民のリーダー、エランがその人だった。
期せずして政権抗争のただ中に巻き込まれたクワィ=ゴンとオビ=ワンは行動を別にして事態の解決に当たる。クワィ=ゴンはヴェーダのたっての願いでエランに会いに単身、山岳地帯に向かう。オビ=ワンは消えたクワィ=ゴンをあたかも居るかのように装いながら宮殿の中で女王の暗殺未遂を探る。

山岳民への奇襲攻撃を食い止めたクワィ=ゴンとエランは共に山を下ることになる。女王の侍児に心を許したオビ=ワンは、選挙の候補者の裏で糸を引いているオフワールドの存在を知るが冷凍庫に監禁されてしまう。
なんとか虎口を脱したものの、思わぬ真犯人の発覚、ベイジューの謀反でオビ=ワンは古代の武器でベイジューと雌雄を決することになる。クワィ=ゴンと共に王宮へ来たエランには本当に正当な後継者の印があるのだろうか。そしてガラの将来はどうなるのだろうか。

#5   The  Defenders of the Dead (死者の擁護者)

#5 表紙

惑星メリダ/ダーンは終わることない内戦に疲弊していた。
クワィ=ゴンとオビ=ワンの今回の任務は極秘だった。先にこの地に和平交渉を促進すべく派遣されていたジェダイナイト、タールの救出のためだった。都市に近づいた二人は落とし穴から「証の殿堂」と呼ばれる地下霊廟へ入る。そこは死者の記録が未だに生きていて、生者に復讐を説く所だった。

「ヤング」は戦争に明け暮れる大人に対して反旗をひるがした若者の組織だった。指導者のニールドとセラスィの平和への思いに共感を持ったオビ=ワンは彼らを助ける決意をする。
ヤングの助力でタールを奪回したものの彼女は失明して一刻も早く聖堂への帰投が望まれた。
折しもセラスィたちにスターファイターでの攻撃を依頼されたオビ=ワンは、クワィ=ゴンに無断で爆撃を決行してしまう。圧倒的な優勢のうちにヤングが全権を握るかと思われたが反撃に出た大人勢力の前に制空権を持たないヤングは総崩れになった。再度スターファイターの出撃を哀願するセラスィたちとクワィ=ゴンへの信頼との板挟みになって苦悶するオビ=ワン。

しかしオビ=ワンにとってここで見いだした友情と平和を希求する崇高な信条はジェダイとしての生き方を賭けても守らなければならないものだった。オビ=ワンの懇願に理解を示さないクワィ=ゴンとオビ=ワンの止むに止まれぬ対決の時が来た。


#6    The Uncertain Path (不確かな道)

#6 表紙

ジェダイ・オーダーを離れたオビ=ワンはニールド、セラスィらと共に新しいメリダ/ダーンを築くために奔走する。しかし「証の殿堂」の即時破壊を訴えるニールドとセラスィ達の間に対立が深まっていく。ヤングの意見が真っ向から対立してオビ=ワンは「よそ者」とののしられ行き場を失う。
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一方ジェダイ聖堂に戻ったクワィ=ゴンは鬱々として楽しまない。最年長のブルックと練習試合をしても心ここに在らずといった様子。しかしヨーダから密命が下る。聖堂の中で物が紛失する事件が頻発して内部者の犯行が疑われている。クワィ=ゴンは視覚以外の感覚が冴えたタールと二人で調査を始める

メリダ/ダーンでは年長者軍が武装してヤングと一触即発になる。止めようと中に入ったセラスィが凶弾に倒れる。その死の責任を相手に帰して戦闘が再燃しかかる。万事策が尽きて孤立したオビ=ワンはジェダイ聖堂に助けを求める。
聖堂では、バントの活躍で湖に隠してあった盗品が見つかり、犯人がブルックで、しかも外部者と通じていたことが判明する。その時オビ=ワンからの緊急通信が入り、クワィ=ゴンはメリダ/ダーンに赴く決意をする。
帰る場を失ったオビ=ワンの去就は? クワィ=ゴンとの軋轢は? メリダ/ダーンの平和は? ジェダイ聖堂に延びる魔の手とは? 激動の巻。


#7    The Captive Temple (囚われの聖堂)

#7 表紙

メリダ/ダーンからクワィ=ゴンとオビ=ワンを呼び戻したのは、ヨーダ暗殺未遂の知らせだった。
幸いヨーダの予知で事なきを得たものの、先の盗難事件といい聖堂の保安体勢が危機的状況にある事は明かだった。
評議会のオビ=ワンの処遇に対する決定は見送られ、オビ=ワンは不安定な気持ちのままである。そんなオビ=ワンを優しく迎えたのはカラマリ人のバントだった。二人が旧交を温めているおりしも、聖堂の湖の上にかかる水平ターボリフトが停止し落ちかかる。
身を挺してオビ=ワンは乗っていた年少の子供達を救助するが、マスター達の賞賛は冷静に通報したバントに。オビ=ワンは衝動的行為で却って子供を危険にさらしたと揶揄される。覚悟の上とはいえ、オビ=ワンにとってクワィ=ゴンからの拒絶は辛いものだった。

一連の不穏な事態を分析したクワィ=ゴンは事件の裏にザナトスの関与を疑い、オビ=ワンを捜査に加える。
縦横に走る水パイプを使って侵入者は聖堂を移動していたことが分かり、隠してある逃走用スピーダーを発見する。その時、くだんのザナトスが現れる。 しかしこの場で決着は付かずザナトスは逃走する。
クワィ=ゴンの信頼を回復できないオビ=ワンは嫉妬心に駆られてついバントにあたって彼女の心を傷付けてしまう。
そのバントがザナトスに拉致される。 オビ=ワンは平常心が保てないほどの衝撃を受けるが、クワィ=ゴンは諄々と説いてジェダイの心を取り戻させる。

聖堂の存続とバントの命をかけてクワィ=ゴンとオビ=ワンは宿敵ザナトスとブルックに対決する。しかも聖堂のパワーの再起動には怖ろしい罠が仕掛けてあるのを二人はまだ知らない・・・。


#8     the Day of Reckoning  (運命の日)

#8 表紙今は仇敵となった元パダワン、ザナトスを追って、クワィ=ゴンとオビ=ワンはザナトスの母星、テロス向かう。しかしザナトスは二人を迎える罠を仕掛けていた。
二人は星全土を巻き込む一大公営ギャンブル"カタルシス"……娯楽でもあり賭の対象でもあるサバイバルゲームの席上、身に覚えの無い罪状を着せられて追われる身となってしまう。捕まれば死刑、ザナトスとの対決を目指しながらも、不慣れな惑星上で逃亡を余儀なくされる。

その時救いの手が伸ばされる。デンとアンドラという若い男女。二人はテロスの独裁制に疑問を抱きパワー党という地下活動組織で反政府運動をしていた。ブルックの父ヴォックス・チャンもテロスの独裁政府の片棒を担いでいる。政府の施設に忍び込んだ二人の前にザナトスが姿を現す。捕らわれた二人の運命は如何に?
公営ギャンブル"カタルシス"、そこから上がる利益は世界公園の環境保存に使われているはずだった。しかしすべてが虚偽に塗り込められていた。自然保存はオフワールドが希少鉱物を採掘する隠れ蓑だった。オフワールドの陰にはやはりザナトスが。宿命の対決が今行われようとしている……。

#9    the Fight for Truth (真実を賭けた闘い)

#9 表紙聖堂でオビ=ワンとアディ=ガリアのパダワン、シーリは相補的な協調行動を行う訓練を受けていた。しかしシーリは全くオビ=ワンを無視した攻撃的な行動を取ってオビ=ワンの努力もむなしい。

そこへ指令が下った。行き先は辺境の惑星ケーガン。長年星外からの渡航を拒んできた孤立した惑星である。そこの若い夫婦が子供がフォースに感応する力があるのではないかと接触を持ってきたためだ。しかし派遣されたのはクワィ=ガンとオビ=ワンだけではなかった。もう一組、アディ=ガリアとシーリも同行するのだ。

ケーガンは一見平和な自己充足的な世界に見えた。しかし何かがおかしい。何かが欠けている。
クワィ=ゴンの指示で一行から離れたオビ=ワンとシーリーは強制的に学校へ送られてしまう。そこでは全く真実とはかけ離れた内容の教育が行われていた。二人は学校を脱出すべく行動を開始する、しかし誤謬を信じ込まされている同世代の若者達に真実に目を開かせなくてはいけない、その思いが二人をとらえた。
ケーガンを支配する2人の指導者はクワィ=ガンに銀河共和国の将来にかかる黒雲の予見を語る。そこには黒いマスクを被った邪悪な影も。 余韻を残すラストシーンもSWのエピソードとつながる印象的な一作。



#10     the Shattered Peace
 (砕けた平和)
#10 表紙

#11     the Deadly Hunter (恐るべき暗殺者)

#11 表紙

#12     the Evil Experiment (悪魔の実験)

#12 表紙

#13     the Dangerous Recue (決死の救出)

#13 表紙

#14    the Ties That Bind (結び合う絆)

#14 表紙

#15    the Death of Hope (死地の希望)

#15 表紙

#16    the Call to Vengeance  (復讐の叫び)

#16 表紙

#17    the Only Witness  (唯一の目撃者)

#17 表紙


#18     the Threat Within (内なる脅威)

#18 表紙


Jedi Quest

# 1    the Way of the Apprentice (アプレンティスの道) 邦題 「冒険のはじまり」

Ep.1の数年後。 14才になったアナキン・スカイウォーカーはジェダイ聖堂で他のアプレンティスたちと共にジェダイ・ナイトとなるべく、訓練に明け暮れていた。
技量とフォースの強さで頭角を現していたが、人の心に関してはまだまだ未熟だった。厳しくそして優しい目でアナキンの成長を見守るオビ=ワンは、押しも押されもせぬナイトとなって銀河の平和の守護者としてのつとめを果たしていた。
聖堂をこっそり抜け出たアナキンはコルサントの地下深く廃品置き場で部品を巡って小競り合いをする。相手は同じパダワンの仲間、トゥルーだった。孤独だったアナキンに始めて出来た友だちだった。
翌日、アナキンとオビ=ワンは新しいミッションを評議会から下される。
猛毒が広がった惑星の生存者の避難活動の支援だった。ミッションの大きさから4チームのマスター=パダワンが派遣されることになった。アナキン−オビ=ワン、トゥルー-ライ=ゴール、ダラ-ソアラ、そしてフェラス-シーリだった。
惑星で汚染地域に入ったマスターたちと別行動を取らなければならなくなったパダワンたち。最初こそ自信たっぷりだったが、ドロイドとの戦闘、略奪者の陰謀が明らかになるにつれて自分たちの非力さを感じる。それと共に暴走しがちなアナキンと慎重なフェラスとの間に、静かに確執が生まれてくる。
汚染地域のオビ=ワンはアナキンに連絡がつかないので心配する。しかし、同じ星系の惑星から救援船の提供を受けて、その裏に陰謀を感じる。これは侵略ではないのか。
救援船に積まれていたのは、果たしてバトル・ドロイドだった。急ぎパダワンの元へと戻るマスターたちをMTTが待ちかまえている。渓谷に追い込まれたマスターたち、アナキン、フェラスは陰謀を見破ってマスターたちの危機を救うことができるだろうか。

若き悩み多きマスター、オビ=ワンと、無鉄砲ながら故郷を恋しがる純真さを持つアナキンの師弟篇、第一作。


# 2    the Trail of the Jedi  (ジェダイの道) 邦題 「師弟のきずな」

オビ=ワンとアナキンはラグーン6へ向かっていた。今回の目的はマスター=パダワンの紐帯を強めるための訓練であった。
オビ=ワンは回想する。クワィ=ガンとともにこの惑星を訪れた時の事を。オビ=ワンには不安があった。優秀なパダワンであるアナキンに対して、自分はクワィ=ガンと同様な優秀なマスターたりうるのか?
アナキンには不満があった。いつも思ったことをすぐに口に出す自分と違って、マスターは考えていることを言ってくれない。自分はオビ=ワンに選ばれたのではないからだ……。

美しい自然に恵まれたラグーン6での訓練は、先に出発するジェダイを追いかけ、いかに短時間で発見するかという追跡ゲームだった。しかし、手がかりを追って行くにつれて、獰猛な原生動物の巣に誘導されたり、水が流れ込むと水没する地下洞窟へ入ったり、何かがおかしい。
はやくから気づいていたオビ=ワンであるが、アナキンに主導権を持たせて彼の対処を見ようと考えている。追跡途中で同じ星系からやって来た女子学生に出会う。バウンティハンターに仲間を殺され船を焼かれたと言うが、辻褄のあわないところもある。
 真相は、マスター=パダワンのチームを標的にバウンティハンターが6人、この星に入っていたのである。雇い主はグランタ・オメガ、その正体は不明である。
 次々に攻撃を仕掛けてくるバウンティハンターたちを一人ずつ撃退しながら、アナキンとオビ=ワンは真相に迫る。
果たして、グランタ・オメガとは何者か。なぜオビ=ワンオビ=ワン達を標的とするのか。また危機にありながらお互いを信頼しきれるマスター=パダワンの絆を二人は強めることができるのか?


# 3     the Dangerous Game (危険なゲーム) 邦題 危険なゲーム

七年に一度、銀河中から観客が集まるギャラクティック・ゲームが惑星ユーセロンで開かれる。大会の円滑な運営を監督するために要請を受けて、アナキンとオビ=ワン、シーリとフェラス、ライ=ゴールとトゥルーの3チームが派遣される。
ポッド・レースも開催される予定だが、アナキンは以前の知り合いが仇敵セブルバの奴隷になっていることを知る。彼らが勝てば解放されると聞き力になりたいと思う。
オビ=ワンも昔馴染みのディディと出会い彼がレースにからんだ賭博に入れ込んでいることを知る。
しかし、彼らの個人的な関わりとは別にこのレースにはもっと大きな陰謀が仕組まれていた。
成り行きでレースに出場しなければならなくなったアナキン、対戦相手の最有力候補はセブルバの息子
アナキンはレースに勝てるのか? レースは無事に終わるのか?
オビ=ワンも敵の罠にかかって障害レースでチャンピオンと一騎打ちをしなければならないはめに陥る。
ポッドレースは始まった。誰のレーサーが暴走するのか?
不正の大本は誰か? 正義は陰謀を暴けるのか?


# 4      the Master of Disguise ( 変装の達人 ) 邦題 ダークサイドの誘惑

内戦の続く星ハリデンへ調査に行った5人の科学者が戦闘に巻き込まれて帰ることができなくなった。
救出のために派遣されたオビ=ワンとアナキン、ソアラ・アンタナとダラの4人は、無事科学者を保護するが、戦闘の際にアナキンのとった軽率な行動で、ダラが負傷してしまう。
責任を感じるアナキンにソアラは特別にライトセーバーの技術を教えるが、アナキンはおのれの我を捨てきれない。
一方、ハリデンの攻撃のうらにグランタ・オメガの陰謀があったことを知ったオビ=ワンは独自にオメガの調査を開始するが、全く謎の人物だということしかわからない。
ハリデンで友だちになった科学者のティックと偶然再会したアナキンは、ティックがオメガの知り合いだと知って、ティックの誘いで他の友人達と会いに出かける。
ハリデンにオメガがいたのは、もうすぐ予測される火山の噴火によって地上に噴出するであろう希少鉱物の占有をねらってのことであると見抜いたオビ=ワンはジェダイアーカイブのジョカスタ・ヌーの助けを借りて、オメガの出生の地を訪れるが、そこでわかったのは、オメガの恵まれない少年時代のことだけだった。
貧困と母親の苦労という、アナキンとの共通項があるのに気づいたオビ=ワンは、闇黒面に敏感なアナキンがオメガに惹かれるのではないかという、漠然とした不安を感じる。
やがてオメガと遭遇したものの、またもや逃げられてしまう。二人はオメガを追って噴火の迫るハリデンを再訪する。
狡猾なオメガの罠にはまって噴火の前に船に閉じこめられてしまう二人は脱出できるのか?
オメガの銀河全体に影響を及ぼす陰謀を未然に阻止できるのだろうか?
そして、オメガの真の正体は?


#5       the School of Fear (恐怖の学校) 邦題 指導者学校の秘密

有力元老院議員の息子が就学中の学園から誘拐された。星間紛争で優位に立つための人質として使われる恐れが大いにある。行方を捜索するには学園自体に秘められ謎を解き明かさなければならない。生徒と同年輩のアナキンとフェラスはジェダイであることを隠して学園に転入する。
フェラスは授業システムに侵入した生徒と近づき、アナキンには秘密クラブを組織する女生徒が接近してくる。誘拐された生徒はまだ学園内にいると推測した二人は、それぞれに探索を続ける。
アナキンが仲間に入ったスクワッド(部隊)は、一種の傭兵部隊だった。紛争地をファイターで飛ぶ挑発行為を任されたアナキンはそのまま潜入捜査を続けるかどうか悩む。
その時フェラスが失踪した。誘拐された生徒と同じように忽然と消えたのだ。正体がばれるのを覚悟でオビ=ワン連絡するか、それともこのまま出撃して一度に全ての謎を解くチャンスに賭けるか……アナキンの選択は?
事件は意外な解決を見るが、オビ=ワンはフォースとの素晴らしい結びつきを見せたアナキンを手放しで褒めることはできない。
アナキンの中に反抗と独善的な論理に対する固執を嗅ぎ取ったオビ=ワンは、彼の将来に、形容のしがたい不安を感じ始めるのだった。
オビ=ワンとシーリが生徒の親である夫婦を装って学園を訪問する。二人のとんちんかんな教師とのやりとりが、いつになくコミカルな部分を作っている。思わずにやりとしてしまう。


#6        the Shadow Trap   (影の罠) 邦題 シャドードラップ

任務から戻って聖堂にいるアナキンは所在なくて仕方がない。
指導者学校での独断的な行動を厳しく叱責されて以来オビ=ワンとの間もぎくしゃくしている。修行にも身が入らず、湖で泳ぐのが日課になっているアナキンだった。そんなアナキンを突如幻視が襲う。それは断片的だったが、アナキンにはタトゥイーンの奴隷と母の解放を意味しているように思えた。しかし「下にいる者」という謎の言葉のイメージも強烈だった。
早速オビ=ワンとヨーダに相談するが、ふたりの解釈はアナキンとは異なっていた。しかも「地下にいる者」とはマスター・ヤドルのことだった。折しもマスター・ヤドルは高度に政治的折衝の必要な任務に就くところだった。アナキンの幻視との関連性を重視して、オビ=ワンとアナキンはマスター・ヤドルと共に惑星マワンに赴くことになった。
マワンは内戦が終結したあと、統一政府が作られず、星外から流れ込んできた犯罪者ボスがつくるいくつかの大きな組織が互いに牽制し合いながら勢力争いをしていた。
組織間の抗争に巻き込まれたアナキンはボスの最有力者、ストライカーに捕まってしまう。謎のボス、ストライカーはアナキンの身柄と交換にマスター・ヤドルが交渉の席につくことを要求する。ストライカーの本当狙いはマスター・ヤドルの命だった。
惑星上の多くの人々の命を一瞬で奪う猛毒を含んだ容器が大気圏内に打ち上げられた。瞬時にアナキンを解放しながら、マスター・ヤドルは爆弾を追って上空へ飛んだ。ヤドルの運命は? そして一部始終を目撃したアナキンは衝撃を受ける。
遂にヨーダ自身が乗り出してきた。オビ=ワンとアナキンはストライカーを追い詰めるが、そこでストライカーの正体が明らかになる。オビ=ワンとは、それこそクワイ=ガン以来の因縁があったこともストライカーの口から明かされる。
ストライカーは逃げた。アナキンは罪悪感に打ちひしがれていた。自分の慢心が行動に繋がり、それが悲劇を招いたからだ。どうしてマスターは、おまえの責任だと言ってくれないんだ? 
アナキンの心は千々に乱れる。オビ=ワンとアナキンの間にできた亀裂は以前にも増して大きく、深い傷となっていた。


#7       the Moment of Truth (真実の瞬間)

師弟関係の溝を埋められないままにオビ=ワンとアナキンは惑星タイファ=ドアへ向かう。その星系の惑星ヴェインコアから侵略を受ける瀬戸際にあった。
衛星上にある監視基地に取り残された隊員を救助に向かったふたりだったが、ヴェインコアの偵察船に宇宙船を破壊され、極寒の衛星を基地めざして徒歩で進む。
基地は自滅寸前だった。隊員の中に紛れ込でいたスパイによって隊員が殺され、脱出用の船も破壊された。だが、ヴェインコアの侵略の情報を記録したディスクを早急にタイファ=ドアへ持ち帰らなければならない。
アナキンの努力で飛べるようになった船で衛星を脱出するが、待ちかまえていたヴェインコア船に迎撃されやむなくヴェインコア星に不時着する。隊員達を守ってアナキンは捕虜になってしまう。一人残ったオビ=ワンは救出作戦を練る。
アナキンたちが連行された収容所には秘密の研究所があった。そこへ連れて行かれた捕虜は戻ってこないのだ。
研究所で麻酔ガスを嗅がされる前に抵抗したアナキンは女性科学者の興味をひく。それは以前にクワイ=ガン・ジンを捕らえてフォースの正体を探ろうとしたジェナ・ザン・アーバルだった。彼女の発明した「自我抑制ゾーン」のせいで、アナキンは経験したことのない平安な気持ちを持つようになる。しかし、ジェダイとしての責任感も差し迫った任務も全て忘れようとしていた。
一方、断崖に囲また収容所へ潜入するためには空から入るしかないと判断したオビ=ワンは危険きわまりない方法をとって潜入に成功する。アナキンを探し出したオビ=ワンだったが、アナキンの変わりように驚く。
脱出には成功するが、追っ手のために二人は分断され、オビ=ワンはガンダークの巣のある地下へ墜落する。半ば意識が眠っているアナキンは大軍を一人で相手にしなければならない。ともに絶対的な危機に陥った。

なぜアナキンは邪悪な実験でもたらされた平安をあれほど喜んだのか? エピソード2の最初にも述べられる「ガンダークの巣」脱出の真相は? そしてアナキンを悩ましてきた苦痛とは? 師弟関係が修復不可能なほど悪化する前にオビ=ワンはアナキンに助けの手を差し伸べることができるのだろうか。終盤のアナキンの告白が痛々しい。


#8       the Change of the Guard (クーデターの真相)

ジャナ・ザン・アーバルを追跡するオビ=ワンとアナキンは、彼女がローミンという惑星に逃げ込んだことを知る。
ローミンは独裁者テーダが支配する惑星で、テーダは銀河中の指名手配の犯罪者をかばう代わりに高額の賄賂金をとって私腹をこやしていた。防壁に囲まれた贅沢な王宮の外には、虐待され搾取された一般の人々がいる。彼らの不満はつのり、反乱の起こる予兆がある。
ローミンに正攻法では入国できないオビ=ワンは一計を講じる。彼ら自身が犯罪者になりすますのだ。
オビ=ワン、アナキン、シーリ、フェラスの四人は脱獄した詐欺師一団となってローミンに赴く。例によって、この捜査方法にフェラスは異を唱えるが、結局従うことになった。
変装してとんだ、ど派手な衣装を着たオビ=ワン、露出度満点のひらひらしたドレスを着るシーリ。
テーダの書斎からザン・アーバルがグランタ・オメガと関係があることを探り出して、この任務は一転して重大な意味をもつようになる。
街の中の探索に出かけたアナキンとフェラスは尾行者をまくために息の合った行動をして、わだかまりが軽くなったような気がする。しかし、その直後二人を襲ったのはローミンの反政府抵抗勢力だった。
彼らはクーデターを計画しており、アナキンたちに政府セキュリティをコントロールしているコードを盗み出すよう依頼してくる。ザン・アーバルの身柄確保と引き替えにオビ=ワンは申し出を受ける。決行はオビ=ワンたちの歓迎会の夜ときまった。
その前夜、眠れず庭に出たオビ=ワンは、やはり一人夜空を見ていたフェラスと言葉を交わす。フェラスの優等生振りを煙たく思っていたオビ=ワンだが、フェラスがフォースとの自然な強い繋がりを持つことを知り、しかもフェラスがアナキンについて自分と懸念を抱いていることに気づく。フェラスは歳に似合わず深く物を考えることのできる少年だった。オビ=ワンは自分とフェラスが似ていることに思いあたる。そしてアナキンはむしろシーリに似ているとも思うのだった。
オビ=ワンの盗んだコードが功を奏してクーデターは成功したかに見えた。
しかし、ザン・アーバルとテーダは逃亡した。思わぬ結果に焦燥をかくせないオビ=ワン。そこへ、まだオビ=ワンを犯罪者と思い込んでいるテーダから連絡がある。
テーダの隠れ家へ赴いたオビ=ワンたちだったが、運悪く本物が現れて正体がばれてしまう。ザン・アーバルも変装したアナキンを見破る。オメガの情報を得るために降伏したオビ=ワンたちが連行された収容所には多くの反政府運動をした囚人がいた。
囚人たちと脱出を図るが、収容所はテーダの軍隊に囲まれてしまった。自由のために戦う囚人が周囲で死んでいくのを見て、アナキンは、これが革命かと疑問に思わざるをえない。
もうこれまでかと思われたときに現れたのがメイス・ウィンドゥたちの援軍だった。こうして軍隊を鎮圧してテーダを捕らえたものの、このクーデターには思わぬ虚偽が隠されていた。

ザン・アーバルとオメガの大きな計画とは? 果たしてオビ=ワンとアナキンはオメガを追い詰めることができるのだろうか。
アナキンの本性を見抜いていたようなフェラス、彼の運命はどうなるのだろうか。

深刻な後半とは対照的に、前半には思わず吹き出すようなオビ=ワンとシーリの変装、シーリが色仕掛けでガードマンをたぶらかすところなど、いつになくコミカルなところもあり、大変楽しめる巻となっているのも見所の一つ。


9      The False Peace  (偽りの平和)
オメガとザン・アーバーを追って、惑星ファリーンへとオビ=ワン、アナキン、シーリ、フェラスは到着する。〈自己抑制ゾーン〉の実験をしているとおぼしき工場へ潜入するが、危うく崩壊する工場ごと生き埋めになってしまうところだった。
メイス・ウィンドゥからコルサントに呼び戻されたオビ=ワンたちに、メイスは元老院で反ジェダイ派が活発化したことを聞く。すべてのジェダイ任務から元老院の承認を取り消す動議が、ボッグ・ディヴィニアンによって採決にされることになった。この裏にはサノ・ソウロがいた。
調査をつづけるうちに、オメガたちが基金を狙っていることがわかるが、実はそれは陽動作戦に過ぎなかった。本当の狙いは元老院だった。〈ゾーン〉を送風管から散布して本会議場を麻痺させ、その間にシーカードロイドに議長を暗殺する計画だった。
議長のそばで警護するようにオビ=ワンに命じられたアナキンだったが、フェラスがやってくるに及んで、議長警護をフェラスに任せてオビ=ワンの元へ走る。それが誤算だった。送風管の迷路の中に囚われてしまったオビ=ワンとアナキン、そのときにはもう本会議場での大虐殺が始まっていた。それを防ぐのはフェラス一人。
アナキンとオビ=ワンは間に合うのか?

オビ=ワンの元老院での友人、タイロ・カレイディアンが相変わらずのユニークさを見せる。ボッグ・ディヴィニアンとベイル・オーガナの舌戦も見物である。この頃からアナキンはパルパティーンに目をかけられ出したという、エピソードにも繋がる伏線も多い。
最後に犠牲になるのは誰か。オビ=ワンの心からの悲痛な叫びが耳に残る。
シリーズでも一、二を競う、よく練られたストーリー展開。最終章へと続く波乱の一巻。


#10    The Final Showdown   (最後の対決)

アナキンは一番の友人トゥルーのライトセーバーを調整していた。ふたりはずっと仲のよい友だちで、任務を何度かともにしたこともある。
少し前に元老院で起きた議長暗殺未遂事件の裏にオメガとザン・アーバーがいることを察知したジェダイ評議会は、二人が潜伏する惑星を突き止めた。そこは、コリバン──はるかな昔にシスが支配していた星で、シス僧院の廃墟、暗黒卿の谷と呼ばれる墓所からはいまもなお、フォースの暗黒面の力が放たれている。

コリバンに向かうのはオビ=ワとアナキン、シーリとフェラス、ライ=ゴールとトゥルー、ソアラとダラ・テル=タニスの4チームだった。

指令を受けたアナキンは、さらに驚愕した。不穏な銀河情勢に対処するために、手薄になっているジェダイを増強するために、パダワンをナイトに昇格させる時期を早めようという計画があるのだ。しかもそのテストケースに選ばれたのは、アナキンではなくフェラスだった。愕然とするアナキン、その心の中には妬みと怒りが渦巻く。

コリバンを外から見ただけでジェダイたちは心の底からおぞましさと脅威を感じた。そこには統一政府もなく、コマース・ギルドのような商業団体が出張所を設けているだけだ。オメガたちの情報を得るために町に出た一行だったが、アナキンとフェラスが情報を得るために近づいたブラック・マーケットの泥棒といっしょにコマース・ギルドの私設軍隊に追われて、シス僧院へ逃げ込むことになる。

僧院でギルドのドロイドと死闘を尽くしたジェダイだったが、戦闘中にトゥルーが負傷、ライトセーバーが壊れてしまう。
アナキンは人影を見て、トゥルーを気遣いながらも後を追う。それはシスだった。まったく歯が立たず危機に陥るアナキンを間一髪で助けたのがオビ=ワンだった。

トゥルーに話をしたいアナキンだったが、トゥルーが壊れたライトセーバーの修理をフェラスに頼んでいる現場を目撃してしまう。
なぜ自分のところへ持ってこないのか。アナキンはトゥルーの心が自分から離れていくのを感じる。そして、アナキンが調整した箇所とフェラスが直した箇所が齟齬を来さないように再調整が必要なのに、それをトゥルーにいわないまま去っていく。

オメガとアーバーが逃げた先は暗黒卿の谷だった。空中戦をくぐり抜けて暗黒卿の谷に到着するが、そこに待ち受けるのは、伝説の墓を守る獣、同じく墓を守ゾンビ、そしてオメガだった。

墓所ではもう一つの攻撃が待っていた。執拗に心の中の一番痛みを感じる思い出が幻影になって現れるのだ。オビ=ワンにとっては死に瀕したクワイ=ガンが。アナキンにとっては母のシミが。
声は執拗にアナキンに暗黒面に加われとささやき続ける。

オメガが現れる。高性能の連射ブラスターをもって立ちはだかる。そのとき恐れていた事態が起きた。戦闘中にトゥルーのライトセーバーの出力がダウンしたのだ。しかもそのライトセーバーを手にしていたのはフェラスだった。フェラス危うし。

思わぬ悲劇、オメガとの対決、そしてジェダイは戦いには勝ったが、余りにも失った物が多すぎた。ある者は生きる道を途中で諦め、ある者は友人を永遠に失った。そしてあとに残ったのは喪失感と疑惑。
アナキンは思う。大切なものをたくさん失った。喪失と闘うことはできない。思い出は深く心の中に沈めて封印するのだ。そして、僕はもっともっと強くなる。シスを倒せるほどに強くなる。そして、ある日ぼくはマスターを追い越すのだ。
それはきっと想像もできないほど悲しいことかもしれない。だが、ぼくは進み続けなければならない。心が痛むなら心を捨てよう。
そして最強のジェダイになるのだ。

シリーズ最終巻に相応しい大きな転換点を描いている。アナキンが暗黒面にさらに惹かれていく様子が詳細に物語られ、オビ=ワンがオメガとの確執を晴らす巻でもある。
やりきれないような最後の数頁は原文でも大いに読み応えがあり、映画エピソード2への橋渡しをしている。


The Last of the Jedi

# 1    the Desparate Mission  (瀬戸際のミッション) 邦題 「危険なミッション」

2005年に第一巻が発刊された新シリーズ。
時系列ではEp.3の数カ月後になる。

オビ=ワン・ケノービはジェダイ粛正の嵐を避けてタトウィーンの荒野にひとり隠棲していた。彼の最後のミッションは、アナキンの双子のひとりであるルークの安全を守り成長を見守ることであった。
しかし彼の心は失った者への哀悼と悲嘆に占められていた。わずかな望みのクワィ=ガンの声も救いにはならなかった。
町のうわさで、惑星ベラッサでフェリス・オリンが危機に瀕していると聞いたオビ=ワンは耳を疑った。フェリスはシーリーのパダワンであったがライトセーバーを巡る規則違反で結果的に友人の死を招いた責任を取ってオーダーを去った男だった。(JQ#10 参照) 数少ない生き残りのジェダイを救いにベラッサへ行くか、この地に留まりルークを見守るか……オビ=ワンにフェラスが一つの鍵を握ると教えたのは、あの人だった。
かくしてオビ=ワンはベラッサへ向かう。
ベラッサは帝国軍の支配下にありフェラスの行方を知るローンの脱出を助けたオビ=ワンは抵抗組織の助けで地方に隠れているフェラスと再会を果たす。しかし首都ユッサではフェラスをおびき出すための大量検挙が始まる。黒幕はマローラム審問官。オビ=ワンとフェラスはマローラムの雇ったバウンティ・ハンターの妨害をかわしつつユッサに戻る。
二人は帝国軍駐留軍内部から脱出を謀るが袋のねずみになってしまう。しかもやり手のバウンティ・ハンターはあのボバ・フェットだった。オビ=ワンはフェラスの救出に成功するか。フェラスはジェダイに戻れるのか。マローラムの魔の手はどこまで伸びるのか。そしてボバ・フェットの執拗な攻撃は続く。
孤立無援のオビ=ワンがフェラスという新しい仲間を見いだし、未来への希望を繋ぐ、新シリーズの第一巻。物語は第二、第三巻へそのまま続いていく。


# 2      Dark Warning
 (闇の警告)   邦題 闇の警告

バウンティ・ハンターの追跡をかわそうと、オビ=ワン、フェラス、トレバー3人はアウター・リムの星に至る。しかし追っ手との戦闘の末に、旧分離主義者の星で、現在は帝国支配に抵抗する惑星に不時着する。そこはかつてオビ=ワンの友人、ガレン・マルンが共和国将軍として赴任していた星だった。だが、そこも長くは保たなかった。圧倒的な帝国の物量の前に脱出して、空間が極めて不安定な「宇宙の乱気流」ともいうべき空域を乗り切って、無人の小惑星に着陸した。
同行した抵抗勢力の指導者はガレンが生存していることを明かす。オーダー66発令時に匿われたガレンは、ジェダイ・アプレンティスがライトセーバーを作る試練を受ける洞窟に隠れているというのだ。
ガレンの救出、さらに新しいライトセーバーを作るために洞窟へ赴こうというフェラスに、オビ=ワンは一人で行くよう言い渡す。
オビ=ワンにはもう一つ懸念があった。審問官マローラムが、パドメが出産したポリス・マッサの記録を調べているのだ。秘密が明らかになればルークとレイアが危ない。友人のガレンを心配しながらオビ=ワンは心を鬼にしてポリス・マッサに向かう。
フェラスのゆくてに立ちはだかるのは、巨大な猛獣の群だった。未だにフォースが思い通りに使えないフェラスに勝算はあるのか。果たしてガレンは生存しているのか。ポリス・マッサで調査官を殺してしまったオビ=ワンは秘密を守れるのか。
最後に残ったジェダイ、フェラスとオビ=ワンの別れた将来を決める時は近づいていた。オビ=ワンがタトウィーンに戻るのはいつの日になるのだろうか。


# 3      Underworld (アンダーワールド)  邦題 アンダーワールド

オビ=ワンと別れた後、フェラスはトレヴァーと共にジェダイ聖堂に侵入する。生き残りのジェダイが幽閉されているという噂の真偽を確かめるためである。聖堂は破壊の跡も生々しく荒れ果てて、帝国軍の支配下にある。記憶をたどって侵入に成功するがすぐに追われることになる。逃げ込んだ先は以前のヨーダの私室、今はマローラムの執務室だった。そこでフェラスは、ダース・ヴェイダーを初めて垣間見る事になる……
辛くも聖堂を脱出したフェラスとトレヴァーだが、コルサントで行く当てもない。唯一フェラスが知っているのは、オビ=ワンの友人だったデクスターだけだ。デクスターは帝国の追求を逃れて地表に近い下層レベルに、他の脱出組の人間と共に反帝国の勢力を作りつつあった。
下層レベルの更に下、誰も近寄らない深淵にソレスと呼ばれる場所がある、そこに行けばジェダイの手がかりが得られると聞いてフェラスたちは地下に向かうが罠にかかって捕らえられてしまう。
しかし、ソレスとは地名ではなく人間だった。そしてソレスを名乗る人物とは……。
再びジェダイ聖堂へ侵入したフェラスとトレヴァーとソレス。しかしマローラムの罠が待ちかまえていた。マローラムはヴェイダーへの対抗手段として聖堂の完全爆破による破壊を目論んでいた。
敵に囲まれたフェラスの運命は?


# 4       Death on Naboo (ナブーに死す)  邦題 ナブーに死す

フェラスが送られたのは辺境の政治犯刑務所だった。過酷な労働と劣悪な環境で、このままでは死を待つだけだ。脱出の機会を窺うフェラス。
しかし、ライトセーバーもなく、ボス囚人に因縁を付けられ、あまりにも状況は絶望的だった。
ソレスが作り上げた地下集団が襲撃されて、わずかに生き残ったトレヴァー、ソレスたちは脱出する。
下層社会のデクスター・ジェットスターを頼って一から組織を立て直さなくてはならない。
フェラスの救出も雲を掴むような話しである。
一方、皇帝に叱責されたマローラムはポリス・マサにヴェイダーを失脚させる謎があると考え一人ポリス・マサ、そしてパドメの故郷のナブーへと隠密調査に赴く。
フェラスは無事に悪魔の刑務所から脱出できるのか? パドメの死にまつわる謎をマローラムは彼女の祖母から聞き出すのであろうか? ソレスとトレヴァーはフェラスと再会できるのか?
遂に核心に至ったマローラムはフェラスと、あのクワイ=ガン因縁のセントラル・コアで対決するに至る。フェラスの驚愕したことには、マローラムの手に赤く光るライトセーバーが! 激動の展開が待っている。


# 5       A Tangled Web (もつれた罠)   邦題 皇帝の罠

予期せぬ皇帝からの召喚状、それはフェラスの友人を人質に取って、フェラスにある星の混乱を収拾するようにとの密命の取引だった。
やむを得ずフェラスは一時的に皇帝の二重スパイとなり惑星サマリアへ赴く。
一方ソレス、オライオンは捕らえられているローンの救出に向かう。
キーツとキュランが元老院へ潜入、ローンの乗る船の座標を入手して、ソレスたちは司法官になりすまして宇宙船に進入する。
惑星規模でのメインフレーム・コンピューターへ妨害行為をしかけた犯人をさがすフェラスの前に現れた帝国諮問官は、以前に銀河競技会で顔を合わせたディヴィニアンだった。ある元老議員の傀儡であるディヴィニアンの、元妻、アストリもサマリアに息子のルーンと共に隠れて住んでいた。
皇帝の懐に飛び込んで、抵抗運動の可能性を探るフェラス、そのフェラスを侮りながらも、油断のならぬやつと認識を新たにするヴェイダー。三つどもえ三つ巴、四つ巴になりながらコルサント、サマリア、ベラッサと舞台はめまぐるしく変わり、フェラスの苦悩の道は続く。


# 6      Return of the Dark Side (ダークサイドの復活)  邦題  ダークサイドの陰謀

サマリアでトレヴァーたちと別れたフェラスは皇帝とヴェイダーの懐にもぐって二重スパイとして働くことを決意した。あからさまに敵意を見せるヴェイダー、妙にフェラスを優遇する皇帝。その真意はフェラスをダークサイドに絡め取ろうとすることなのだろうか。
サス市の帝国支配への抵抗勢力と接触したフェラスはサマリアの個人用ドロイドが支配者にならんとしているデヴィニアンの悪事を暴く切り札になると聞かされる。
一方小惑星に帰ったトレヴァーたちは基地の運営が困難なことを身をもって知る。惑星間の抵抗勢力を統合しようと力を尽くしている活動家、フレームがサマリアに行くことを伝えるために誰かが再度サマリアへ向かうことになる。
こっそり抜け出したトレヴァーはなんとかサマリアへ到達するが、帝国軍のパトロールに発見されてしまう。助けの手を差し伸べてくれたのは誰か?
まんまとサマリア支配の実権を握ったボッグ・ディヴィニアンであったが、悪事を記録している個人ドロイドが盗まれる。すぐに追跡に移るフェラス、やっと捕らえてみるとそれはトレヴァーだった。奇妙な巡り合わせと偶然がふたりを再会させた。
サマリアと隣星のロシャのドロイド技術を合わせると、帝国に対する有効な武器になることに気づいたフェラスたちはトレヴァーをロシャに避難させる。しかし彼らを待ちかまえていたのは……。
ダークサイドに余りに近づいて、知らず知らずのうちに影響を受け、のっぴきならない立場に陥っていくフェラス。フェラスに対して万全の信頼をもはや持てなくなったトレヴァー、ふたりを巡る宇宙の形勢は大きく変わろうとしていた。
怒濤のラストシーンは次巻を待ちきれない物にしている。

以下順次掲載します

作者のジュード・ワトスンがJAに関するインタビューに応えたインサイダー発言も採録してあります。 こちら をどうぞ。
 


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