2000.7.6

福井県食品衛生条例

昭和三十六年四月七日

福井県条例第十九号

最終改正 平成十二年三月二十一日

福井県条例第五十四号

 

(目的)

第一条 この条例は、食品に起因する危害の発生を防止し、公衆衛生の向上および増進に寄与す

ることを目的とする。

 

(許可を受けるべき営業)

第二条 次に掲げる営業を営もうとする者は、知事の許可を受けなければならない。

一 魚介類加工業(天日による干物製造業を除く。以下同じ。)

二 漬物製造業(農産物を加工して漬物を製造する営業をいう。以下同じ。)

2 前項の許可を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書に、規則で定める書類を添え

て知事に提出しなければならない。

一 申請者の氏名、住所および生年月日(法人の場合は、その名称、所在地および代表者の氏

名)

二 営業所の所在地

三 営業所の名称、屋号または商号

四 営業の種類

五 営業設備の大要

六 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項

3 第一項の許可を受けた者(以下「許可営業者」という。)が、許可の有効期間満了に際し引

き続き同一の営業の許可を受けようとする場合にあっては、前項の規定にかかわらず、許可の

有効期間満了前一月までに次の事項を記載した申請書に、規則で定める書類を添えて知事に提

出しなければならない。

一 前項第一号、第二号および第四号に掲げる事項

二 現に受けている営業許可の番号およびその年月日

三 前二号に掲げるもののほか、規則で定める事項

 

(登録を受けるべき営業)

第三条 魚介類行商(魚介類(生きているものを除く。)または魚介類加工品(缶詰および瓶詰

を除く。)を戸別に売り歩く営業をいう。以下同じ)を営もうとする者は、知事の登録を受け

なければならない。

2 前項の登録を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書に、規則で定める書類を添え

て知事に提出しなければならない。

一 申請者の氏名、住所および生年月日(法人の場合は、その名称、所在地および代表者の氏

名)

 

二 行商する食品の種類および名称

三 行商に使用する容器の構造

四 行商に直接従事する者の氏名、住所および生年月日

五 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項

 

(営業の基準)

第四条 第二条第一項の営業に必要な施設(以下「施設」という。)の基準は別表第一のとおり

とし、前条第一項の営業に必要な容器および食品の取扱いの基準は別表第二のとおりとする。

ただし、規則で定める特別の事情により、知事が公衆衛生上支障がないと認めるときは、これ

らの基準を緩和することができる。

 

(許可の基準等)

第五条 知事は、第二条第一項の許可の申請があつた場合において、その施設が別表第一に掲げ

る基準に適合すると認めるときは、同項の許可をしなければならない。ただし、申請書が次の

各号のいずれかに該当するときは、当該許可を与えないことができる。

一 この条例またはこの条例に基づく処分に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、また

は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者

二 食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)または同法に基づく処分に違反して刑に

処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を

経過しない者

三 第十四条の規定により第二条第一項の許可または第三条第一項の登録を取り消され、その

取消しの日から起算して二年を経過しない者

四 食品衛生法第二十二条から第二十四条までの規定により同法第二十一条第一項の許可を取

り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者

五 法人であつて、その業務を行う役員のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの

2 知事は、第二条第一項の許可に五年を下らない有効期間その他必要な条件を付することがで

きる。

3 知事は、第二条第一項の許可をしたときは、許可証を交付するものとする。

 

(登録の基準等)

第六条 知事は、第三条第一項の登録の申請があつた場合において、その容器および食品の取扱

いが別表第二に掲げる基準に適合すると認めるときは、同項の登録をしなければならない。た

だし、申請書が前条第一項各号のいずれかに該当するときは、当該登録をしないことができる。

2 第三条第一項の登録は、当該登録の日から五年を経過した日の属する月の末日限り、その効

力を失うものとする。

3 知事は、第三条第一項の登録をしたときは、登録済証を交付するものとする。

 

(許可証等の再交付)

第七条 許可営業者または第三条第一項の登録を受けた者(以下「登録営業者」という。)が許

可証または登録済証を破り、汚し、または失つたときは、速やかにその事由を記載して知事に

申請し、再交付を受けなければならない。

 

(許可証の掲示等)

第八条 許可営業者は、許可証を営業所の見やすい場所に掲示しなければならない。

2 登録営業者またはその使用人その他の従業者は、行商中登録済証を常に携帯しなければなら

ない。

3 許可証または登録済証は、他人に譲渡し、または貸与してはならない。

 

(地位の承継)

第八条の二 許可営業者または登録営業者について相続または合併があつたときは、相続人(相

続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により当該営業を承継すべき相続人を選定

したときは、その者)または合併後存続する法人もしくは合併により設立された法人は、許可

営業者または登録営業者の地位を承継する。

2 前項の規定により許可営業者または登録営業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実

を証する書面を添えて、その旨を知事に届け出なければならない。

 

(氏名等の変更の届出)

第九条 許可営業者は、第二条第二項第一号、第三号または第五号の事項に変更があつたときは、

速やかに知事に届け出なければならない。

 

第十条 登録営業者は、第三条第二項第一号の事項に変更があつたときは、速やかに知事に届け

出なければならない。

 

(廃業の届出)

第十一条 許可営業者または登録営業者が営業を廃止したときは、速やかにその旨を知事に届け

出なければならない。

 

(手数料)

第十二条 次の各号に掲げる者は、当該各号に定める手数料を申請の際に納付しなければならな

い。

一 第二条第一項の許可の申請をしようとする者

イ 新規の場合 一件につき一万二百円

ロ 更新の場合 一件につき六千四百円

二 第三条第一項の登録の申請をしようとする者 一件につき三千四百円

三 第七条の規定による許可証または登録済証の再交付の申請をしようとする者 一件につき

六百円

2 既に納付した手数料は、還付しない。

 

(報告、検査および質問)

第十三条 知事は、公衆衛生上必要があると認めるときは、許可営業者、登録営業者その他の関

係人から必要な報告を求め、または当該職員をしてその営業に関する帳簿書類その他の物件を

検査し、もしくは質問させることができる。

2 前項の職員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提

示しなければない。

 

(営業の停止等)

第十四条 知事は、許可営業者または登録営業者が第四条の規定による基準に違反した場合にお

いては、その施設もしくは容器の整備改善を命じ、または営業の許可もしくは登録を取り消し、

もしくは期間を定めて営業の停止を命ずることができる。

2 知事は、許可営業者または登録営業者が第五条第一項第一号、第二号または第五号に該当す

るに至つた場合においては、営業の許可または登録を取り消すことができる。

3 知事は、許可営業者が第五条第二項に規定する条件に違反した場合または第八条第三項の規

定に違反した場合においては、営業の許可を取り消し、または期間を定めて営業の停止を命ず

ることができる。

4 知事は、登録営業者またはその使用人その他の従業者が第八条第二項または第三項の規定に

違反した場合においては、営業の登録を取り消し、または期間を定めて営業の停止を命ずるこ

とができる。

 

(罰則)

第十五条 第二条第一項の許可を受けないで、魚介類加工業または漬物製造業を営んだ者は、六

月以下の懲役または十万円以下の罰金に処する。

2 次の各号の一に該当する者は、三万円以下の罰金に処する。

1 第三条第一項の登録を受けないで、魚介類行商を営んだ者

2 第八条第三項の規定に違反した者

3 第十三条第一項の規定による報告を怠り、もしくは虚偽の報告をし、または当該職員の検

査を拒み、妨げ、もしくは忌避し、もしくは質問に対し虚偽の答弁をした者

4 前条の規定による知事の命令に従わない者

 

(両罰規定)

第十六条 法人の代表者または法人もしくは人の代理人、使用人その他の従業員がその法人また

は人の業務に関して前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人または人に

対しても、前条の罰金刑を科する。

 

(委任)

第十七条 この条例の施行について必要な事項は、知事が別に定める。

 

 

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成十二年四月一日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 

 

別表第一(第四条関係)

 

一 共通基準

1 構造

(一) 施設は、清潔な場所に位置すること。ただし、公衆衛生上必要な措置の講じてある場

合は、この限りでない。

(二) 施設の周囲は、排水がよく、かつ、清掃しやすい状態であること。

(三) 施設は、専用とし、住居その他営業に関係のない場所と間仕切り等により区画するこ

と。

(四) 施設は、その使用目的に適した広さおよび構造とし、他の用途には供しないこと。

(五) 施設の床は、コンクリート、タイル等の耐水性材料を用い、排水がよく、かつ、清掃

しやすい構造であること。

(六) 施設の内壁は、明色なものとし、床面から一メートル以上の高さまでは耐水性材料を

用い、清掃しやすい構造であること。

(七) 施設の天井は、明色なものとし、すき間がなく、かつ、清掃しやすい構造であること。

(八) 施設は、自然光を十分に取り入れることのできる構造とし、施設内の明るさは、百ル

クス以上であること。

(九) 施設は、換気が十分行われる構造とし、必要に応じ強制換気装置を設けること。

(十) 施設には、ねずみ、昆虫等の侵入を防止するための設備を設けること。

(十一) 施設には、食品(食品衛生法第二条第一項の食品をいう。以下同じ。)、器具(同法

第二条第四項の器具をいう。以下同じ。)および容器包装(同法第二条第五項の容器包

装をいう。以下同じ。)等を洗浄するために適した流水式の洗浄設備を設け、必要に応

じて、消毒設備または温水の供給設備を設けること。

(十二) 施設には、従業者専用の手および指を洗浄するための消毒剤を備えた流水式の手洗設

備を設けること。

(十三) 施設には、従業者専用の更衣室または更衣ロッカーその他更衣に適した設備を設ける

こと。

 

2 食品等の取扱いの設備

(一) 施設には、食品の取扱量に応じた数および大きさの器具を設けること。この場合にお

いて、固定された、または移動が困難な器具であるときは、当該器具を作業に便利で、

かつ、清掃および洗浄がしやすい位置に配置すること。

(二) 器具(機械を除く。)および容器包装を衛生的に保管することができる設備を設ける

こと。

(三) 器具のうち、食品に直接触れる部分は、耐水性で洗浄しやすい構造とし、加熱その他

の方法により殺菌が可能なものであること。

(四) 添加物(食品衛生法第二条第二項の添加物をいう。)を使用する場合には、専用の保

管設備を設け、および計量器を備えること。

 

3 給水および汚物処理

(一) 施設には、水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第三条第二項に規定する水道事

業もしくは同条第六項に規定する専用水道により供給される水または次の各号のいずれ

かに該当する者が行う検査において飲用に適すると認められてから二年以内の水を豊富

に供給できる設備を設けること。ただし、飲用に適する水が全く得られない場合には、

施設の所在地を管轄する保健所長が適当と認めるろ過、薬物消毒等の設備を設けること。

x 国または地方公共団体が設置する衛生に関する試験等を行う機関

y 食品衛生法第十四条第一項または第十五条第一項、第二項もしくは第三項の厚生大

臣が指定した者

z 水道法第二十条第三項の厚生大臣の指定する者

{ 建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和四十五年法律第二十号)第十

二条の二第一項の登録を受けて同項第三号に掲げる事業を営んでいる者

(二) 施設には、耐水性で、ふたの付いた十分な容量の廃棄物容器を備えること。

(三) 施設には、施設の衛生上影響のない位置に、従業者数に応じた数の便所を設けるとと

もに、便所内には、ねずみ、昆虫等の侵入を防止する設備ならびに手および指の消毒剤

を備えた流水式の手洗い設備を設けること。

 

二 特定基準

1 魚介類加工業

(一) 施設には、原材料置場、処理室、小分け室および製品置場を設けるとともに、必要に

応じて、焼き場、塩蔵室、火入れ室、くん煙室等を設けること。

(二) 製造量に応じ、十分な機能を有する冷蔵設備および冷蔵温度を正確に測ることができ

る温度計を設けること。

(三) 塩蔵等に使用する仕込みおけまたは仕込み槽は、ふたの付いたもので、ねずみ、昆虫

等の侵入を防ぎ、およびほこりやちりの混入を防ぐことのできる処置が講じられている

こと。

2 漬物製造業

(一) 施設には、原料処理室、加工室、小分け室、製品置場、たる洗い場および空だる置場

を設けること。

(二) 塩蔵等に使用する仕込みおけまたは仕込み槽は、ふたの付いたもので、ねずみ、昆虫

等の侵入を防ぐこと、およびほこりやちりの混入を防ぐことができる処置が講じられて

いること。

別表第二(第四条関係)

 

一 容器

1 容器および器具は、常に清潔に保つこと。

2 容器は、ふたの付いたもので、清掃しやすい構造とし、ねずみ、昆虫等の侵入を防ぐこ

と、およびほこりやちりの混入を防ぐことのできる設備が備えられていること。

 

二 食品の取扱い

1 魚介類行商をする場合には、手および指ならびに作業衣を清潔に保つこと。

2 魚介類行商をする場合には、魚介類の鮮度を保持すること。

 

 食品衛生法施行条例

 福井県ふぐの処理に関する条例

 行政案内板にもどる

 TOPにもどる