海道をゆく」これは若狭図書学習センターの講座として命名企画したテーマですが、探求してゆくうちに、自分自身の人生の探求テーマにもなりました。仕事として離れて後も、生涯学習の学び手の一人として講座に参加してきました。若狭図書学習センターの企画は4回(4年間、1997〜2000年)のロングラン講座として継続しましたが2000年、それぞれの学びへと課題をリレーして完結しました。
1年目は北前船の海道を函館まで、2年目は、対馬海流を上って隠岐への海道、3年目は、再び北上して佐渡へ、4年目は、青森県は十三湊へと海道の旅が続きました。小浜湊から広がりつながっていく世界。海の時代にはこんなに大らかにロマンあふれる町だったのに、今はどうして嘆きばかりなのだろう。東京や大阪のまねをしないと生きてゆけないのか。開発、発展という美名のもとで壊されてきたふるさとの美観、精神文化を残念に思う。
今、一度この町の歴史を再発見し、雲龍丸に乗って海風に吹かれながら行く道を探したいと考えた。教室の机にかじり付いての座学ではなく、船に乗って海風に吹かれながら旅をし探求すれば、新しい発想も生まれるのではと思った。
探求していくと小浜からの海道は北へ、南へと続き、歴史を遡れば朝鮮半島や大陸へとつながる。2000年7月、小浜水産高校がついに韓国への航海を実現し、小浜から韓への海道がつながった。お返しに韓国の浦項水産高校の実習船「ヘマジ号」が生徒たちを乗せて小浜港に入港し、実質「ワッサカッサ」(ハングルで「行ったよ、来たよ」の意、「ワカサ」の語源か?)行き来が復活した。今後は、学校や市民レベルでの地道な交流がいい。海の視点からもう一度この町の存在を見つめ直して、嘆きからロマンへと変わっていきたい。
2001.5.5
☆全くの私論です。読んでくださったみなさまからのご意見をお待ちしています。
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